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2022年2月12日 (土)

悪くはないが,どうしても評価が難しいElektric Band II。

_20220210-2 "Paint the World" Chick Corea Elektric Band II(GRP)

早いもので,このアルバムがリリースされてから,既に30年近い年月が経過している。時の流れには言葉を失うしかない還暦過ぎの私である。それはさておき,これはElektric Band II名義でリリースされた唯一のアルバムであるが,その後が続かなかったことには,このアルバムのある意味での中途半端さがあったように思う。

私がこのアルバムをどうしても評価できないのは,偏にアルバム2曲目の"Blue Miles"によるところが大きい。世の中のElektric Bandのファンが期待する音楽はこれではないといつも思ってしまうのだ。少なくとも私が彼らに期待するのは,キメであったり,高速ユニゾンだったりって感じなのであって,このアルバムで言えば,"Ished"のような曲にこそ私は魅力を感じるのだ。この"Blue Miles"1曲があることで,アルバムの流れは分断され,私はいつも「あ~あ」と思ってしまう。前年に亡くなったMiles Davisにオマージュを捧げるのは別に悪いとは思わないが,これじゃないでしょ,とついつい言いたくもなるようなゆるゆるの演奏なのだ。

私は4曲目に入るJimmy Heath作,"CTA"もここにいる?と思ってしまうのだが,私はChick Coreaのプロデュースに迷いを感じてしまうってところだろう。Elektric Band IIを名乗って,新編成で臨んでみたものの,オリジナルElektric Bandのような成果は得られなかったと,リスナーである私は強く感じている。オリジナル・メンバーで来日した2017年のライブを観た時や,在米中にBottomlineで観た時のような高揚感は,このアルバムからは得られないと感じるのだ。もちろん,ライブとアルバムでは違うと思いつつ,GRPに残されたほかのアルバムと比べても,やはりクォリティは一段下がっていると思わせる。繰り返しになるが,私にとってはその元凶が"Blue Miles"なのだ。

メンバーのそれぞれは実力者だし,基本的には悪くないと思う。だからこれをElektric Bandのアルバムだと思わなければ腹も立たないのかもしれないが,やっぱりなぁ...ってところ。星★★★☆。

Personnel: Chick Corea(p, key, synth), Eric Marienthal(as, ss), Mike Miller(g), Jimmy Earle(b), Gary Novak(ds)

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