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2020年12月16日 (水)

実に不思議ながら,面白いMichael Shrieveのアルバム。

_20201214 "Two Doors" Michael Shrieve (CMP)

これは実にユニークなアルバムである。Michael Shrieveと言えば,ベテランにとってはSantanaのオリジナル・メンバーであり,Stomu Yamashitaの"Go"プロジェクトにおけるコラボレイターって感じだろうが,今の人にとっては誰それ?ってところかもしれない。しかし,私のような初期のSantanaの音楽を好むリスナーにとっては忘れられない人である。

そんなMichael Shrieveが90年代にリリースしたアルバムが本作なのだが,これが実にユニークなアルバムである。当初からこのフォーマットでリリースされているはずなのだが,1枚のアルバムに録音時期も異なる,2つのコンセプトも異なる編成で録音し,かつ各々に"Deep Umbra"と"Flying Polly"という副題まで付けてしまっているのだ。

しかもである。メンツがかたやShawn LaneとJonas Hellborg,こなたBill FrisellとWayne Horwitzという誰がどう見ても変態と言ってよい組み合わせなのだ。こうして1枚に全然違う編成をぶち込んでしまうというのは,聞く方からすれば戸惑うってこともあるだろうが,それでもこの違いを楽しむことの方が重要のように思える。

想定通りではあるが,Shawn LaneとJonas Hellborgとのトリオは,かなり激しく,そしてテクニカルかつスピーディにやっているが,Bill FrisellとWayne Horwitzはもう少し音響系で来るかと思いきや,これも結構激しくやる部分もある。Bill Frisellはいろいろなスタイルを持っているということが最近忘れられているようにも思えるのだが,ここではハードな側面も打ち出していて変態ビルフリの本領発揮って感じである。

そういう意味では1枚で2度おいしいって感じだが,やっぱりこれは面白い。でもしょっちゅう聞く気には絶対ならないが(笑)。星★★★★。

Recorded in November 1993 and May 1995

Personnel: Michael Shrieve(ds), Shawn Lane(g, vo), Jonas Hellborg(b), Bill Frisell(g), Wayne Horwitz(org)

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ジャズ(2020年の記事)」カテゴリの記事

コメント

同時期、Michael Shrieve+Bill FrisellにはFascinationがあって、Wayne Horowitzとのトリオ。多分、ド直球ですよ。
このアルバムも欲しいですね。

https://dailymusiclog.hatenablog.com/entry/2010/05/12/071710

K’s Jazz daysさん,おはようございます。リンクありがとうございます。
>
>同時期、Michael Shrieve+Bill FrisellにはFascinationがあって、Wayne Horowitzとのトリオ。多分、ド直球ですよ。

ってことはこのアルバムの後半はその残りテイクかもしれません。ご教示頂いたアルバム,ストリーミングがあれば聞いてみます。

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