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2020年12月31日 (木)

皆さん,よいお年をお迎え下さい。

Fireworks

今年も大晦日となった。今年は新型コロナウィルス禍という未曽有の事態に陥り,生活パターンが大きく変わった年であった。

私にもいろいろなことがあった。このブログにははっきりとは書かなかった重大なインシデントもあったが,それは書かないままにしておきたい。しかし,そこに至る生活の変化をきっかけに大幅な減量を実現したのは,自分の健康のためにはよかった。いまやほぼ健康体重となり,かつてはMr. 成人病予備軍と言われた私が,一部の数値を除いて極めて健康体となったというのは実に感慨深い。あとは血糖値さえ下げれば,何の問題もないってことになるが,現在の体重レベルをいかにして維持するかというのが今後の課題となる。

その一方で,視力の低下に悩まされているのだが,どうも加齢による白内障らしいので,これにどう対応するかが来年の課題になるだろう。まぁ,年が年なので仕方がないのだが,来年は私も還暦を迎えるので,このブログのタイトルも「中年」から別の表現に変えることも考えないといかんなぁ。ブログを続けているようであれば,面倒くさいので65歳までは現状を維持してもよいが,気まぐれで突然変えるかもしれないなぁ(笑)。

そんなおっさんの戯言を書き続けて丸14年。来年には当ブログも15年目に突入というのはいささか信じがたいところもあるが,来年以降も変わらず取り組めればと思う。今年は大規模なカウントダウン・イベントなんてありえないはずなので,景気づけに花火の写真をアップしておく。来年は多少なりとも明るい年になって欲しいものだ。

ということで,読者の皆さま,本年もありがとうございました。よいお年をお迎え下さい。

2020年12月30日 (水)

2020年の音楽を回顧する。

2020-best-albums

年の瀬も押し詰まってきたので,今年の音楽を回顧することにしたい。このブログにおいても,例年はジャズとそれ以外の音楽に分けて回顧をしてきたが,ストリーミングの一般化に伴い,CDの購入枚数は従来以上に減った気がするし,コロナの影響もあって,ミュージシャンの活動にも制約が生じていたから,例年のようにはいかないというのも仕方ない気がする。通常であれば,ブラジル音楽も取り上げるところだが,今年はブラジル音楽のCDは1枚も買っていないし,ソウル・ミュージックもほぼ購入していない。このブログで取り上げた新譜も30枚そこそこって感じなので,回顧もへったくれもないだろうってぐらいしか,新しい音楽に接していない。そして,ブログにアップしていないアルバムもあるし...。

しかし,そうした中で,やはり印象に残る音楽はちゃんと記録として,そして記憶として残しておかなければならないということで選ぶことにしたい。なので,今年はジャンルに関わりなく,私の中でのベスト盤を挙げるということにしたい。

正直言って,今年は圧倒的に傑出したアルバムはなかったという気がする中で,今でも強く印象に残っているのが須川崇志Banksia Trioによる”Time Remembered"ではないかと思う。まさに緊感感の持続する美学を体現したアルバムとして,このアルバムは高く評価しなければならないと思っていたし,このようなアルバムから日本から生まれたことが実に誇らしい。

そして,オーケストレーションの凄まじさという観点で,Pat Methenyの”From This Place"を外すことはできない,バンドとしての実力はわかっているとしても,それを増幅させたのはオーケストレーションだというのが,このアルバムである。Pat Methenyが大人のおもちゃのようなオーケストリオンを使った演奏は全く評価していない私であるが,このリアルなオーケストレーションは全く文句なしである。壮大かつエキサイティングな音楽とはこれのことである。

発掘という観点ではPaul Desmondのトロント音源集成ボックス以外には考えられない。もともと,この時の演奏を偏愛すると言ってよい私であるが,その時の音源が全部リリースされてしまったのだ。これぞ私の一生の宝と言ってもよいボックスであり,一番入手出来て嬉しかったのはこれである。

ジャズ以外で今年最高のアルバムはLaura Marlingの"Song for Our Daughter"と言いたい。いまやJoni Mitchellが引退状態の中,Joni Mitchellが持っていた音楽性を現代に展開できるのはLaura Marlingだと信じたくなるような傑作。プロデューサーのEthan Johnsの仕事とも相まって,実に素晴らしいアルバムであった。

そして,驚きの新作はDan Pennによる26年ぶりのスタジオ録音,"Living on Mercy"である。老境に達しつつある私にとっては実に味わい深いアルバムであった。Dan Pennと並んで絶対忘れてはならないのがBob Dylanの"Rough and Rowdy Ways"であろう。ジャズを除くアメリカ系音楽としてはこれ以外ないだろうというぐらいの決定的な存在感の2枚であった。

いつもだったら,こういうセレクションにはECMのアルバムが入っているだろうし,Brad Mehldau関係のアルバムも入っているはずなのだが,今年はそうはいかなかった。ECMで言えば,Marcin Wasilewskiのアルバム,Brad MehldauならJoshua Redmanとのアルバムがあったが,私はどっちも心底高くは評価できなかったっていうのが正直なところである。逆に言えば,私も何でもかんでも彼らのアルバムを評価するわけではないってことをご理解願えればよいだろう。はっきり言ってしまえば,彼らにとってはあれは決して成功作だとは思えない。Marcin Wasilewskiに関して言えば,推薦盤扱いにはしたものの,Joe Lovanoとの相性は決して最高とは思えなかったし,Brad Mehldauについて言えば,Joshua Redmanとのリユニオンに対する期待値が高過ぎた。

特に後者については,私の中では絶対あんなもんじゃないっていう気持ちが強かったっていうのが正直なところである。今回のリユニオンは,オリジナルの時代を越えられていないのは明らかで,あの4人が今,集結することによるケミストリーを生み出せなかったことに,私は失望したと改めて言っておきたい。

まぁ,Brad Mehldauの肩を持つとすれば,ソロで演じた"Suite: April 2020"はベネフィット・アルバムとしての意義に満ちた実に美しいアルバムで,相応の評価はするべきだということは付け加えておきたい。後に通常盤としてもリリースされたが,私は1,000枚限定のサイン入り当初盤LPを購入することにこそ,私個人としての意義を見出している。

そのほかにも,あれはどうした,これはどうした?みたいなのもあるのだが,印象深いものということでの選択となった。

2020年12月29日 (火)

部屋の掃除をしていて思ったこと。

年末なので,ちょっとは部屋を片付けようということで,まずはうず高く積まれたCDの整理を開始し,ソフト・ケースの入れ替え作業を行っていたのだが,感覚的には100枚ぐらいが積んどく状態だったはずである。古いところでは2年前ぐらいに買ったCDもそういう状態では,全然部屋が片付くはずもないのだが,片付けていながら,そんな比較的最近買ったCDですらまともに聞いてたのか?と自問したくなってしまった。結局,買っても聞いてないじゃんという家人の声が飛んできそうである(爆)。

今年はCDの購入枚数が更に減少する一方,在宅勤務のおかげ(?)でこれまであまり聞く機会のなかった手持ちのCDをよく聞いた年だった。だからこそ,新しく買ったCDに手が回っていなかったということではないのだが,整理する時間がなかった,あるいは放置していたということである。収納も限界にきており,そろそろ一軍から三軍の入れ替え,そして本当に聞かないものは売却を考えないといけないと思ってしまった。

かなりの音源はもはやストリーミングで聞けるようになってしまったから,保有することにどれだけの意義があるのかということが脳裏をかすめるが,そうは言いつつ,ストリーミングではクレジットを眺める楽しみがないという決定的な難点がある。よって,売るとすれば,本当に優先順位の低いものからってことになるが,そうやって処分してきて生き残っているCD群なので,またそういう選択をしなければならないとなると,ある程度時間を取れる時でないといけない。

まぁ,今回は政府方針,あるいは会社方針に則って,かなり長い年末年始の休みになっているので,正月明けにでもちょっとやってみるかと思っている次第。

2020年12月28日 (月)

埋もれていたボックス・セット:”Bad 25th Anniversary”

Bad-25 ”Bad 25th Anniversary Edition" Michael Jackson(Epic)

ボックス・セットっていうのは買っても聞こうと思うものと,埋もれるものに絶対分かれるよなぁって思う。ボックス・セットに収められた音源は貴重かもしれないが,それをちゃんと聞こうとするのは多分コアな,それも相当コアなリスナーだけではないか。

私も正直言って,ボックス・セットは山ほど保有しているが,その中で頻繁に聞くものは極めて限定的なのだ。それは取り出しにくいってこともあるが,もっと気楽に聞ける音源を優先してしまうからだ。このボックスもボックスであるがゆえに,私がプレイバックする機会が実に少ないものと言ってよい。というか,そう言えば保有していたなってその程度の感じである。

Michael Jacksonのアルバムは,"Off the Wall"は結構な頻度で聞くし,"Thriller"もそこそこであるが,"Bad"を聞く機会が少ないのは,ボックスで保有しているからだろうと思う。しかし,このボックス,結構侮れないもので,オリジナルの"Bad",そこから洩れた未発表テイク,そして,WemblyでのライブDVDとその音源がセットになっているのだから,かなり強烈である。

このボックスがリリースされたのが2012年のはずだが,私はそれから何度"Bad"を聞いたのだろうかと,ついつい思ってしまう。ほとんど聞いていないと言っても過言ではないし,おそらくWemblyのライブは1回もプレイバックしていないのではないか。

そもそも音楽DVDはよほど出来がよくないと,何度も見る気になれないが,これなんて見てもいないのだから評価のしようがない。しかし,今回,気まぐれでこのボックスを取り出して,ライブの音源を収めたCDを聞いてみると,これがなかなか荒々しい。Michael Jacksonのライブってこんな感じだったのかぁなんて改めて思った次第。

ってことで,時間のある時に改めてちゃんと見聞きするようにしよう(苦笑)。しかし,Michael Jacksonって何にカテゴライズすればいいのかよくわからんなぁ。

2020年12月26日 (土)

やっぱりLookout Farmはえぐい。

Mosaic-select-liebman-beirach ”Mosaic Select: Liebman & Beirach" Dave Liebman & Richie Beirach(Mosaic)

久々にこのボックス・セットを取り出してきた。これは3枚組なのだが,1枚目がLookout Farm,2枚目がLiebmanとBeirachデュオ,そして3枚目がQuestの音源から構成された,実にハイブラウなボックス・セットである。

今日取り上げるのはその1枚目のLookout Farmの演奏であるが,このバンドのライブはどれを聞いてもリスナーを興奮の坩堝に陥れる,実にえぐいバンドであったと思わざるをえない。このブログでも,彼らのブートレッグやら発掘盤を取り上げているが,今にして思えば,Dave Liebmanが電化Milesバンドでの成果を踏まえた強烈なバンドであったと思わざるをえない。

そうした思いはこのボックスの1枚目を聞いていても同じであり,その場にいたら,私は悶絶していたに違いないと思うような演奏である。ここでの音源は1976年,サンフランシスコにあったKeystone Kornerでのライブ音源であるが,とにかく飛ばす,そしてこっちはとにかく燃えると言いたくなるような演奏の数々である。珍しくも"A Night in Tunisia"もやっているが,当たり前ではあるが,これがまた普通ではない。

とにかく久しぶりにこの音源を聞いて,またも興奮してしまった私であった。Keystone KornerのオーナーであったTodd Barkanがパーカッションで加わりたくなるのも頷けるような激演。やっぱ凄いわ。

Recorded Live at the Keystone Korner in 1976

Personnel: Dave Liebman(ts, ss, perc), Richie Beirach(p, el-p), Frank Tusa(b), Jeff Williams(ds, perc), Todd Barkan(perc)

2020年12月24日 (木)

Apple Musicで聞いたKraftwerkの"Remixes"

Kraftwerk-remixes "Remixes" Kraftwerk(Parlophone)

珍しくオフィスに出勤する際の音楽として何を聞こうかなと思っていたら,Kraftwerkの"Remixes"というアルバムが,ニュー・リリースとしてApple Musicに上がっていたので,早速聞いてみたのだが,おそらく既発の音源を集めたものではないかと想像する。

しかし,よくよく考えてみれば,Kraftwerkほどリミックスの素材として使いたくなるものはそうないのではないかと思うが,実に面白く聞いてしまった。オリジナルの音楽の面白さがあるからこそ,リミックスもいろいろできるって感じだが,通勤途上の気分を上げるには丁度よかった。本作が媒体で出るかどうかは不明だが,こういうのはストリーミングで聞いているぐらいが丁度いいなってことで(笑)。

2020年12月23日 (水)

Marc Coplandの新作:これが今年最後の新譜だろう。

_20201222 ”John” Marc Copland(Illusions Mirage)

年の瀬も迫る中,今年最後の新譜になるであろうアルバムがデリバリーされた。本作はMarc Coplandが2017年に亡くなったバンド・メイト,John Abercrombieの曲をソロで演奏した作品である。私は本作のリリースを全く認識しておらず,ブログのお知り合い,910さんの情報で慌てて入手したもの。

John Abercrombieの最後の来日となった2014年のCotton Clubにおけるライブにも同行していたMarc Coplandであったし,二人にはCopland名義の"Speak to Me"というデュオ・アルバムもある。持ちつ持たれつの関係みたいなところもあったと想像できるので,こうした追悼作のようなアルバムが出ることも頷ける話である。Marc Coplandには同じような趣向でGary Peacockの曲を演じた"Gary"というアルバムもあったが,Marc Coplandにとっては辛いところもあると想像しつつ,やはりトリビュートせざるをえないってところなのだろう。

そして,Marc Coplandのピアノで演じられるジョンアバの曲であるが,ピアノの響きの美しさは,いつもながらって感じである。Marc Coplandのピアノに実にフィットしていて,ジョンアバの作曲家としての手腕についても改めて感じさせられるものがあった。冒頭には"Timeless"が収められているが,ピアノだとこういう感じなのねぇと,ついつい反応してしまった私である。"Timeless"はRalph Townerも"Solo Concert"で演じているが,全然感覚が違って面白いのだ。

戦局はCoplandとジョンアバの共演作からだけではなく,幅広く選ばれているが,面白いと思ったのは,ジョンアバとRalph Townerのデュオ作2枚から1曲ずつ取られていることだろうか。いずれにしても,ジョンアバのアルバムを改めて聞いてみようという気にさせる効果満点の実に美しい捧げもの。星★★★★☆。

録音が最近ではECMにも使われているStudio La Buisonnne,そしてエンジニアリングもECMにも対応するGerald de Haroということもあって,ECMから出ても不思議ではないって感じのアルバムであるが,やはりソロでのMarc Coplandのピアノの味わい深さは私の趣味に合致してしまうというところである。

Recorded on November 11 & 12, 2019

Personnel: Marc Copland(p)

2020年12月22日 (火)

昨日に続いてLaura Nyroのライブ盤。これは後年発掘されたソロ・パフォーマンス。素晴らしい。

_20201220-2 ”Spread Your Wings And Fly: Live at the Fillmore East May 30, 1971” Laura Nyro(Columbia)

昨日,「光の季節(完全版)」をアップして,久々にLaura Nyroを聞いたら,彼女の歌を聞きたいという欲求が一気に高まって,今日はこれである。本作は2004年に発掘されてリリースされた音源であるが,Miles DavisがLaura Nyroと舞台を分け合った1970年6月のライブから約1年後の演奏を収めたもの。「光の季節」と異なって,ここは完全ピアノの弾き語りなのだが,バンド・サウンドのLaura Nyroもいいが,弾き語りがまた輪を掛けていいねぇと思わせる。

本作のリリースに当たってプロデュースを務めたAl Quaglieriがライナーにも書いている通り,テープの保存状態は完璧ではなかったがゆえに,音源としての問題はあるとしても,マスタリング・チームの努力によって,この演奏が世に出たことを喜ぶべきだと感じさせるに十分な演唱である。今更ながら,Laura Nyroの素晴らしい才能に感動してしまった。

ほぼ自作で固められているが,そこに加わっているのがCarol Kingであったり,Burt Bacharachであったり,Marvin Gayeであったり,Ashford / Simpsonの曲であったりするところに,同じ作曲家同士のシンパシーみたいなものを感じながら,Laura Nyroの歌,ピアノとのフィット感が実によい。やっぱり才能のある人には通じ合うところがあるんだろうなぁなんて,凡人の私は感じざるをえない。

_20201220-3とにかく,本作は出ただけでも喜ぶべき音源だったと改めて思うし,素のLaura Nyroの魅力をリアルに感じさせてくれるライブ・アルバムである。こうなったら,この年末はLaura Nyro三昧か?とさえ感じてしまうぐらいしみた。最高である。星★★★★★。ライナーに写るLaura Nyroの写真が実に魅力的なので,ついでにアップしておこう。たまらんねぇ

Recorded Live at the Fillmore East on May 30, 1971

Personnel: Laura Nyro (vo,p)

2020年12月21日 (月)

実に不思議なことだが,Laura Nyroのアルバムをこのブログで初めて取り上げる。

_20201220 ”Seasons of Lights - Complete Version -" Laura Nyro(Sony)

私にとって,女性シンガー・ソングライターと言えばJoni Mitchellではあるのだが,Laura Nyroだってかなり好きである。アルバムだってほぼ全て保有している。にもかかわらず,彼女のアルバムをこのブログに一度も取り上げたことがなかったというのは,実に不思議なことだ。Billy ChildsがLaura Nyroにトリビュートしたアルバム)は絶賛しているし(記事はこちら),その再現ライブもよかった(記事はこちら)。Billy ChildsはLaura Nyroの魅力を理解してのアルバムであり,ライブであったことが実に素晴らしいと思っていた。それは私がLaura Nyroというミュージシャンを相当に好きだからということの裏返しでもあったと思っている。

ということで,これがブログ開設以来初のLaura Nyroのアルバムとなるが,このアルバムが「完全版」として初めて日本でリリースされたのは1993年に遡る。元来,ダブル・アルバムとしてリリースされるはずだったライブ盤が,1枚ものでリリースされていた訳だが,その未発表音源を探し出して,かつ録り直しされた曲もオリジナルの音源に戻して発売するという,厳格なオリジナル志向で作られたもので,日本人のオタクっぷりというか,徹底ぶりが表れたものであった。今や,そこに録り直したヴァージョンも加えたものが現行リリースとなっているのも凄いと思うが,このヴァージョンがリリースされた頃には,すぐに購入したのも懐かしい。短縮版も保有していたはずだが,今でも保有しているかどうかはわからない。おそらくどこかにしまい込んだように記憶している。

Laura-and-miles それはさておきである。このライブは,Laura Nyroの歌はもちろんなのだが,そのバックを務めるミュージシャンがかなり豪華なのも,当時の音楽事情,あるいは力学って感じがする。そもそもMiles DavisがFillmore Eastに出演した時だって,Laura Nyroの前座(!)として,強烈な演奏をしているのである。まぁ,Milesの場合,Laura Nyroのレコーディングに呼ばれながら,自分が演奏する必要はないって言ったとか言わないとかって話もあるので,Laura Nyroを相当評価していたということもあるのかもしれないが...。だって,「イーライと13番目の懺悔」のライナーに収められたMilesとの写真を見れば,それもうなずけるって感じなのだ。ここでのMilesの満面の笑みは滅多に見られるものではないからだ。そして,ここでのジャズ系ミュージシャンや,セッション・プレイヤーが集ったバンドをもってすれば,まともな演奏になるに決まっているって感じである。

まぁ,音としては若干時代を感じさせるなぁと思いつつ,Laura Nyroの歌は実に瑞々しく,そしていい曲書くよねぇという感覚が強い。久しぶりにLaura Nyroのアルバムを聞いた気がするが,また彼女のアルバムを取り出して聞いてみたくなる効果は十分であった。星★★★★☆。

Personnel: Laura Nyro(vo, p, g), John Tropea(g), Mike Mainieri(vib, key), Richard Davis(b), Andy Newmark(ds), Nydia "Liberty" Mata(perc), Carter C.C. Collins(perc), Ellen Seeling(tp), Jeff Young(sax), Jeanie Fineberg(fl, sax)

2020年12月20日 (日)

2020年を回顧すると言っても...。

例年,このブログでは,音楽,ライブ,映画のカテゴリーで1年を回顧するのが通例となっているのだが,今年は音楽はさておき,ライブと映画はコロナウイルス禍の影響もあり,回顧するほどの本数を見られていない。ライブに関しては年初の1月にJon CowherdのMercy Projectと,Wayne Krantzのライブを見に行った2本に留まっているし,映画も劇場で見たのは5本だけという体たらくである。これでは回顧のしようもないというところである。映画に関して言えば,これだけ公開延期となっている中,来年のオスカーとかどうなってしまうのかと思わざるをえない。

映画に関して言えば,コロナウイルス禍が広がるギリギリ直前の3月上旬までの海外出張において機内エンタテインメントで8本見たし,その後はAmazon PrimeやらDVDやらで古い映画は結構見ているので,そこそこの本数は観ている勘定にはなるのだが,回顧という意味ではそういう1年であったということにしかならない。

ライブもここ数年は月2本ぐらいのペースで行っていたものが,たった2本かって感じだが,これも致し方ないというところである。一方,海外のジャズ・クラブがストリーミングでライブを中継していたりしても,やはりストリーミングでは感じが出ないので,私は全然利用していないのが実態である。まぁ,それでもたった2本とは言え,Jon CowherdのバンドではBrian Bladeも見られたし,何と言っても,Wayne Krantz,Tim Lefebvre,Keith Carlockの最凶トリオのライブを見られたのはよかったが,それからもう1年近くライブに行っていないというのは,実に悲しい。

まだまだコロナウイルス禍が沈静化する兆しが見えていない中,来年前半ぐらいはまだまだ厳しい状態が続くと思うが,来年はちゃんと回顧できる状態に戻ることを期待したい。でもライブに関しては,あと1年は我慢かもなぁなんて感じているのも一方で事実だが。それも悔しいのでWayne Krantzが日本からの帰国後にNYCのIridiumに出た時の映像をアップしておこう。Iridiumもオープンできず厳しいようだが,Cotton Clubより更に狭いこの店でWayne Krantzを浴びてみたいねぇ。55Barではなおさらだが。その前にNYCに出張できるんかい?(爆)

音楽CDに関しては年内の別の機会に回顧することとして,またこういうWayne Krantzを聞いてフラストレーションを解消したいものだ。

2020年12月19日 (土)

Steve Kuhnの”Trance”を久しぶりに聞く。

_20201218 "Trance" Steve Kuhn(ECM)

Steve Kuhnの昨今の動静は伝わってきていないが,既にSteve Kuhnも80歳を越えているので,このコロナ禍においては,活動に制約が生じるのもまぁ仕方がないところかもしれない。しかし,長きに渡って,レベルの高い演奏を続けてきたことは間違いないピアニストである。そんなSteve Kuhnには結構な数のリーダー作があるが,その中でもECMでのSteve Kuhnというのは一種独特というか,レーベル・カラーにびしっと収めてくると感じるのは私だけだろうか。

そんなSteve KuhnがECMから最初にアルバムをリリースしたのが1975年で,本作と"Ecstasy"とどっちが先かはよくわからないとしても,どっちにしてもなんちゅうタイトルをつけるのかねぇなんて思ってしまう。こんなタイトルをつけるから「耽美的」みたいに思われてしまうのだ(笑)。

しかし,このアルバムは,Steve Kuhnの抒情的な側面と,リズミックにはねるアプローチが共存したアルバムとなっていて,実によい。後者はエレピを弾いたときに顕著な感じであるが,私はSteve Kuhnのエレピ使いは結構うまいと思っていたが,それを更に強く感じさせる演奏と言ってもよいだろう。そしてそれを支えるのがJack DeJohnetteなのだから,そのノリの強烈さは通常以上という気がするし,ベースのSreve Swallowがここまでアグレッシブな感じを出すというのも,DeJohnetteとの相乗効果のように思える。更にはSue Evansがパーカッションで加わることで,リズムの力強さを増す。

そうした意味では,このアルバムは1枚で2度美味しいという感じであるが,聞いてみれば,やっぱりECMって感じの音に収斂されるところがECMのECMたる所以であり,Steve KuhnとECMの親和性を示していると言ってもよいと思う。既にリリースから45年を経過しているが,全く古びたところを感じさせないのは実に見事。星★★★★★としてしまおう。尚,タイトル・トラックは後のECMのアルバム,"Promioses Kept"で実に美しく再演しているが,そっちもいいねぇ。

いずれにしても,久しぶりにSteve Kuhnのエレピを聞くべく,"In New York"のLP(カット盤<死語!>である)でも取り出してみるか(笑)。

Recorded in November 1974

Personnel: Steve Kuhn(p, el-p, voice), Steve Swallow(el-b), Jack DeJohnette(ds), Sue Evans(perc)

2020年12月18日 (金)

コロナ禍の産物と言ってもよいクリポタの新譜。

_20201217 "There Is a Tide" Chris Potter(Edition)

コロナウィルス禍の中で,ミュージシャンも大変な思いをしていると思うが,ライブには制約が生じ,今や無観客ライブをストリーミング配信するってのが普通になってしまった。そうは言っても,ライブの場でのヴィヴィッドな聴衆の反応を感じられないのはフラストレーションがたまるだろうと想像してしまう。それはプレゼンテーションをする機会の多い私が,リモートではオーディエンスに受けているのか,滑っているのかもわからないのと通じるところがあるはずだ。

そうした中で,クリエイティブな姿勢を維持していこうとするのも結構大変だと思う訳だが,そこを全楽器を一人でこなすという対応をしたのがこのクリポタことChris Potterの新譜である。まぁクリポタはPat Metheny Unity Groupのライブではギターも弾いていたし,ブート音源で聞いたAri Hoenigとのデュオ・ライブではピアノも弾いて,器用なことはわかっていたとしても,楽器全部やってしまうってのが凄いのである。Princeか?って感じだ。

そうは言っても,管楽器が主楽器のクリポタであるから,ほかの楽器を同等にっていう感じではないことは本人もわかっているだろうから,ここでは我々が期待するようなブリブリ感は抑制され,ミディアム系のリズムで,比較的落ち着いた感じの演奏が展開されている。まぁ宅録みたいなものだから,オーヴァーダブで気に入らなければ,何回でも録りなおしが出来るとは言え,この構成力は半端ではないと感じさせるに十分である。かつ,こういう時期だからこそ生まれたアルバムだとも言える作品だが,こうした取り組みを打ち出すその姿勢こそが評価に値すると思うのだ。

Photo_20201217184101 正直言ってしまえば,音楽としては星★★★★程度だと思うのだが,そういう姿勢にオマケして星★★★★☆としたくなるのである。それがファンのファンたる所以と言われてしまえば反論の余地はない。それでもやっぱりこういうのは評価しなければならないと思うのだ。ということで,右の写真はオマケでついてきたクリポタのサイン入りのカードの表裏だが,どこに置いておけばいいんだろう?(爆)。

Personnel: Chris Potter(ts, ss, cl, b-cl, fl, a-fl, p, key, g, b, ds, perc, sample)

2020年12月16日 (水)

実に不思議ながら,面白いMichael Shrieveのアルバム。

_20201214 "Two Doors" Michael Shrieve (CMP)

これは実にユニークなアルバムである。Michael Shrieveと言えば,ベテランにとってはSantanaのオリジナル・メンバーであり,Stomu Yamashitaの"Go"プロジェクトにおけるコラボレイターって感じだろうが,今の人にとっては誰それ?ってところかもしれない。しかし,私のような初期のSantanaの音楽を好むリスナーにとっては忘れられない人である。

そんなMichael Shrieveが90年代にリリースしたアルバムが本作なのだが,これが実にユニークなアルバムである。当初からこのフォーマットでリリースされているはずなのだが,1枚のアルバムに録音時期も異なる,2つのコンセプトも異なる編成で録音し,かつ各々に"Deep Umbra"と"Flying Polly"という副題まで付けてしまっているのだ。

しかもである。メンツがかたやShawn LaneとJonas Hellborg,こなたBill FrisellとWayne Horwitzという誰がどう見ても変態と言ってよい組み合わせなのだ。こうして1枚に全然違う編成をぶち込んでしまうというのは,聞く方からすれば戸惑うってこともあるだろうが,それでもこの違いを楽しむことの方が重要のように思える。

想定通りではあるが,Shawn LaneとJonas Hellborgとのトリオは,かなり激しく,そしてテクニカルかつスピーディにやっているが,Bill FrisellとWayne Horwitzはもう少し音響系で来るかと思いきや,これも結構激しくやる部分もある。Bill Frisellはいろいろなスタイルを持っているということが最近忘れられているようにも思えるのだが,ここではハードな側面も打ち出していて変態ビルフリの本領発揮って感じである。

そういう意味では1枚で2度おいしいって感じだが,やっぱりこれは面白い。でもしょっちゅう聞くには絶対ならないが(笑)。星★★★★。

Recorded in November 1993 and May 1995

Personnel: Michael Shrieve(ds), Shawn Lane(g, vo), Jonas Hellborg(b), Bill Frisell(g), Wayne Horwitz(org)

2020年12月15日 (火)

懐かしのQuincy Jones武道館ライブ。

Quincy-jones-at-budokan "Live at Budokan" Quincy Jones(A&M)

実に懐かしいアルバムである。私は以前,このアルバムを保有していたのだが,いつの間にやら売ってしまったものの,その後本作が廃盤状態となるや,また聞きたくなるというアホなパターンを繰り返してしまった。それでもCDはとんでもない値段がついているので,比較的入手しやすいLPでの中古盤をゲットしたのである。入手したのは見本盤だけに,売るときは買い叩かれるだろうが,私が生きている間はよほどのことがない限り売ることはないからまぁいいや(爆)。

そしてデリバリーされたLPをプレイバックしていて,実に中身をよく覚えていることに我ながら感心してしまったのであった。ここに刻まれている音をほとんど記憶していたと言っても過言ではないから,売ってしまう前は相当聞き込んでいたってことになる。今の時代であれば,完全版とかをリリースしてもいいのではないかと思えるような演奏が収めれらていてうれしくなってしまうが,オーディエンスの拍手なんかには結構編集された感じがあるのもご愛敬って感じだろうか。

以前LPを保有していた時から,豪華なメンツだよなぁと思っていたのだが,やっぱりこれはかなりのイベントであったということを感じさせる。Toots Thielemansがここにいるということ自体が凄いことであるし,リズムはLouis JohnsonにJohn Robinsonだもんなぁ。どうせならこのライブの場にいたかったというのが今となっては夢のまた夢であるが,私は大学に入ったばかりの1981年だし,おそらくチケットの入手を試みた記憶もないから,入学前にチケットは発売されていたのではないかと思う。まぁ,私がその頃Quincy Jonesの音楽に興味を示していたかと言えば,それも疑問なのだが...。でもこれは観ておきたかったと思わせるものである。

LPのA面で言えば,やはり"Just Once"である。James Ingramはほぼオリジナル同様の歌唱を聞かせて,実にうまいと思わせるし,つくづくいい曲である。桑田佳祐が嘉門雄三という変名で歌った時に知ったこの曲であるが,James Ingramのためにあるような曲だというのを痛切に感じさせる。それに続くのが”Razzamatazz"だが,ここでのPatti Austinの歌唱も素晴らしい。アルバムとしてはB面に盛り上がりを持って行こうとしているが,私はA面のこの2曲の歌に痺れていたことを思い出してしまった。

B面は”Stuff Like That"から”Bluesette",そして「愛のコリーダ」という鉄板の流れであるが,まだこの頃はToots Thielemansが口笛とギターのユニゾンをやっている。その"Bluesette"では,こんな難しいフレーズを口笛でやらなくても...と思わせるようなところもあるし,口笛がフラット気味なのは武道館という音場ゆえかと思わせるところもあるが,それはそれとしてもやはり味わいがあったなぁと思わせる。

いずれにしても,廃盤にしておくのはもったいないと思わせる音源であるが,廃盤なのは権利関係の難しさなのかもしれない。しかし,久しぶりに聞いてもこれはなかなか強烈なライブ盤であった。何だかんだ言ってこういうのが好きなんだなぁと再認識した次第。反省も込めて星★★★★★。それにしても豪華なメンツなのは,もはやバブルの萌芽だったのかもなぁ。もしNHKに映像が残っているのであれば,是非再放送して欲しいものである。山口百恵やキャンディーズもいいが,こういうのもやってくれるといいのだが。

それにしても,アルバムの最後にPatti Austinらしき声で,「さよなら,どうもありがとう」と言っているのが聞こえるのだが,完璧な日本語の発音,イントネーションだったって感じていたのを改めて思い出してしまったが,実にそれが印象に残っていた。Quincy Jonesの「パーティしましょうか」とか言っているのが適当な日本語の発音であるのと大違い(爆)。

Recorded Live at 日本武道館 on July 9, 1981

Personnel: Quincy Jones(key, cond), Greg Phillinganes(key, synth, vo), Rod Temperton(key, synth, vo), Carlos Rios(g, vo), Jea(n "Toots" Thielemans(hca, g, whistle), Louis Johnson(b, vo), Ollie E. Brown(perc), James Ingram(vo), Patti Austin(vo), Peggy Jones(vo), Vivian Cherry(vo), Jana Tyler(vo), 原信夫とシャープス&フラッツ and Others

2020年12月14日 (月)

Ben Riley:まさに大人の音楽だな。

_20201210 "Grown Folks Music" Ben Riley (Sunnyside)

主題の通りである。だって,アルバムのタイトルが”Grown Folks Music"なのだから,まさしく「大人の音楽」である。このアルバムがリリースされたのは2012年のことだが,私がこのアルバムを購入したのは,Wayne Escofferyにつられてのことである。Tom Harrellのバンドで注目され,リーダー作もいい作品を連発しているから,私は東京でのライブも見に行ったぐらいであるが,それに値するレベルのミュージシャンだと思っている。自分のアルバムではコンテンポラリーな響きを聞かせるWayne Escofferyが,ベテランBen Rileyと演奏するとどうなるのかというところに興味があったから買ったはずである。

Ben Rileyと言えば,Thelonius Monkのレギュラーだった大ベテランだが,その後,Wayne Escofferyも参加したMonk Legacy Septetというバンドもやっていたらしいから,全く縁がない共演ではない。そのSeptetのアルバムではテナーはJimmy Greeneが吹いているが,ライブではWayne Escofferyが入っていたってことなのかもしれない。

それはさておきである。Monkの”Friday the 13th"に始まりスタンダードが並ぶ演奏は,刺激に乏しいと言ってしまえばその通りなのだが,実に落ち着いたトーンで演奏されたアルバムとなっていて,やさぐれた精神状態を落ち着けるにはこれぐらいが丁度ええわと思いたくなるようなものである。

Ben RileyはMonk Legacy Septetでもここでもピアノレスの編成を取っているのは,誰もThelonus Monkの代わりにはなれないってことで,おそらく意図的なんだろうと思うが,ピアノに代わってに入っているのがギターである。ここでは2人のギタリストが参加しているが,一人は懐かしや Freddie Bryantである。JazzCityレーベルにアルバムを残したものの,その後の動静はほぼ知る由もなかった(Fluerineのアルバムで見かけたぐらい?)が,ここでも実にオーセンティックなギターを弾いている。もう一人Avi Rothbardというギターが4曲,Bryantが3曲の参加であるが,名前を久しぶりに聞いたってところである。しかし,1日で録音しているのだから,ツイン・ギターにしてもよさそうなものだが,ギタリスト2人に各々華を持たせるって感じだったのかもしれない。

いずれにしても,比較的コンベンショナルな響きの中で落ち着いた音楽を楽しむにはいいアルバムだが,Wayne Escofferyの芸風の広さも認識できるアルバム。まぁ,正直なところ,もう少しWayne Escofferyにはブイブイ吹いて欲しかったが。星★★★☆。

Recorded on August 30, 2010

Personnel: Ben Riley(ds), Wayne Escoffery(ts), Freddie Bryant(g), Avi Rothbard(g), Ray Drummond(b)

2020年12月12日 (土)

記録としては面白いとしても,これはさすがにやり過ぎじゃないかと思わせるBill EvansのVillage Vanguardコンプリート・ボックス

Complete-vanguard ”The Complete Live at the Village Vanguard 1961" Bill Evans(Riverside)

Scott LaFaro,Paul Motianを擁するBill EvansのVillage Vanguardの演奏の素晴らしさにケチをつける人間はいないだろう。それは"Waltz for Debby"と”Sunday at the Village Vanguard"からだけでもわかるし,その後公開された音源からもはっきりしている。このボックスの存在意義は電源の瞬断によって未完成テイクとなった冒頭の"Gloria's Step"を収録したこと,演奏順に曲を並べたこと,そして曲間のトーク等も収めたことで,録音当日の全貌を時系列に追うことができることにほかならない。

しかし,その意義は認めない訳ではないとしても,ここまでやると私はやり過ぎではないかと思えるのだ。当日のライブの様子を確かに追体験できることに感動するリスナーもいるだろうが,それは私から言わせればもはやオタクの世界である。このボックスに収められた未発表テイクは,上述の不完全テイクだけなのだ。アナウンスメントが大事だとか,聴衆のざわめきが大事だとか言われたら,私は「あぁ,そう。」ぐらいの反応しか示せない。

優れた演奏であることは否定しないが,それは既に発表されていた音源からで十分なものであったはずである。だから私にはこれはやり過ぎ感しか覚えないし,更にアルバムに添えられた故岩浪洋三のライナーが噴飯ものであることも印象を悪くした。故人に鞭打つ訳ではないが,岩浪洋三という人の批評やライナーは面白いと思ったことがないのだ。まさに通り一遍でしかなく,ラズウェル細木の漫画で皮肉られたのはまさに岩浪洋三だっただろうと言わざるを得ない。

そんなこともあり,音楽的な価値は認めるものの,結局は日本のレコード会社の商魂のたくましさしか感じられないというのが正直なところ。だからこのボックスはクロゼットの奥にしまわれたままだったのだが,久しぶりに聞いても,やっぱりこれは行き過ぎである。こんなものをありがたがるより,オリジナルのアルバム2枚をしっかり聞き,12枚組のComplete Riversideでの公開音源に耳をすますべきなのだ。ということで,このボックスは私には全く不要(きっぱり)。中古盤屋に売っても,買い叩かれるのが明らかなので保有しているだけみたいなもんだな(苦笑)。

2020年12月11日 (金)

突然のCCR(笑)。

_20201209-2 "Best" Credence Clearwater Revival(Fantasy)

CCRである。決してCCBではない(爆)。私が彼らの音楽を初めて聞いたと認識しているのは"Have You Ever Seen the Rain?(雨を見たかい)"だったはずである。その曲がリリースされたのは1971年だから,おそらくラジオでかかっていたのを聞いたのが最初だったと思われる。まだ私は小学生だから,英語を学び始める前のことだが,妙に印象に残って,バンド名であるCredence Clearwater Revivalをフルで言えた時は子供心に嬉しかったものである

だからと言って,私が彼らの音楽にはまることはなく,私が保有しているのもこのベスト盤1枚のみである。正直言って,そこまで私の心を捉える音楽だったとは言えない。それでも"Proud Mary"とかは後々になって,おぉ,CCRだったのかぁなんて思った訳だが,結局はその程度の認識でしかなかった。

だが,実働4年でこれだけのヒット曲を残したってのは結構凄いことで,それが時代とのフィット感ゆえってことなんだろうと今更ながら思う。このベスト盤を改めて聞いても,この曲は知っていてよなぁと思う曲が多い。多分,私にとってはCCRはGrand Funk Railroadと同じような位置づけになるんだろうなと思った次第。どちらも子供の頃にラジオで聞いて知ってはいるが,その後アルバムには手を出すことはなく,ベスト盤だけは聞いている。そういうところで,年がバレるのだが...(爆)。そうは言ってもGrand Funkは"American Band"しか知らなかったと言っても過言ではないので適当なものである。

いずれにしても,このCDに入っている音楽は今となってはやはり時代を感じさせるものだし,特に思い入れのある人たちでもないので,私がこのCDをプレイバックすることは滅多にないのだが,まぁたまにはいいだろう。そう言えばJohn Fogertyのライブ盤も持っていたなぁ(何年も聞いていない)。そっちも久しぶりに聞いてみるか(笑)。

2020年12月10日 (木)

”Reel Life”に続くBoy Meets Girlのアルバムなんだけど...。

_20201209 "New Dream" Boy Meets Girl(BMG)

Boy Meets Girlの"Reel Life"はつくづくいいアルバムだし,今でも好きである。だからこのブログにそのアルバムを取り上げた時もべた褒めしている(記事はこちら)。そこにも書いているが,彼らのアルバムで”Reel Life"に勝るものはないというのが私の中の評価である。今回,気まぐれで彼らの"Reel Life"の次に出たこのアルバムを久々に取り出したって感じなのである。でもやっぱり響かない。

なぜなんだろうと考えていて,彼らのポップな感覚は打ち込みよりも,リアルなサウンドでこそ光るような気がしてならないと思った私である。だからバンド・サウンドでやった”Indigo Drums"のような曲には大いに魅かれるのだが,どうも打ち込みバックの曲は魅力的に響かないのだ。

これが1990年当時の音だと言われてしまえばその通りかもしれないが,彼らに合う,合わないというのは確実に存在すると思う。私にフィットしないものは仕方ないので,やっぱり私は"Reel Life"に戻っていくことになるのだが,それでもクレジットを眺めていて,Bootsy Collinsが2曲で参加して,アレンジまで行っているのは面白いなぁと思ってしまった。Boy Meets GirlとBootsy Collinsでは私の中では交わる部分は全くないのに,ごく普通にバッキングを務めているのは実に意外であった。ついでにJeff Baxterの名前を見つけて懐かしく思った私である。

まぁ悪いアルバムではないのだが,前作が良過ぎたって,星★★★☆。

Personnel: Shannon Rubicam(vo), George Merrill(vo, key, b, ds) Joe Mardin(key, b, ds, perc), Joel Johnson(key), Jim Bredouw(g), John Morton(g), John Goux(g), Jeff Baxter(g), Trey Stone(prog, g), Bootsy Collins(b, g, ds), C.J. Vanston(b, key, orchstration), Michael Fisher(perc), Gradual Taylor(prog), Andy Snitzer(ts),Susan Boyd(vo), Phil Perry(vo), Lisa Miller(vo) and Others

2020年12月 9日 (水)

追悼,Chuck Yeager。

Chuck_yeager

Chuck Yeagerと言っても,知っている人は知っていても,知らない人にとっては誰それ?ってところだろう。私にとっては映画「ライト・スタッフ」でSam Shepardが演じたChuck Yeagerこそ,男の中の男って印象が強い。人類で初めて音速の壁を破ったと言われるChuck Yeagerと,マーキュリー計画に挑む宇宙飛行士を描いた「ライト・スタッフ」は実に素晴らしい映画であり,私の中では生涯5本に入ると言っても過言ではない作品だが,何よりも印象に残ったのはそこに描かれたChuck Yeagerの姿だったのである。97歳での逝去ということで,大往生と言ってよいだろうが,映画で描かれた彼の生きざまが,私にも精神的な影響を与えたことを忘れることはないだろう。

余談だが,映画でChuck Yeagerの相棒,Jack Ridleyを演じるのはLevon Helmである。それもこの映画の印象を強くした一因だろうが,でもこの映画はやはりSam Shepardが演じたChuck Yeagerこそが真の主役であった。

R.I.P.

2020年12月 8日 (火)

私の中ではMichel Petruccianiと言えばこれ。

_20201205-2 "Live at the Village Vanguard" Michel Petrucciani Trio(Concord)

私はMichel Petruccianiの熱心なリスナーでも何でもないので,保有しているアルバムは極めて限定的なのだが,このアルバムを聞いたときは実にいいと思ったし,今でもこのアルバムはよかったと思っている。だったらもう少しはまってもよかったのではないかと思えるぐらいだが,私がMichel Petruccianiの音楽に深入りすることはなかったのだ。

多分,本作が私が初めて聞いたMichel Petruccianiのリーダー作だったと思うが,リリースのタイミングが1985年だったので,私の茨城県民としての生活が始まった頃である。茨城で暮らしたのは2年弱であったが,現地で寮生活を送りながら,実は大学時代のアパートを借り続けていて,月2回ぐらい週末になると東京に戻ってくる生活を送っていたのも懐かしい。しかし,仕事が徐々に忙しくなってくると,そうも行かなくなっていった。アパートを引き払ったのがいつだったのかももはや記憶が曖昧だが,そんな事情もあって,音楽についても輸入盤屋に通って,新しいものに接するチャンスが減っていた頃だったから,Michel Petruccianiの音楽に深入りしなかった(できなかった)というのが,おそらくはその理由だろう。そもそも私が保有しているのは珍しくも国内盤だし。きっと水戸で買ったに違いない(この前記事にした"Gaudi"でも同じように書いたなぁ...)。

それはさておき,このアルバムも実に久しぶりにプレイバックしたのだが,冒頭の"Nardis"からしていいねぇと思ってしまった。多くのリスナーがBill EvansとMichel Petruccianiを重ねてしまうような演奏だと言ってもよいが,実に適度なリリシズムと,素晴らしいアドリブ・センス,そしてバックを支えるPalle DanielssonとElliott Zigmundの好演もあり,実にいいアルバムとなった。Elliott Zigmundと言えばBill Evansとの”You Must Believe in Spring"で素晴らしい助演をしていたし,スイスでの放送音源とかを聞いても相性がよかったと思う。そうした意味で,Bill Evansに近いリリシズムを持つMichel Petruccianiとも相性はいいに決まっているって感じである。

そして,ベースにPalle Danielssonを持ってくるというメンツの妙味もあって,このトリオ,実に魅力的な音楽をやっていたということを改めて感じさせてもらった。Blue Noteレーベルの"Pianism"もこのメンツらしいので,ストリーミングで聞いてみたいと感じさせるほどのトリオであったということで,反省も込めて星★★★★★としよう。

Recorded Live at the Village Vangard on March 16, 1984

Personnel: Michel Petrucciani(p), Palle Danielsson(b), Elliott Zigmund(ds)

2020年12月 7日 (月)

Brad Mehldauが客演したPerico Sambeatの”Friendship"。

_20201205 "Friendship" Perico Sambeat(ACT)

Brad Mehldauの追っかけとして,コンプリート・コレクターを目指す私である。しかし,以前にも書いたが,ブートも全部対応するとか,既発曲を収めたコンピレーションまで集める気はない。あくまでも参加した公式音源をオリジナルなかたちで全て集めたいと思っているだけである。現在のところ,ほぼ網羅していると思うが,あとはBrad Mehldauが高校時代のバンドで録音したEPがあるのだが,それは公式音源と言えば,公式音源なのだが,あまりにも稀少なのでほぼ入手は諦めている。たまにDiscogs等に出てくることがあるが,それに大枚はたく気はないってところである。

それはさておきである。Brad Mehldauの楽歴を追っていけば,Perico Sambeatという名前が結構重要であることは周知の事実である。Brad Mehldauの初リーダー作はWarner Brothersから95年に出た"Introducing Brad Mehldau"とすべきところではあろうが,事実上の初リーダー作は,ともにFresh Sound New Talentからリリースの,93年の5月にバルセロナで吹き込まれた”New York Barcelona Crossing"の2枚,もしくは93年10月に吹き込まれた"When I Fall in Love"ってことになる。リリース・タイミングで言えば94年に出た後者ってことになるのだが,レコーディングのタイミングからすれば,前者ということになり,そこにはPerico Sambeatが参加しているのである。

Perico Sambeatとはその後もFresh Sound New Talentに"Ademuz"というアルバムを残しているし,Chris Cheekとのアルバムも2枚あるので,Brad Mehldauのキャリアにおいて,Fresh Sound New Talentは結構重要なレーベルということになるが,本日は2003年にACTからリリースされた本作である。タイトル通り,彼らの友情の賜物としてレコーディングされたようなアルバムと言ってよい。1曲を除いてPerico Sambeatのオリジナルで構成される本作であるが,曲の質も高く,演奏も実によくできていて,レベルの高さを実証している。Kurt Rosenwinkelも3曲で客演するなど,この参加ミュージシャンからすれば,納得の出来という気もするが,アルバムとしての雰囲気が実にいいのだ。唯一のスタンダード,"Crazy She Calls Me"のバラッド表現なんて,ジャズ喫茶でかかっていたら,アルバムを確認したくなること必定のような演奏である。

まぁ,もう少し演奏をコンパクトにしてもよかったかなと思える曲もあるのだが,私としては久しぶりに聞いて,改めて評価したくなってしまったアルバム。星★★★★☆。

Recorded in February, 2003

Personnel: Perico Sambeat(as, ss), Brad Mehldau(p), Kurt Rosenwinkel(g), Ben Street(b), Jeff Ballard(ds) 

2020年12月 6日 (日)

Alan Parsons Projectのラスト・アルバム"Gaudi"。微妙なんだよなぁ。

_20201103-2 "Gaudi" Alan Parsons Project(Arista)

このブログにも何度か登場しているAlan Parsons Projectだが,彼らの音楽はポップな感覚を持ちながら,非常に印象的なメロディ・ラインを聞かせるところに魅力があったと思っている。私が彼らの音楽を最初に意識したのは随分と遅れて”Eye in the Sky"からではあるが,今やボックス・セットで全てのアルバムを保有しているから,気まぐれではあるが,たまにいろいろなアルバムを取り出して聞いている私である。

本作はAlan Parsons Projectとしての最終作として1987年にリリースされたものだが,私の記憶が正しければ,私がこのアルバムを購入したのは私がまだ茨城県の職場にいた頃,水戸のショップでのはずだ。その年の水戸近辺の冬は非常に厳しく,仕事の関係もあって,私としては結構辛い時間を過ごしていた頃である。私が住んでいた更に内陸での最低気温は確かマイナス10度近くになっていたと記憶する。まだ地球温暖化とか言われる前だな(笑)。

そんな時期に購入したこのアルバム,一聴してなんだか緩いなぁと思った記憶があるが,おそらくそれは冒頭の”La Sagrada Familia"の響き故って感じだろう。その後は,いかにもAlan Parsons Projectらしい音楽だと思えるのだが,私としては"La Sagrada Familia"とラストに収められたそのインスト版である”Paseo de Gracia"が緩さの要因と感じられた。

これを最後にEric Woolfsonはバンド離れてしまい,Alan Parsons Projectとしての活動には終止符が打たれるのだが,彼らのアルバムの中でも最も印象が薄いというか,キャッチーな曲に不足しているというのが難点だと思う。また,本作の前作の"Stereotomy"は彼らにしてはロック・タッチが強かったと思うのだが,そこでも若干戸惑った上に,更なる響きの違いに私は戸惑ったってところかもしれない。これはAlan Parsonsがサウンド作りには関わっていても,演奏に参加せず,プロデュースに専念しているようなことも影響しているのかもしれない。

Sagrada-familia というようなこともあって,私としてはこれが最終作ってのはちょっと残念な気がする。いずれにしても,彼らのアルバムの中では一番聞かないアルバムと言ってよい(ボックスに収録されて公開された訳のわからない”The Sicilian Defense"は除く)。最初と最後以外ならもっと聞いてもいいんだけどなぁ(苦笑)。星★★★。

まぁ,せっかく記事を書いたので,出張ついでに(?)訪問したSagrada Familiaの内部のステンドグラスの写真もついでにアップしておこう。完成も近いと言われているので,死ぬ前にもう一度行ってみたいねぇ。

Personnel: Alan Parsons(sounds, prog),Eric Woolfson(key, vo), Ian Bairnson(g), Richard "Trix" Cottle(synth, sax), Laurie Cottle(b), Stuart Elliott(ds, perc), John Miles(vo), Lenny Zakatek(vo), Chris Rainbow(vo), Geoff Barradale(vo) and Others

2020年12月 5日 (土)

クリポタがDownBeatの表紙を飾る!

Downbeat-chris-potter 全楽器を自身で演じたクリポタことChris Pottterの新作”There Is a Tide"のリリースも迫っている。私は発注済みのCDのデリバリーを楽しみに待っているところである。

そんなクリポタが,今年のDownBeatの読者投票でテナー・サックス部門の1位に輝いたこともあるだろうが,Down Beatの最新号で表紙を飾っている。長年,クリポタを贔屓にしてきた立場としては,実に感慨深いことだが,記事を読むと来年の4月にはJames FranciesとEric HaralandとのCircuitsによる2ndアルバム,"Sunrise Reprise"のリリースが控えているようだから,ますます楽しみになってきた。

いずれにしても,新作の到着を首を長くして待つ私である。

2020年12月 4日 (金)

Jazz Standardの閉店を惜しむ。

Jazz-standard
NYCのジャズ・クラブ,Jazz Standardからメールが届いた。コロナの影響により,営業が立ち行かなくなり,閉店を余儀なくされたという主旨の文面であった。実に残念なことであり,惜しいとしか言いようがない。

私がNYCに住んでいた頃には,まだなかったこのクラブに初めて行ったのは出張中の2015年のことであり,結局それを含めて2回しか行けなかったが,実に面白いプログラムを組んでいるクラブであった。最初に行った時にはGil Evans Projectが"Miles Ahead"を演じたものであり,2回目はこれも出張中の2018年に見たDave Liebman入りのKenny Werner Quartet。私は見ていないが,Maria Schneider Orchestraもここの常連だったし,Fred Herschがデュオ・シリーズの演奏を聞かせたのもここである。

ロケーションは27丁目のPark & Lexというジャズ・クラブにしては珍しいところにあったが,ジャズ・クラブとしての雰囲気は非常によく,私としてはBlue Noteなんかよりずっといいと思っていた。上の写真はJazz StandardのWebサイトからの拝借だが,まさにこういう感じであった。後方の席は一段高くなっていて,ステージが見やすかったのもこの店のいいところであった。

Liebman-i 今やどのライブ・ハウスもコロナ禍により苦しい時期を迎えているが,こうした素晴らしいヴェニューが消えていくのは実に悲しい。2度目に行った時,バーでくつろぐDave Liebmanを目ざとく見つけて,話をするとともに,写真を撮ってもらったのもいい思い出である。Jazz Standardの閉店を惜しんで,モザイク付きの「Dave Liebmanと私」の写真をアップしておこう。それにしても,たった2年前だというのに私の髪も髭もまだ黒かったなぁ。それが今や...(苦笑)。

2020年12月 3日 (木)

超絶豪華キャストの"Back on the Block"。

_20201201 "Back on the Block" Quincy Jones (QWest)

このアルバムが出たのが1989年。第33回のグラミーではなんと7部門も受賞ていたなんて全然知らなかった。いずれにしても懐かしいアルバムだが,正直言ってプレイバック頻度は高くないし,これより"Sounds and ... Stuff Like That!!"とかの方が好きだってのが,私の中では前提としてあるのだ。

このアルバムに収められた楽曲のクォリティは無茶苦茶高いのだが,いかんせんいろいろな曲が入っていて(入り過ぎていてと言ってもよい),てんこ盛りというか,捉えどころがないというかって感じになってしまうことは否めないと思う。ラップありぃの,ソウルありぃの,ジャズありぃのってのはやはり何でもあり感が強い。

そんな思いはありつつも,ここに登場する豪華絢爛なミュージシャンを見ていれば,そっちの方にびっくりさせられるという感覚の方が強いのではないか。Ella FitzgeraldとSarah Vaughanのジャズ界2大ディーヴァが共演してしまう(そして図らずも彼女たちのラスト・スタジオ録音は本作らしい...)のも凄いが,Ray CharlesとChaka Khanは一緒に歌ってしまうし,更には短いながらもMiles Davisさえ登場するってのは豪華絢爛を通り越してやり過ぎではないのかとさえ思ってしまう。下記のメンツはWikipediaから貼り付けて編集したものだが,それだけでも結構大変だったと言いたくなるようなキャスティングである。

まぁ,こういうメンツが集まって,和気あいあいとした雰囲気の中で作り上げられたのだろうと想像したくなるアルバムである。星★★★★。どんだけ金掛かってるねんと言いたくなるのが庶民の庶民たる所以(爆)。

Personnel: Quincy Jones(vo, clap, etc,), Gerald Albright(as), Nadirah Ali(vo), Maxi Anderson(vo), George Benson(g), Peggi Blu(vo), Michael Boddicker(prog, etc.), McKinley Brown(vo), Ollie E. Brown(perc), Jorge Calandrelli (synth), Tevin Campbell(vo), Ray Charles(vo), Paulinho da Costa(perc), Andraé ouch(vo, arr, cond), Sandra Crouch(vo, cond), Miles Davis(tp), El DeBarge(vo), George Duke(key), Chad Durio(vo), Sheila E.(perc), Nathan East(b). Geary Lanier Faggett(vo), Vonciele Faggett(vo), Ella Fitzgerald (vo), Keneth Ford(vo), Jania Foxworth(vo), Siedah Garrett(vo), Tammi Gibson(vo), Dizzy Gillespie(tp), James Gilstrap(vo), J.C.Gomez(perc), Jackie Gouche(vo), Gary Grant(tp), Reginale Green(vo), Herbie Hancock(key), Alex Harris(vo), Howard Hewett(vo), Jerry Hey(tp, key), Jennifer Holliday(vo), Pattie Howard(vo), Ice-T(rap), James Ingram(vo), Jesse Jackson(narration), Paul Jackson Jr.(g), Al Jarreau(vo), George Johnson(g), Louis Johnson(b, synth, vo), Tiffany Johnson(vo), Jean Johnson-McRath(vo), Big Daddy Kane(rap), Randy Kerber(key, synth), Chaka Khan(vo), Michael Landau(g), Rhett Lawrence(b, g), Edie Lehman(vo), Steve Lukather(g), Clif Magness(vo), Harvey Mason Sr.(ds), Donovan McCrary(vo), Howard McCrary(vo), Bobby McFerrin(vo,, perc), Melle Mel(rap), Kool Moe Dee(rap), James Moody(as), Perry Morgan(vo), David Paich(key), Phil Perry (vo), Tyren Perry(vo), Greg Phillinganes(key), Steve Porcaro(synth), Ian Prince(key, vo), Bill Reichenbach Jr.(tb), John Robinson(ds), Derrick Schofield(vo), Caiphus Semenya(vo), Shane Shoaf(vo),Alfie Silas(vo), Neil Stubenhaus(b), Rose Stone(vo, chorus dir), Bill Summers(perc), Al B. Sure!(vo), Bruce Swedien(perc, vo), Take 6(vo), Rod Temperton(drum machine, clap), Ian Underwood(prog, clap), Luther Vandross(vo), Sarah Vaughan(vo), Mervyn Warren(vo), Dionne Warwick(vo), Barry White(vo), Larry Williams(sax, key), Syreeta Wright(vo), Charity Young(vo), Michael C. Young(prog), Joe Zawinul(synth) 

2020年12月 2日 (水)

今,改めて聞く「ブルータートルの夢」。

_20201130-2"The Dream of the Blue Turtles" Sting (A&M)

よくよく考えてみると,私はこのブログでStingのアルバムをあまり取り上げていない。それは私がStingが嫌いなのではない。敢えて書く必要を感じないぐらい好きなのだというのが正直なところである。しかし,今回は気まぐれであるが,このアルバムについて書いてみよう。

このアルバムのバックバンドをStingが組成した時には実に驚いたものである。だって,錚々たるジャズ系ミュージシャンが集まっているというのは誰しもが納得するはずである。だからこのアルバムがリリースされた1985年当時,どういうことになってしまうのかと思ったのも不思議ではない。しかし,これが見事にロックなアルバムになっているし,更に言えばこれに続く"Bring on the Night"は更に強烈になってしまう。そして,このバンドの姿を捉えた同名の映画の実にカッコいいことよ。今年の夏休みぐらいに私は映画をDVDで久しぶりに見たのだが,ワインを飲みながらでいい調子だったってこともあったかもしれないが,大いに興奮させられたものである。

映画については,私はこれもヴィヴィッドにおぼえているのだが,初めて見たのは下高井戸シネマであった(それにしても渋い場所である)。その時だって十分に興奮させられたこともあって,レーザーディスク(死語?)が出た時はすかさず買ったし,今はDVDに買い替えた。保有に値する音楽映画だと思っているのだ。

しかし,視覚に訴えなくてもこのバンドのレベルの高さは明らかである。マジで実力のあるジャズ・ミュージシャンはなんだって出来てしまうことを明確に実証したアルバムとしたことも含めて,私はこのアルバムを評価したい。リリースから35年経過しても全く古さを感じさせないのだ。こういうアルバムを聞いていまだに興奮している自分もどうなのよと思うが,いいものはいいのである。私はPoliceよりもこれと”Bring on the Night”でStingにはまったのだということを強調しておきたい。そう意味で私にとっても重要なアルバム。カッコ良過ぎである。星★★★★★。次はライブ盤のKenny Kirklandのソロで悶絶するか(笑)。

Personnel: Sting(vo, g, b), Branford Marsalis(ts, ss, perc), Kenny Kirkland(key), Darryl Jones(b), Omar Hakim(ds), Dolette McDonald(vo), Janis Pendarvis(vo), and Others

2020年12月 1日 (火)

久しぶりにTrio Musicを聞いて感慨を新たにする。

_20201130 "Trio Music Live In Europe" Chick Corea / Miroslav Vitous / Roy Haynes (ECM)

このアルバムも久しぶりに聞いたような気がする。思い起こせば,私は彼らの演奏をよみうりランドで見たなぁ。あれは1983年で,Trio Musicの対バンはPat Metheny入りのSonny Rollins Special Quartetというジャズ・フェスらしい組合せであった。もうそれも40年近く前か...。光陰矢の如し。

思い起こせば,あの頃私はMiroslav Vitousの音(特にアルコ)に馴染めない部分があったのだが,人間歳を取ると変わってしまって,今や何とも思わない(笑)。むしろ好きなぐらいである(爆)。それでもって,久しぶりにこのトリオのライブ・アルバムを聞いたのだが,これが実にいいねぇ。そもそも"Now He Sings, Now He Sobs"を出自とするこのトリオは最初からレベルが高かったし,その後もChick Coreaのブルーノート・スペシャル・ギグ等まで活動は継続していたが,今となっては懐かしい編成である。

ここで展開される演奏は,全編に渡ってだれることがなく,緊張感が継続しているところに,この時の彼らの好調ぶりがうかがえる訳だが,今でも現役の彼らとしても,この当時の創造力を再現することは年齢的に難しいだろうなぁと思ってしまう。だって,今やChick Coreaは79歳,一番若いVitousだって72歳,最長老のRoy Haynesに至っては95歳なのだから,それはまぁ仕方がない。この頃はまさに脂がのっているという感じなのだ。

後半に各々のソロ曲を入れるってのはライブとしてはわかる。しかし,アルバムとして考えると,ECM的に,あるいはManfred Eicher的にどうなのよって気がしないでもないのだが,それでもそれを問題と感じさせないところが凄いのだ。逆に言えば,Eicherに文句を言わせないレベルだったと言ってもよいかもしれない。久しぶりに聞いて,こんなにいいアルバムだったのかと再確認させてもらえてよかった。星★★★★☆。見事なものである。

Recorded Live in Willisau and Reutilingen in September, 1984

Personnel: Chick Corea(p), Miroslav Vitous(b), Roy Haynes(ds)

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