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2021年6月 5日 (土)

今更ながらの「ブルースの真実」。いいねぇ。

Photo_20210525194701 "Blues and the Abstract Truth" Oliver Nelson (Impulse!)

誰しもが知る名盤ってのは記事にしにくいものだ。何を今更感があるからだが,改めてこのアルバムを聞いてその素晴らしさを再認識した私である。私はこの手の歴史上の名盤ってのは大体アナログからCDに置き換えてしまっているのだが,本作は例外的にCDで購入したことがなく,ずっとアナログのままである。久しぶりに取り出してみたら,ジャケが結構かびちゃったなぁってのは自己責任だが,アルバムの再生には全く問題はないからまぁいいや。

こういうアルバムってのは,新譜や別ジャンルの音楽を優先する中で,プレイバック頻度は決して上がらない。と言うか,若い時に相当聞き込んでいるから,改めて聞こうって気になかなかならないのだ。私が保有するアナログ・レコードの枚数は今やかなり少なくなってしまったが,再生時にアナログよりもCDの手軽さを選んでしまうので,ますますプレイバック頻度が下がるという悪循環ってところか。

それはさておきである。今も昔も私がこのアルバムに衝撃を受けるのは冒頭の"Stolen Moments"におけるEric Dolphyのフルート・ソロである。この素晴らしい音色,今まで聞いたこともないようなアドリブ・フレーズにびっくりしたという第一印象は今でも変わらない。これだけ凄いメンツを集めたアルバムにもかかわらず,Eric Dolphyの突出具合はまさに半端ではないのだ。そうした意味で,このアルバムは若い頃の私にとってはEric Dolphyを聞くためのアルバムになっていたと言っても過言ではない。

だが,この歳になって,改めてこのアルバムを聴いてみると,Dolphyに限らずソロイストのレベルが非常に高いものだったと感じさせられるものであった。Freddie HubbardもBill Evansもいい仕事ぶりだし,Oliver Nelsonだって頑張っている。特にFreddie HubbardのブリリアントなソロはDolphyに比肩しうる仕事と言ってもいいかもしれない。しかもリズムはPaul ChambersにRoy Haynesとなれば鉄壁なのだ。名盤となるべくして,名盤となったというアルバムだが,その一方で,アンサンブルにだけ貢献し,ジャケに名前すら載らないバリサク担当のGeorge Barrowはちょっと可哀そうだが,まぁそれもセールスを考えれば仕方がなかったのかもしれない。それでもこのアルバムに参加したという事実は,George Barrowのキャリアにとっては重要なものとなったことは間違いない(意外にも”Jazz Composers Orchestra"にも参加しているが...)。

いずれにしても,素晴らしい作編曲に素晴らしいソロイストが揃って,本当に優れた作品ができたという事例。星★★★★★。文句のつけようなし。

Recorded on February 23, 1961

Personnel: Oliver Nelson(ts, as), Freddie Hubbard(tp), Eric Dolphy(as, fl), George Barrow(bs), Bill Evans(p), Paul Chambers(b), Roy Haynes(ds)

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