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2020年5月11日 (月)

今更ながらではあるが,Vic Jurisを偲んで。

_20200504-4 "Double Play" Marc Copland & Vic Juris(SteepleChase)

Vic Jurisが亡くなったのは昨年の大晦日のことであった。それから時間は経過しているので,今更ながらという感はあるが,生前の音源を聞いて,Vic Jurisを偲ぶこととしたい。

Vic Jurisの名前を知ったのは,彼がMuseレーベルにおいて,Richie Coleと共演したアルバムを,大昔にジャズ喫茶で聞いた頃ではないかと思うが,それ以降では基本的にDave Liebmanつながりって感じが強い。Vic JurisがDave LiebmanとパリのSunsideに出演しているときに,たまたま出張中だった私は彼らの演奏を楽しむことができたとともに,Vic Jurisともちらっと話をして,サインをもらったのも懐かしい。

そのほかで言うと,Bireli Lagreneと丁々発止の演奏を繰り広げるライブ盤ってのもあるが,今日のテーマである「偲ぶ」ってことからすれば,このMarc Coplandとのデュオ盤が適切だろう。Marc CoplandもDave Liebmanとの共演もあるし,そういう人脈ってところだろうが,正直言って私が愛するMarc Coplandの音楽と,Vic Jurisのやっている音楽のイメージには乖離があったのも事実であった。しかし,このアルバムは実に穏やかなギターとピアノの対話となっていて,こちらも穏やかな気分になれるという,何ともピースフルな感覚に溢れたデュオ・アルバムである。

曲はスタンダード,ジャズマン・オリジナル,ビートルズに彼らのオリジナルを加えた全10曲であるが,全編を通じて丁々発止というのとは全く別の世界の,親密度に満ちた対話が展開されていて,これはいいと思ってしまう。こういう演奏を眼前で繰り広げられたら,穏やかであるが,その美感に私は悶絶してしまうだろうという音楽なのだ。私は常々,Marc Coplandのファンとして,彼に合うのはソロ,デュオ,もしくはトリオまでの編成だと言い張っているが,ここでもデュオというフォーマットが実に美しく機能している。これでジャケがもう少しまともなら,このアルバムはもっと多くの人に認知され,愛されていたに違いないと思ってしまうが,これだけのクォリティであれば,私にとっては何の問題もない。ジャケに関して言えば,それがSteepleChaseの限界というか,ECMとの違いって気もするが,やっぱりこれは惜しいなぁ。

_20200504-5 しかし,ここに収められた音楽は本当に美しく,選曲も素晴らしい。ここでやっているMarc Coplandのオリジナル,"Dark Territory"は彼のアルバムでも度々演奏されているが,このヴァージョンにもほかの演奏と異なった魅力があった。そして全編に渡って,私の中でのVic Jurisのイメージとは異なりながら,実にいい演奏を残していたと思わせるに十分である。こんなことなら,もっとプレイバックする頻度を上げておけばよかったと,今頃になって反省し,改めて惜しい人を亡くしたと思う。パリでの思い出として,Vic JurisにもサインをもらったLiebmanのアルバム・ジャケをアップしておこう。それにしても何とも朴訥なサインだよなぁ。

甚だ遅ればせながらではあるが,R.I.P.

Recorded ㏌ March 2001

Personnel: Marc Copland(p),Vic Juris(g)

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