今改めて聴くOrnette Colemanの"Free Jazz"。
"Free Jazz" Ornette Coleman(Atlantic)
先日,Freddie Hubbardの"Breaaking Point"を取り上げた時に,ちらっとこのアルバムについても言及したものの,これも久しく聴いていないなぁということで,取り出してきたもの。何を今更って感じもするが,まぁよかろう。
フリー・ジャズと言ってもいろいろなタイプのフリーがあって,実に破壊的なものもあれば,このアルバムのように,今聞いたらどこがフリーなんだと感じるタイプのものもある。その後,発生してくる咆哮型の破壊的フリー・ジャズに比べれば,このアルバムに収められた音楽が何とコンベンショナル(あるいは換言すれば,極めて真っ当)なものに聞こえることか。
もちろん,左右チャネルにクァルテットを並列させて,ソロイストのバックで,ほかのメンバーが自由にカデンツァをつけているという様式は,録音当時は極めて野心的,かつ斬新なものだったと想像される。しかし,ここに集った8人のミュージシャンの優秀性を証明するごとく,極めて音楽的な時間が経過していくのが素晴らしい。ちゃんとソロイストの登場前には,アンサンブル・パートが出現したうえで,ソロに突入するという様式だってちゃんと維持しているから,そういうところは実に真っ当ではある。しかし,優秀なミュージシャンが,Ornette Colemanのコンセプトを完全理解しての演奏を行っていることには,ジャズ的な快楽さえ感じてしまいながらも,当時としては驚異的なことであったのではないか。
まぁ,当時のOrnette Colemanのアルバムってのは,ややタイトルがセンセーショナルに過ぎる部分もあったが,それだけジャズ界において,「何なんだ,これは?」感を産んでいたのだということの裏返しだろう。しかし,彼らから生み出された音楽は,今やあって然るべきもの,あるいは当たり前のものという感じになっているが,その発生過程を振り返ることは非常に重要なことだと改めて思ってしまった。当時は異端だったものも,もはや音楽的なレガシーとして認めるべきものとして,ここは星★★★★★しかあるまい。
Recorded on December 21, 1960
Personnel: Ornette Coleman(as), Eric Dolphy(b-cl), Freddie Hubbard(tp), Don Cherry(tp), Scott LaFaro(b), Charlie Haden(b), Billy Higgins(ds), Ed Blackwell(ds)
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