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2021年1月20日 (水)

Fred Herschの歌伴を聞く。

_20210117 "This Heart of Mine" Bonnie Lowdermilk(AxolOtl Jazz)

今や,Fred Herschはリーダーとしての作品がほとんどであり,以前のように共演者としてアルバムに参加することは減少していると思う。しかし,Fred HerschのWebサイトを見ると,Comprehensivfe Discographyとして,Fred Herschの参加作が網羅されている。それがコンプリートかどうかはわからないものの,へぇ~と思えるような人たちと共演しているのがわかる。一番驚いたのはBilly Harperのアルバムに参加していることだが,これはそのうちストリーミングで音源があれば聞いてみたいものだと思うが,Billy HarperとFred Herschってどう考えても合いそうにないなぁなんて思うのも事実である。

一方,歌伴となれば,これは結構いけるのではないかと思えるし,見てみると,ヴォーカリストのバックを結構務めている。一番知られているのはJanis Siegelとのデュオ盤かもしれないが,参加作のリストには金子晴美の作品もあって,そちらも実は本作と同じタイミングで入手したのだが,その前にこのアルバムである。Bonnie Lowdermilkという名前は初めて聞いたが,コロラド州ボウルダーを拠点とする人のようである。ヴォーカリストだけでなく,ピアニストでもあり,ピアノ教師もしているらしい。なので,ここでも2曲では自らピアノを弾いている。90年代にはパリを拠点に活動をしていたとのことで,本作がフランスのレーベルからリリースされたのもそういう経緯ゆえではないかと思える。

全14曲中,3曲がリーダーによるオリジナルである以外は,実によく知られたスタンダードである。ジャズ・ヴォーカルの熱心な聞き手ではない私にとっては,ここでの聞き物はあくまでもFred Herschの歌伴となる訳だが,伴奏を務めるのは当時のFred Herschのレギュラー・トリオである。この段階で,Fred Herschのリリカルなピアノというのは確立していると思わせるもので,スウィング感も上々ながら,実に楚々とした伴奏が心地よい。それに乗るBonnie Lowidermilkの声も癖がなく,非常に聞き易い。加えて言えば,リーダーのピアノとFred Herschのピアノは,リリカルな点は共通しているが,明らかに違うことが感じられるのが面白い。

こういうアルバムは聞き流すには丁度よいと思わせるものだが,やはりFred Herschは歌伴もうまかったということで,水準はクリアしたものとして星★★★★。それにしても,このジャケットでは売れるものも売れなくなったのではないかと突っ込みたくなるが,Fred Herschのファンは聞いて損はしない作品と思う。

Recorded on August 5 & 6,1996

Personnel: Bonnie Lowdermilk(vo, p), Fred Hersch(p), Drew Gress(b), Tom Rainey(ds)

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