Marisa Monte,10年ぶりのスタジオ録音作だそうである。これがまたも素晴らしい。
私は長年,Marisa Monteの音楽に痺れていると言っても過言ではないが,Marisa Monteがスタジオ録音のアルバムをリリースするのは"O Que Você Quer Saber de Verdade(あなたが本当に知りたいこと)"以来10年ぶりになるということだ。そのアルバムが出た時も私は絶賛している(記事はこちら)が,その年は私はMaria Ritaがマイ・ブームになっており,その年のベスト盤には前作は選んではいないものの,十分高く評価していたつもりである。本作はそれ以来のスタジオ録音ということだが,当初はデジタル音源でリリースされていたものが,CDでもリリースされると知って,早速購入したもの。そしてやっぱり今回もMarisa Monteは素晴らしかった。
上記でリンクした記事でも書いているが,私はMarisa Monteの魅力はその声にあると思っている。あの魅力的な声で歌われたら,大概の場合,まいってしまうだろうと思う。そこへ今回は全17曲という大盤振る舞いである。それも粒よりと言ってよい佳曲が並んでいるのだから,これはたまらん。
極めてヴァラエティに富んだ曲が並んでいるし,派手目のアレンジが施された曲もあり,私としてはもうちょっとしっとり感があってもよかったかなとも思うが,そんなことはどうでもよくなるような魅力がこのアルバムにはあると言っておこう。様々なコラボを通じて生み出された佳曲の数々に身を委ねていればOKみたいな感じになってしまう。久しぶりに2曲にArto Lindsayが共同プロデュースで関わっているのも嬉しかった。貼り付けた映像でやっている"Calma"もそのArto Lindsayとの共同作業で生まれた曲である。
とにかく,全編に渡って私にとっては心地よいことこの上なく,師走を前にいいものを聞かせてもらったって感じである。今回も軽々と標準的なレベルを越えたナイスなアルバム。星★★★★☆。彼女のほかのアルバムも久しぶりに聞きたくなる効果は絶大。買い逃していたTribalistasの第2作も慌てて発注した私(笑)。
Personnel: Marisa Monte(vo, g), Dadi(g, b, p, el-p, perc), Nicolas Hakim(g), Davi Moraes(g, b, perc), Chico Brown(vo, g, p), Pedro Baby(g, perc, vo), Marcelo Camelo(g, b, perc), Jorge Drexler(vo, g), Mauro Deniz(cavaquinho), Paul Wilson(p, org, synth), Pretinho de Seminha(key, perc, vo), Claudi Andrade(el-p), Melvin Gibbs(b), Martin Leiton(b), Kassa Overall(ds), Jorginho Gomes(ds), Kassa Overall(ds), Calinhos Brown(perc), Michael Leonhart(tp), Seu Jorge(fl, vo), Melanie Charles(fl), Silva(vo), Flor(vo) with Strings and horns
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