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2022年2月13日 (日)

これって珍盤?Jay Oliverのイージー・リスニング的ソロ・ピアノ・アルバム。

_20220210-3 "Outside the Box" Jay Oliver(Musicianary)

かつてクラウド・ファンディングでミュージシャンを支援するPledgeMusicという仕組みがあった。そのPledgeMusicもミュージシャンへの支払い問題もあって,今や影も形もなくなってしまった。しかし,Rachael Yamagataをはじめとして,PledgeMusicを通じて入手したアルバムが結構あった私としては,残念なかたちでの終幕となったと言える。

このアルバムも,そのPledgeMusicを通じて入手したものだ。入手については,これを単独でっていう訳ではなく,長年Jay OliverがコラボするDave Wecklとの共演アルバムである"Convergence"のバンドル版に含まれていたもの。市場にはほぼ流通していないと思われるこのアルバム(ググってもヒットは少数のはず)ではあるが,今でも直接Jay Oliverに連絡すれば入手はできるはずである。

Jay OliverがDave Wecklとやっている音楽はタイトなフュージョン・ミュージックなのだが,このアルバムは全く趣が違っていて,Jay Oliverのピアノ・ソロ(MIDIは通している)による演奏集であり,響きだけ聞いていればもはやイージー・リスニングである。やっている曲はJay Oliverのオリジナルに加えて,"Somewhere Over the Rainbow",James Taylorの"Fire & Rain",Stingの"Fragile",Lennon~McCartneyの"Let It Be",そして"All the Things You Are"という「超」のつく有名曲ばかり。

アルバムの構成は冒頭4曲が"Somewhere Over the Rainbow","Fire & Rain","Fragile","Let It Be",そしてそれにOliverのオリジナルが5曲続き,アンコール的に"All the Things You Are"が演じられるって感じで,リサイタルを意識したような曲の並びと言ってもよい。全編を通じて,刺激を否定するかのような美しいフレージングを連発していて,Dave Wecklとやっている音楽との落差には笑ってしまう。

だが,ジャズなんて聞いたこともないリスナーにこれを聴かせれば,「素敵っ」(爆)みたいな反応が返ってくるのではないとさえ思わせるような音楽である。久々にこのアルバムを聞いていて,これはこれでBGMとして小音量でプレイバックしていれば,仕事も捗るかもなぁなんて思っていた。毒にも薬にもならないと言ってしまえばそれまでだが,ややウェットな感覚も感じさせるこのピアノ・ソロは,世の中の面倒に疲れた心を癒したい時には役立つかもしれない。きっちり鑑賞しなくてもOKってのはある意味アンビエントだが,それもまたよしってことで...。でもオリジナル曲の演奏時間はちょっと長いかなぁ。Keithじゃないんだからさ(笑)。

Personnel: Jay Oliver(p)

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