プレイヤーには集中力を強いるであろうMorton Feldmanの音楽。
"Morton Feldman: Piano and String Quartet" Kronos Quartet with 高橋アキ(Nonesuch)
以前,このブログにMorton Feldmanの"For Benita Marcus"を取り上げたことがあって,主題として「これぞミニマルの極北って感じ。」なんて書いている(記事はこちら)。そこにも書いた通り,「音数も決して多くないのだが,延々とピアノ・ピアニシモのような音量で,淡々とピアノが演奏される」音楽は,演奏するのも大変だろうと思わせるに十分な集中力を要するものと感じた。
このアルバムはタイトル通り,ピアノと弦楽クァルテットで演じられるものであるが,ミニマリズムと言う観点では"For Benita Marcus"同様のものであり,弱音での演奏が約80分に渡って行われるものだが,1人でも大変そうな音楽を5人で演奏するのだから,並大抵な集中力では演奏できないものと言えるのではないか。一方聴く側にとっては,これはもはやアンビエントに同化するものであり,集中して聴くもよしだが,どちらかと言えば気がついたら流れているって感じの方がフィットしそうである。もし,これをライブの会場で聞いていたら,聴衆にも集中力を求めるというものであり,おそらく私には耐えられないだろうという感じである。
聴き方は人それぞれであってよいと思うが,考えようによってはこれほど厳しい音楽もないとさえ感じることもありかもしれない。何事も突き詰めると凄い世界が待っていることの証である。こういう音楽に点をつけること自体無意味とさえ思いたくなる。私にとってはアンビエント・ミュージックとして流しっぱなしにするというのが,この音楽との一番の相対し方。
いずれにしても,私にとっては高橋アキとKronos Quartetの共演ということが,このアルバムを購入した理由であることは間違いないが,こんな音楽やっちゃうなんて,全く凄い人たちである。
Recorded in November 1991
Personnel: Kronos Quartet<David Harrington(vln), John Sherba(vln), Hank Dutt(vla), Joan Jeanrenaud(cello)>, 高橋アキ(p)
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