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2021年7月22日 (木)

実にユニークな選曲のRickie Lee Jonesのカヴァー・アルバム。

_20210717-2 ”It’s Like This" Rickie Lee Jones(Artemis)

主題の通り,実にユニークな選曲のRickie Lee Jonesによるカヴァー・アルバムである。彼女には"Pop Pop"というこれまたユニークなカヴァー・アルバムがあったが,その続編と言ってもよいかもしれない。思うに,カヴァー・アルバムってのは,セルフ・プロデュースなら,自分が歌いたいと思う曲を自分のスタイルでって考えるだろうが,まさにそんな感じと言えばいいだろうか。そもそも"Up a Lazy River"のような古い曲,"On the Street Where You Live"のようなミュージカル曲,「言い出しかねて」のようなスタンダードに加えて歌われるのがSteely Dan,Marvin Gaye,Beatles,更にはTrafficと来ては,やはりこれはユニークだ。それがRickie Lee Jonesの若干クセのある歌い方で歌われる訳だが,私には抵抗がないとしても,彼女の歌い方は好みが分かれることは仕方がないと思う。

ここでは,参加しているミュージシャンや,アコースティック・ベースの全面的な採用により,ジャズ的な響きも相応に強く,実に渋い。こうした響きは約半分の曲で共同プロデュースを務めるBen Sidranの影響もあったのではないかと思わせる。むしろ,ジャケの見た目同様(笑),「華に欠ける」と言われても仕方がないところではある。逆にRickie Lee Jonesに派手派手しさは誰も求めないかもしれないが...。

そしてユニークなのは選曲だけではない。"Up a Lazy River"でバック・コーラスを務めるのはTaj Mahal,Dan Hicks,Ben Foldsの3人だが,この3人とは思えない結構まともな感じのコーラスとなっているのは,間違いなく意図的なものだろう。尚,この曲ではヴァイブの音が聞こえるが,クレジットには記載がない。一体誰が弾いているのか。パーカッションのBashiri Johnsonではないと思うが,だとすれば,オルガンでこの音を出したってことか?う~む,謎だ。

また,冒頭と最後にJoe Jacksonをピアノ,ヴォーカルでゲストに迎えるというのもこれまた意図的だろうし,Joe Jacksonは"For No One"でもピアノを弾いていて,ナイスな助演ぶりである。

こうした助演の面白さもあって,なかなか楽しめるアルバムだとは思うが,やっぱり地味な感じは否めない。決して悪い作品ではないのだが,チャートも最高位148位ってのも仕方がないかなってところだろう。星★★★☆。

Personnel: Rickie Lee Jones(vo, g, org), John Pizzarelli(g), Richard Davis(b), Paul Nowinski(b), Michel Elizondo(b), Carl Allen(ds), Peter Erskine(ds), Rick Marotta(ds), Bruce Brody(org), Bashiri Johnson(perc), Jeff Dellisanti(b-cl), Alex Foster(sax), Conrad Herwig(tb), Joe Jackson(p, vo), Ben Folds(p, vo), Taj Mahal(vo), Dan Hicks(vo)

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