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2021年4月11日 (日)

才人,Vijay Iyerの新作がまたまた素晴らしい。

_20210410-2 "Uneasy" Vijay Iyer(ECM)

ACTレーベル時代から優れた作品をリリースしていたVijay Iyerだが,ECMに移籍してからの作品群はどれも文句のつけようのないものばかりで,私としても極めて高い評価を続けてきた。とにかく,どのような作品を取っても,失望させられることがないというのは実に見事。しかも弦楽クァルテットとの共演だろうが,Wadada Leo Smithとのデュオだろうが,Craig Tabornとのデュオだろうが,クォリティを維持しているのが凄いのだ。

そのVijay Iyerにとって,"Break Stuff"以来の久しぶりのピアノ・トリオによるアルバムであるが,長年のトリオからメンツを変えての第1作となる本作がこれまた素晴らしい出来である。基本的にVijay Iyerのオリジナルが中心であるが,そこに"Night And Day"が何の違和感もなく入り込んでくる。今は亡きGeri Allenの”Drummer’s Song"もミニマルな導入部から,反復フレーズは継続しながらも徐々に熱を帯びる展開も実に魅力的。とにかくどこを切っても実にレベルが高いのだ。

昨今のレコーディングにしては,ミキシング・レベルが抑制気味のような気がするが,音のバランスは取れていると思うので,気にすることはない。これが意図的なものかどうかはわからないが,このピアノ・トリオを聞くにはこれぐらいがいいのではないかと感じる。特にLinda May Han Ohのベースの音は,ベースってのはこういう感じで鳴るのが丁度いいと思わせるものだ。やたらに低音を強調しなくても,魅力的に響くベース音である。

相変わらずというか,このトリオの演奏はちょっとECMっぽくないようにも感じられるが,決してコンベンショナルなピアノ・トリオではなく,あくまでも現代のピアノ・トリオではある。しかし,以前にも書いたように,Manfred Eicherがこういう音楽をプロデュースしているのは,Vijay Iyerへの信頼の裏返しということになるのではないか。そして,その信頼を裏切ることのないVijay Iyer,さすがである。

まぁちょっとTyshawn Soreyは叩き過ぎって気がしないでもないが,実に優れたピアノ・トリオ・アルバムであることは間違いない。今回も実にいい作品であり,Vijay Iyer,本当に信頼に値するミュージシャンである。星★★★★☆。

Recorded in December, 2019

Personnel: Vijay Iyer(p), Linda May Han Oh(b), Tyshawn Sorey(ds)

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コメント

こんばんは。

ECMでもなかなか素晴らしい作品ばかりで、才能は尽きることはないですね。私は個人的には、音数は多いけれど、ミキシングの段階でのECMらしさが付け加えられたようなサウンドに聴こえました。ヴィジェイとアイヒャーの2人でプロデューサーをやっているのは面白いです。でも、コロナ禍の前なんですよね。

当方のブログアドレスは下記の通りです。

https://jazz.txt-nifty.com/kudojazz/2021/04/post-7d5b8e.html


910さん,こんばんは。リンクありがとうございます。

>ECMでもなかなか素晴らしい作品ばかりで、才能は尽きることはないですね。

そうですね。故に才人なんて表現を使ってしまいました。

>音数は多いけれど、ミキシングの段階でのECMらしさが付け加えられたようなサウンドに聴こえました。ヴィジェイとアイヒャーの2人でプロデューサーをやっているのは面白いです。

なるほど。共同プロデュースなんですね。Richie Beirachのようにならないといいですねぇ(爆)。信頼の裏返しってことにしましょう(笑)。

前のトリオと明らかに感じがかわりましたね。
以前はもっと打楽器的な感じが多くて、叙情的な部分が少なかったともうのですが、
アイヤーらしさは感じられつつ、叙情的な感じに変わった気がします。
リンダ・オーの持っているものが、ぴたりとハマった感じかな。。
仰るとおり、ソーリー、、トリオだとかなり目立ちますね。
アイヤーのお望みだったのでしょうかね?

リンクを置いていきます。
https://mysecretroom.cocolog-nifty.com/blog/2021/04/post-b13d68.html

Suzuckさん,こんにちは。リンクありがとうございます。

>前のトリオと明らかに感じがかわりましたね。
>以前はもっと打楽器的な感じが多くて、叙情的な部分が少なかったともうのですが、
>アイヤーらしさは感じられつつ、叙情的な感じに変わった気がします。
>リンダ・オーの持っているものが、ぴたりとハマった感じかな。

感じは変わりながらもクォリティ高いですよねぇ。そこに感心すること至極です。確かにLinda Ohは効いている気がします。次作はどう攻めてくるのかが楽しみですね。

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