新年最初の音楽はStan Getzの発掘音源。Astrud Gilbertoの下手さ加減が改めてよくわかる(苦笑)。
"Live at the Berlin Jazz Festival" Stan Getz / Astrud Gilberto(The Lost Recordings)
新年最初の音楽はこれにしようということで,昨年後半にリリースされていたが,全くノーマークだったStan Getzの発掘音源である。1966年の欧州楽旅の記録で,同年には"Stan Getz Quartet in Paris"という音源もあるが,ここはAstrud Gilbertoがゲストで加わった2枚組。また,レコーディングの期日は近いものの,ベースがパリではSteve Swallowなのが,ここではChuck Israelsというのが珍しい。
まぁ,パリのライブでも感じたことだが,Roy Haynesは一部の曲では明らかに叩き過ぎで,Stan Getzの音楽に合っているとは思えない部分があるのは仕方がないが,Stan Getzのプレイは好調そのものなので,安心して聞ける音源だと言ってよいと思う。Astrud Gilbertoとの共演は"Getz/Gilrberto"や"Getz au Go Go"があるので珍しいものではないが,まぁこの時期,この二人が演奏するとどんな感じだったのかってのを知る上では興味深い。
ディスク1はGetzのクァルテットによる演奏で,パリの演奏同様のレベルは維持している。しかし,ディスク2に移って,Astrud Gilbertoが登場するに至って,わかっていたとは言え,Astrud Gilbertoの歌の下手くそさ加減に,私は正直辟易としてしまったのであった。スタジオ録音ならごまかしもきいただろうが,ライブではその下手さ加減が露骨に出てしまう。特に前半のひどさはもはや救いようがないレベルと言ってしまおう。世の中「ヘタウマ」なんて表現もあるが,私にとっては単なる下手くそな歌手に過ぎないと思わせるのが冒頭の"One Note Samba"である。
まぁ,緊張もあったんだろうなぁとは思う。以前,Dave GrusinのDream Orchestraと一緒に日本に来たMichael Franksが,ど緊張でひどい出来だったのを思い出していた私である。Michael Franksは,後にNYCのBeacon Theaterで観た時は結構まともだったから,来日時の体たらくは武道館という場にビビったというところではなかったかということを考えると,ここでのAstrud Gilbertoもベルリン・フィルハーモニック・ホールという場の雰囲気に呑まれたということか。演奏が進むにつれて,徐々に緊張はほぐれてきたとも感じさせるが,「声」の魅力はあったとしても,この程度ではねぇというレベルではどうしようもない。
"Getz au Go Go"ではそれほど気にならなかった下手くそさ具合が,修正のおかげだろうと勘繰らざるをえないというのがこの発掘音源を聞いての正直なところ。せっかくゲットした音源なので,今後はAsrud Gilbertoのことは無視してこのアルバムを聞くことにしようってところ。Stan Getzに免じて星★★★★。新年早々,いきなり辛口になってしまった。世の中のAstrud Gilbertoファンの皆さん,ごめんなさいってことで...(笑)。
Recorded Live in Berlin on November 4, 1966
Personnel: Stan Getz(ts), Gary Burton(vib), Chuck Israels(b), Roy Haynes(ds), Astrud Gilberto(vo)
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