久しぶりに「アルカトラズからの脱出」をDVDで再鑑賞。
「アルカトラズからの脱出(”Escape from Alcatraz”)」(’79,米,Paramount)
監督:Donald Siegel
出演:Clint Eastwood,Patrick McGoohan,Roberts Blossom,Paul Benjamin,Frank Ronzio,Jack Thibeau,Fred Ward
この映画を観るのも久しぶりである。DVDを保有しているのはわかっていたのだが,実際に観たのがいつ以来かは全く覚えていない。前に観た時も結構地味だなぁと思っていたが,今回観てもやっぱり地味だった。それは決して悪い意味ではない。派手なアクションとかはないが,サスペンスフルな展開が実に面白く,見ごたえのある映画であった。
端的に言えば,脱獄映画なのだが,難攻不落,脱出不能と言われたアルカトラズ刑務所から,実際に脱獄してしまったというのも凄いが,その手口は実に単純で,そんなことあるのか?と思ってしまうが,「事実は小説より奇なり」である。
そして,この映画,Clint Eastwoodの監督業の師匠と言ってよいDon Seigelとコンビを組んだ最終作というのも思い出深い。彼らの最高傑作は「ダーティハリー」だということに異論を差し挟む余地はないだろうが,彼らの最終作として実に味わい深い作品を作ったものだと思う。Clint Eastwoodは相変わらずカッコよく描かれているが,この映画の味わいを増した要因は脇を固める役者陣だったと思える。それぞれのキャラクターが実に面白く,それがこの映画をより良いものにしたと感じる。もはや40年以上前の映画だが,妙なギミックがない分,今の時代でもリメイクできそうな感じである。久しぶりに観たが,面白かったことは間違いない。星★★★★。
今や,舞台となったアルカトラズ島は国立モニュメントみたいになっていて,観光で訪れることができる(今はコロナで閉鎖中だが...)。私も在米中,西海岸の友人を訪れた時に刑務所の監獄跡に入って写真を撮ったのも懐かしい。右が今から30年ぐらい前のアルカトラズ島での写真。顔にはモザイクを掛けているが,我ながらさすがに若いや(笑)。
« Nik Bärtschの新作はピアノ・ソロ:ファンク度は低いが,ミニマル感覚は強まる。 | トップページ | 豪華なメンツが揃ったGary Burtonの落ち着いた「ほぼ」スタンダード集。 »
「映画」カテゴリの記事
- 今年のオスカー最有力,「ノマドランド」を観た。(2021.04.12)
- 「旅情」に続いて,「リトル・ロマンス」をDVDで観て,ヴェニスを懐かしむ(笑)。(2021.04.18)
- 「旅情」:この映画を観るのも45年ぶりぐらいか...。(2021.04.13)
- 久しぶりに「アルカトラズからの脱出」をDVDで再鑑賞。(2021.04.04)
« Nik Bärtschの新作はピアノ・ソロ:ファンク度は低いが,ミニマル感覚は強まる。 | トップページ | 豪華なメンツが揃ったGary Burtonの落ち着いた「ほぼ」スタンダード集。 »
コメント