2020年9月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

2018年おすすめ作

無料ブログはココログ

« Paul DesmondとMJQのノーブルな響き。 | トップページ | 追悼,Jimmy Cobb »

2020年5月25日 (月)

わかっているPaul DesmondとわかっていないDave Brubeck。

主題を見れば,何のこっちゃとなるかもしれないが,Paul Desmondの音源を聞き直していて思ったことである。Paul DesmondはDave Brubeck Quartetのメンバーだったんだから,矛盾していると思えるかもしれない。しかし,これは私がDave Brubeckの"Bossa Nova USA"とPaul Desmondの"Bossa Antigua"を聞いていて,両者のボサノバに関する理解度に関して感じたことなのだ。

_20200524

Dave Brubeck盤を聞いていると,それっぽい曲が並んではいるものの,ボサノバに不可欠な所謂「サウダージ」を全く感じない。それは偏にDave Brubeckのピアノによるところが大きく,加えてバンドのリズムを支えたJoe Morelloのドラムスも明らかに合っていないのである。はっきり言ってしまえば,わかってない人が取り組んでみましたみたいな,居心地の悪さすら感じてしまう。そして,もう一つの決定的なミスはこのアルバムに”Trolly Song"のような曲を入れてしまうところだ。結局のところ,私にとってはこのアルバムは違和感だらけだったのである。なので,このアルバムは,いくらPaul Desmondが好きだと言っても,最後まで聞き通すことが難しいものなのだ。

Bossa-antigua その一方,Paul Desmondの"Bossa Antigua"は全然違う。やっている曲はPaul Desmondのオリジナルがほとんどなのだが,ボサノバの持つ情緒みたいなものが非常に強く感じられる。この2枚のアルバム,ベースはEugene Wrightで一緒なのだが,"Bossa Antigua"でのドラムスはConnie Kayである。Joe Morelloは合っていないと感じたのに対し,ここでのConnie Kayは実にいい感じなのだ。かつ,Paul Desmondのオリジナル曲もボサノバの本質を理解した上での曲って感じで,何の違和感もなく,実に素晴らしい。加えてJim Hallがやっぱり効いているよなぁと思うのは私だけではあるまい。

私はDave Brubeckの音楽を否定する訳ではないが,この2枚を聞くと,少なくともブラジル音楽,あるいはボサノバに対する敬意や理解という点では,Paul Desmondに全く及んでいないことが明らかになると思えた。私がPaul Desmondファンということもあるとしても,"Bossa Nova USA"は名ばかりのボサノバだとしか思えない。よって,少なくともボサノバという点では,わかっているPaul Desmondと,わかっていないDave Brubeckで明らかに勝負ありである。

« Paul DesmondとMJQのノーブルな響き。 | トップページ | 追悼,Jimmy Cobb »

ジャズ(2020年の記事)」カテゴリの記事

コメント

Paul Desmondの方は名盤だなあと思うけど
Dave Brubeckの方は、こんなのあったっけ?
Dave Brubeck Quartetって、当時のアメリカじゃ、Miles Davisなんかより桁違いの人気があったのは、やはりPaul Desmond人気だったのじゃないかな。知らんけど。
Take FiveもPaul Desmondだし。
Dave Brubeck QuartetのCD買って帰って、Paul Desmondが入っていなかった時、何だこれ?

MRCPさん,こんにちは。

Brubeckのアルバムは,私はボックス・セットの一枚として入手したもので,それまでは聞いたこともなければ,存在すら知らなかったです(笑)。確かにこのクァルテットは米国内で人気がありましたが,おっしゃる通り,Paul Desmondに依存するところも大きかったのかもしれませんね。そうは言っても,後にDave BrubeckはJerry Bergonziを雇ったという功績もあるので,そこのところは評価しないといかんですが,それにしても今回取り上げたアルバムはいけてなかったです。

美川憲一の蠍座の女が、Dave BrubeckのNostalgia de Mexicoをパクったおかげで、
Dave Brubeckは人知れず日本歌謡界に多大な影響を与えた功績があります。(笑)偉大だなあ。
Besame Mucho 1967 も歌のない歌謡曲だし。
当時、さすがに日本では発売されなかったということです。〈笑)

MRCPさん,こんばんは。

聞きましたよ,"Nostalgia de Mexico"。なるほど「蠍座の女」ですねぇ。これってライブ音源なので,私の持ってるスタジオ・レコーディング・ボックスには入っていませんので知りませんでしたが,Brubeckのピアノのラインなんてまんまなんで笑っちゃいました。往時の日本の歌謡界のパクリも凄かったなぁなんて改めて思いました。勉強になりました。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« Paul DesmondとMJQのノーブルな響き。 | トップページ | 追悼,Jimmy Cobb »

Amazon検索ツール

2019年おすすめ作