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2021年2月25日 (木)

何年も寝かせてしまったKyung Wha Chungのバッハ無伴奏。

_20210221-3 ”Bach: Sonatas & Partitas" Kyung Wha Chung (Warner Classics)

このCDがリリースされたのは2016年のことである。私はかなり早い時期にこのアルバムを入手していたはずだが,ブログに記事もアップしていないし,ちゃんと聞いた記憶もない。何をやってるんだかって気もするが,ついついそういうエアポケットに落ちたアルバムとなってしまったと言ってもいいかもしれない。

私の亡くなった父がヴァイオリンを弾いていたこともあり,遺品には結構多くのヴァイオリン作品があった。前にも書いたが,父の好みと私の好みは全然違っていたが,それでもヴァイオリンの作品を聞くようになったのは父の影響がないとは言えない。そういうこともあり,私がかなり初期に買ったレコードにはHenryk Szeryngのバッハの無伴奏があった。今となってはなんで?って気もするが,そういう音楽も高校時代には聞いていたのだ。

それから幾星霜,時は流れて,私が保有するバッハの無伴奏の全曲盤はGidon KremerのECM盤だけになっていたと思うが,そこに現役としてレコーディングを再開するKyung Wha Chungの復活を祝って,このアルバムも購入したはずである。それでもなんでこんなに長期間「寝かせてしまった」かについては,「たまたま」としか言えない。まぁ,既にDeccaにパルティータ2番とソナタ3番は吹き込んでいたし,後に発掘された東京でのライブでも演奏していたが,重要なのは全曲録音ってことだ。

多くの人が彼女に抱くイメージは「シャープ」,「パッション」,あるいは「アグレッシブ」っあたりが妥当ではないかと思うが,長きに渡る隠遁生活から復帰して,どう変わるかには当然注目する。私は2013年に彼女のリサイタルも聞きに行っている(記事はこちら)が,それ以上にこのアルバムへの期待値は大きかったはずなのだ。結果的には円熟という表現しか見つからないが,往年の切れ味の鋭さよりも,落ち着いた感じがする。まぁ,彼女の年齢を考えれば,そうなるのも当然で,以前と同じようにとはなることはないとしても,これはこれで立派な演奏だと思った私である。今更ながらではあるが,これを生で聞きたいと思ってしまった。星★★★★☆。

Recorded on February 19-21, March 24-26, April 3-5 and May 30-June 1, 2016

Personnel: Kyung Wha Chung(vln)

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