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2021年6月16日 (水)

Brad Mehldauの新作なのだが,さすがにこれは困った。

Variations-on-a-melancholy-theme "Variations on a Melancholy Theme" Brad Mehldau / Orpheus Chamber Orchestra(Nonesuch)

Brad Mehldauの新作がリリースされた。今回はOrpheus Chamber Orchestraとの共演によるクラシック風味の強い変奏曲ということで,越境型ミュージシャンとしてのBrad Mehldauの面目躍如のようなアルバムと言ってもよいのだが,私にとっては微妙なものとなった。それは私がBrad Mehldauの大ファンだからと言っても変わらない。

そもそもこの演奏は最新録音ではないはずである。Brad MehldauがOrpheus Chamber Orchestraとこの曲を演奏したのは2012年あるいは13年の音楽シーズンであった。コロナ禍で演奏活動に制約が生じている中で,古い音源を引っ張り出してきたってことかもしれないが,それにしても,このオーケストレーションは中途半端って気がする。もともと,この曲はKirill Gersteinのピアノ・ソロのために書かれて,そこにOrpheus Chamber Orchestraからの委嘱によってオーケストレーションが付加されたもの。しかし,オーケストレーションとしては,正式にはまだリリースされていないが,Brad Mehldauが書いたピアノ協奏曲の方がまだ面白みがあったように思える。Brad Mehldauのピアノには文句はないのだが,オケとの共演によるシナジーが効いていると思えないのだ。

しかし,私としてもVariationとしての「変奏ぶり」については詳細に聞けていないところもあり,ちゃんとした評価はそれからでもいいのだが,何度か聞いてもあまり惹きつけられる要素が感じられていないのが残念である。まぁ,Brad Mehldauとて,こういう音楽は習作ってところもあるだろうし,時期的にも結構前だけに,こんなもんかなぁってことか。

最後の曲の後に拍手が入っているが,ライブ音源のデータも記述されていないし,実によくわからないつくりなのも不思議である。おそらくは2012年もしくは13年のシーズンに録音されていたものってところだろうが,敢えて今リリースする理由はあったのか...。

Personnel: Brad Mehldau(p) with Orpheus Chamber Orchestra

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コメント

収録時間がちょっと短めだったので、一気に聴いてしまいましたが、個人的にはこういうのもアリかなあ、と思ってはいました。でもやはり、ジャズを演奏しているのを聴いている方が、自分には向いているかなあ、という感じもしています。

当方のブログアドレスは下記の通りです。
https://jazz.txt-nifty.com/kudojazz/2021/06/post-f4bcae.html

910さん,こんにちは。リンクありがとうございます。

>収録時間がちょっと短めだったので、一気に聴いてしまいましたが、個人的にはこういうのもアリかなあ、と思ってはいました。でもやはり、ジャズを演奏しているのを聴いている方が、自分には向いているかなあ、という感じもしています。

Brad Mehldauの越境型の活動が悪いとは思っていません。しかし,記事にも書いた通り,オーケストレーションがあまり面白くないんですよねぇ。これがBrad Mehldauの本質ではないとは思いつつ,やはり期待してしまっていたのですが,やや過剰な期待だったかなと思っています。

Brad Mehldau もいよいよここに来て・・・オーケストラとのVariation 出ましたね。
結論的に、ジャズはちょっと遠のく感じでクラシック寄り。
しかし私としてはどう聴き込めば良いのか解らないうちに終わる。メランコリーとも言えない世界。不完全燃焼に終わる。と・・・言うところでメルドー命の中年音楽狂さんの見解に興味がありましたが・・・諸手を挙げての万歳では少なくとも無い事が解って、私自身も納得しました。
昨年の「Syite:April2020」の方が評価しています。リンクお願いします。(↓)
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2021/06/post-07ae23.html

photofloyd(風呂井戸)さん,おはようございます。リンクありがとうございます。

>結論的に、ジャズはちょっと遠のく感じでクラシック寄り。
>メランコリーとも言えない世界。不完全燃焼に終わる。

不完全燃焼。少なくとも私にとっては高揚感を喚起しないところがありますので,同じような感覚かもしれません。

>昨年の「Suite:April2020」の方が評価しています。

成熟度,制作の過程を考えれば,前作の方が私にとっても評価は高いです。記事にも書いた通り,本作を今,リリースする理由があったのか?って感じています。悪いとは思いませんが,納得いってません。

閣下、リンクをありがとうございます。
メルドー愛あってのこそのお言葉でしょう。

私は、メルドー節も聴けるし、頑張っているなぁ、って、思った次第であします。

リンクを置いていきますね。
https://mysecretroom.cocolog-nifty.com/blog/2021/06/post-a19787.html

Suzuckさん,こんにちは。リンクありがとうございます。

>メルドー愛あってのこそのお言葉でしょう。
>
>私は、メルドー節も聴けるし、頑張っているなぁ、って、思った次第であします。

はい。好きであるがゆえにちゃんと言わなければならないことは言うって感じです。高揚感が得られなかったというのも事実です。まぁ,これも一つの創造の過程ということにしておきたいと思います。

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