買っていながら大して聞いていないCDはいくらでも...ってことで,今日はBilly Harper。
"Capra Black" Billy Harper (Strata East)
購入していながら,ちゃんと聞けていないCDなんて実のところいくらでもあるというのが正直なところである。その典型的なものがボックス・セットの未発表音源部分ではないかと思っているのだが,それがボックス・セットの難しいところである。しかし,ボックスではなくても,全然聞いていないアルバムも実はある訳で,これなんか,多分中古でゲットしてから,ほぼプレイバックした記憶がない(爆)。
その理由としては,若干言い訳がましいが,Billy Harperの音楽は聞かなくてもどういう音がするかは大体想像がつくってところが大きいと思う。基本的に暑苦しいのである。だからこそ,どういうタイミングで聞けばいいのかってのが難しいと思える部分があって,なかなか手が伸びないのだ。このアルバムは紙ジャケ盤を買っているから,比較的取り出しやすい位置に置かれているにもかかわらずである。
そんなアルバムを,家人が出掛けたすきに(笑)ヴォリュームを若干上げて聞いたのだが,やっぱり暑苦しい。例えばフリー・ジャズに感じる暑苦しさ(熱量)とは違う感じの暑苦しさを言葉で表現するのは難しいのだが,曲とかユニゾンの具合とかが何ともBilly Harper的な音なのだ。このアルバムがリリースされたが1973年であるから,もはや半世紀近く前ということを考えても,現代のリスナーがこういう音楽をどう捉えるのかってのは私としても興味深いところである。
こういうのを「スピリチュアル・ジャズ」って言ってしまうのは簡単だが,そもそも「スピリチュアル・ジャズ」って何よ?って聞かれても,私にはちゃんと答えようもない訳だが,4曲目なんてそもそも"Soulfully, I Love You / Black Spiritual of Love"なんてタイトルが付いている上に,そこに被るヴォイスがいかにもなのだ。まぁ,世の中には能天気なジャズってのもあるのだが,"Cry of Hunger"にBilly Harperが添えたコメントなんかは,それと対極にあるようなセリフである。"Contrary to that condition that most men describe as obligation, or desire or exigency, when in fact, it is really greed, I am speaking of a hunger justified by true and honest need."って一体あなた,何言うてますねんって感じではないか。
そういう時代感だったのかなぁなんて思いつつ,今この時代にフィットしているとは思えないとしても,これはこれで面白いなぁと思えたアルバムであった。星★★★★。たまにはこういうのもちゃんと聞かないといけないと,またまた反省。尚,Elvin Jonesは特別ゲスト扱いで,別格となっているのはなるほどねって感じである。
ところで,ここで歌っているGene McDanielsって,Roberta Flackが歌った"Feel Like Makin' Love"を書いたあのEugene McDanielsと同一人物なのかなぁ。まぁ,黒人意識の高い人のはずだから,多分そうなんだろう。そういう意外な発見もあった。
Personnel: Billy Harper(ts, vo), Jimmy Owens(tp), Dick Griffin(tb), Julian Priester(tb), George Cables(p), Reggie Workman(b), Billy Cobham(ds), Elvin Jones(ds), Warren Smith(ds), Barbara Grant(vo), Gene McDaniels(vo), Laveda Johnson(vo), Pat Robinson(vo)
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コメント
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じゃあ、何でそんなもの買っちゃったの?って感じがありますけど(笑)
僕の場合は、今後何買ったらいいのか、行き詰まってしまって、あまり訳の判らない袋小路にはまり込むのも何だし、アルトサックスベストとかジャズ・ピアノ全集とか レーベル毎のベストとかコンピを散々買いまくって、皆様の推薦の曲達の中から何か良い物はないかなと。
さらに範囲を広げてみようと、Ravi Shankar2枚組アマゾン20円(寝やすい)とか、フレンチポップやイタリア物、ジャズ歌手だと思ってたLisa Ekdahlのスウェーデン語のフォーク、ポップアルバムとか。音楽の世界は広いなあ(笑)
投稿: MRCP | 2020年10月 6日 (火) 01時07分
MRCPさん,こんばんは。
>じゃあ、何でそんなもの買っちゃったの?って感じがありますけど(笑)
その時は物欲が勝ったってことで...(爆)。
「Ravi Shankar2枚組アマゾン20円(寝やすい)」には爆笑指定しまいました。守備範囲が広いですねぇ。
投稿: 中年音楽狂 | 2020年10月 6日 (火) 18時45分
Toshiyaさん、こんばんは。
ビリー・ハーパーは確かに暑苦しいですなあ。
それに出てくる音が想像できるし、まあ聴かんでもいいのかなと、、、 (笑)
「Destiny Is Yours」や「Far East Live」は一時期よく聴いてましたね。
(遺憾ながら)これからも聴くことはないであろう。 (汗)
ではでは
投稿: nanmo2 | 2020年10月 6日 (火) 21時50分
何百枚もJazzばかり買ってると
つい魔が差して、違うジャンルへと。
Barbra Streisandが歌うハニー・パイやグッドナイト 人間国宝的な味わいが。
Linda Ronstadtが(何と)しっとり歌うグッドナイトなんてのも。
若々しいところではBeatlesカバーのMonaLisa Twinsもいいね。
朝の9時から深夜1時過ぎてもまだ仕事をしてたりして、いろんな音楽で気分転換でもしないと
やってられないわ(笑)
投稿: MRCP | 2020年10月 7日 (水) 01時47分
nanmo2さん,こんばんは。
やっぱりそうですよねぇ。それはそうなんですが,完全スルーでいいのかって感じるところもあり,私はたまには,気まぐれで聞こうと思います。でも想定通りの音でしょうが...。
投稿: 中年音楽狂 | 2020年10月 7日 (水) 22時30分
MRCPさん,こんばんは。
アンチ働き方改革ですね(爆)。Barbraは苦手だし,Lindaは昔の方が好きだしって私は,手持ちの聞きの足りない音源を発掘するって感じですね。
Beatlesだと“Love”を久しぶりに聞きましたが,あれは冒涜だって人もいるんだろうなって感じてました。私は改めて面白いなって思いましたが,あれも聞いたの何年ぶり?でした。
温故知新ですね。
投稿: 中年音楽狂 | 2020年10月 7日 (水) 22時37分
定年退職後はJazzでも聴きながらゆったりとした老後と若い頃はぼんやり思ってましたが、Jazzでも聴きながらという点は実現してます(笑)
専門医も更新できたし、あと5年は頑張れる。
各科の医者が、CTやMRIで、これなんでしょうねと尋ねるのに、うまく答えられて、やっと1点という商売をやってますと、ちょっときついなあ(笑)
生き方として、懐古モードに突入している場合じゃないなあ。年齢、ライフスパンの問題ですから。そういうものを拒否したい気分で。
古い録音のものを大量に買ってますけど、聴いたことのないものを探しているということです。Beatlesを発見した現代中学生みたいな気分で(笑)
そうはいうものの、無理矢理に気分をアップさせるために聴くのは、BeatlesのオールディーズのCD!(Beatles カバー集3枚組を購入したら、オフィシャルで発売されていないオールディーズが海賊盤で入ってました。)
この夏、ディランのカバーで、
Emma SwiftのBlonde on the Tracks というCDが発売されました。
他人が歌うと、あの曲はこんなにいい曲だったのか!
おすすめします。
投稿: MRCP | 2020年10月 8日 (木) 09時09分
MRCPさん,こんばんは。
>各科の医者が、CTやMRIで、これなんでしょうねと尋ねるのに、うまく答えられて、やっと1点という商売をやってますと、ちょっときついなあ(笑)
私の母は今年の6月に膠芽腫で亡くなりましたが,脳神経内科の医師からMRIを見せられて「脳神経医師ならば99%膠芽腫と診断します」なんて言われてしまいましたが,当然やっかいなのもあるんでしょうね。尊敬します。
私も来年定年の年ですが,やめる訳にもいかずってところで,宮仕えは続きます。多分(苦笑)。
投稿: 中年音楽狂 | 2020年10月 8日 (木) 18時22分
よくある疾患の典型像ならわかりますが、非典型像だったりします。全く違う病気がほぼ同じ画像だったりも。画像診断の限界を感じながら、それでもできる限りのことを。
各臓器の専門家に馬鹿にされるのが放射線科医なんですけど、各専門家は自分の専門領域しか知らないし、チェックできてないです。
循環器内科が冠状動脈だけチェックして、肺癌見逃し、放射線科医の指摘もチェックせず、新聞沙汰にというのがよくあるパターンです。
脳外科医にとっての肝腫瘍とか、整形外科医にとっての腎癌とか、写真の端に写っていてもそもそも、そんなところ見ていない(笑)
一回の検査で数百枚あるわけですから。
今日、僕は42人、一万数千枚見て、見逃しや判断の間違いがないことを祈るだけ。
朝から夜の12時半まで、まあよくやるよ(笑)
グチはともかくとして
欧米人のセレクトしたCD5枚組Jazzの100曲なんてのを聴いてると、日本人ならJazzの枠組みに絶対入れないようなものが結構入ってて、
変なものを聴く楽しみはあります(笑)
ジャズボーカルやボサノバなんか歌手1人が延々と続くより、幕の内弁当みたいに色んなのが出て来る方が、気分転換にいいなあ(笑)
今日、新型コロナ肺炎の肺のCTが1人ありました。まだまだ続いてます。
お気を付けください。
投稿: MRCP | 2020年10月 9日 (金) 00時56分
MRCPさん,こんにちは。
>各臓器の専門家に馬鹿にされるのが放射線科医なんですけど、各専門家は自分の専門領域しか知らないし、チェックできてないです。
>循環器内科が冠状動脈だけチェックして、肺癌見逃し、放射線科医の指摘もチェックせず、新聞沙汰にというのがよくあるパターンです。
>脳外科医にとっての肝腫瘍とか、整形外科医にとっての腎癌とか、写真の端に写っていてもそもそも、そんなところ見ていない(笑)
確かにそうですよねぇ。大変なお仕事だと思います。
>欧米人のセレクトしたCD5枚組Jazzの100曲なんてのを聴いてると、日本人ならJazzの枠組みに絶対入れないようなものが結構入ってて、
>変なものを聴く楽しみはあります(笑)
コンピレーションって,コンパイルした人の趣味,嗜好,個性が出て面白いなぁって思うこともありますが,私は最近はApple Musicが勝手に選んでくれる私向けの「ステーション」だったり,「ミックス」を結構楽しんでいます。あれは私がiPhoneで聞いた音楽の履歴を解析して作っていると思いますが,Appleには私の趣味嗜好がバレバレだと思うと,実は結構怖いなぁってところもあります。まぁ,音楽の趣味が知られても問題はないですが。
投稿: 中年音楽狂 | 2020年10月10日 (土) 14時39分