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2020年5月 8日 (金)

Kurt Rosenwinkelの新譜:演奏には文句ないのだが,ギターの音がなぁ...。

_20200503 "Angels Around" Kurt Rosenwinkel Trio(Heartcore)

Kurt Rosenwinkelがスタンダードに取り組むのは,2009年にリリースされた"Reflections"以来のことらしい。但し,ここに収めれらているのはジャズマン・オリジナルと呼ぶべきものであって,決してスタンダードと言えるほどではないかなり渋い選曲と言ってよいだろう。 それでも,一昨年にCotton Clubでトリオで演奏した時にも,本作に収められている"Panjab"や”Self Portrait in Three Colors"はやっていたから,Kurt Rosenwinkelとしては,時間を掛けて,こうした曲の演奏を熟成させていったという感じだろうか。

世の中において,Kurt Rosenwinkelへの評価が非常に高いのは承知しているのだが,実は私は彼のアルバムを手放しで絶賛って感じにはなってこなかった。例えばビッグバンドと共演した”Our Secret World"のように,演奏のレベルは高いのだが,制作姿勢に疑問を提示したりしたこともある。演奏の技術には文句のつけようがないのに,ほかに問題を感じてしまうってところなのだ。実は本作においても全く同じで,演奏には文句はないのだが,別の問題を私は感じてしまったのである。

私としても,この演奏のレベルの高さ,フレージングの見事さは納得できるのだが,私がどうしてもこのアルバムに没入できないのはKurt Rosenwinkelのギターの音ゆえである。このアタック感をそぎ落としたような音は,まるでギター・シンセサイザーを聞いているかのような感覚を生じさせてしまう。一聴して,Allan Holdsworthみたいな音だと思ったが,Allan Holdsworthは彼のやっている音楽だからこそ,あれでいいと思う。その一方で,私はジャズ・ギターの魅力は,ピッキングやフィンガリングによって生まれるギターの音そのものにもあると思っているので,こういう音はイメージが違うのだ。それは私がKurt Rosenwinkelの全面的な支持者でないということもあるが,どうもこの音は曲に合っていると思えないし,はっきり言って好かん(きっぱり)。

トリオとしては優れた演奏だと思えるが,ギターのサウンドだけで,少なくとも私にとっては魅力が下がってしまったというところであり,私はこれを聞くなら,同じトリオ演奏でも,"East Coast Love Affair"や"Reflections"を聞く方がいいのではないかと思っている。演奏のレベルとサウンドを合算して星★★★☆ってところとだが,どうも私にとってはKurt Rosenwinkelって相性イマイチなのかなぁと思ってしまう。正直言ってしまうと私にとってのジャズ・ギタリストとしての魅力は,Jonathan Kreisbergの方が上だと感じられ,それが相性ってものだと思う。

Personnel: Kurt Rosenwinkel(g),Dario Deidda(b), Greg Hutchinson(ds)

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