Art Blakey & the Jazz Messengers初来日時の記録:悪いはずがない。
"First Flight to Tokyo: The Lost 1961 Recordings" Art Blakey & the Jazz Messengers (Blue Note)
1961年のArt Blakey & the Jazz Messengersの演奏に関しては既に1月2日のサンケイホールの演奏がリリースされていたが,これは同年1月14日の日比谷公会堂での演奏。
本作はBlue Noteレーベルからのリリースであるが,装丁がResonanceレーベルのようだなぁと思ったら,プロデューサーはResonanceのZev Feldmanではないか。ってことは今やBlue Noteの社長となったDon WasがZev Feldmanを立ててのことと思わざるをえないが,Webの情報によれば,Feldmanは外部レーベルでの仕事もOKってことになっているようだ。なので,ライナー・ノートもResonance並みにしっかり作ってあって,日本からは湯川れい子,そしてナベサダも寄稿している。それだけでもへぇ~となってしまった私である。
まぁ,演奏に関して言えば,フロントはLee MorganとWayne Shorterを揃えた強力なメンツが揃ったライブであるから,悪いはずがない。しかも初来日に際して,彼らが日本で受けた大歓迎ぶりは今なお逸話として残っているし,ライナーにもBlakeyが感動のあまり涙したと書いてあるぐらいだから,演奏もBlakeyの感動を反映して,実に真摯なものであり,一切の手抜きがない。どこから聞いても,あの頃のJazz Messengersの音って感じで,60年前の記録を今にして楽しむことができることは実に素晴らしいことである。
選曲に関しては,なんで”Now’s the Time"を2回やっているのか?なんて疑問もあるものの,やはりこれは貴重な記録であり,私としては大いに楽しんだ。音源の古さもあるので,ちょいと甘いかなと思いつつ星★★★★☆。
Recorded Live at 日比谷公会堂 on January 14, 1961
Personnel: Art Blakey(ds), Lee Morgan(tp), Wayne Shorter(ts), Bobby Timmons(p), Jymie Merritt(b)
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