"The Road to Escondido":このアルバムはあくまでもJJ Caleが主役なのだ。
"The Road to Escondido" JJ Cale & Eric Clapton(Reprise)
JJ Caleがこの世を去ったのは2013年のことだったが,その生前,Eric ClaptonやMark Knopflerに影響を与えたことはよく知られた事実である。もちろん,影響を与えるだけでなく,彼自身いいアルバムを残しているが,ヒットという概念とは縁のない人だったと思う。それでも彼の音楽の渋さを愛するリスナーは一定数いたはずである。
そんなJJ Caleとの共演を熱望したのはEric Claptonだったであろうが,そのラブコールが結実したのがこのアルバムである。正直言って,この二人が共演するのであれば,更なるシナジーのようなものを期待してしまうのが筋ってところもあるのだが,この飄々とした感じは,いつもJJ Caleのアルバムのようである。全14曲中11曲はJJ Caleの曲なのだから,そういうトーンになるのは当然なのだが,いつものアルバムと決定的に異なるのがこのアルバムを支えるメンツである。とにもかくにも豪華なメンバーが集結して,ジャムった結果がこれってところだろう。詳しくは下記のメンバー情報を見て頂ければと思うが,JJ Caleのアルバム史上,空前絶後みたいなメンバーで吹き込まれているのは,Eric ClaptonによるJJ Caleへの恩返しってところだろう。
正直言ってしまえば,JJ Caleを聞くならば,このアルバムって訳ではないし,むしろJJ Cale自身のアルバム(私の場合は,ライブ・アルバム辺り)を聞いていればいいではないかと思ってしまっているので,本作のプレイバック回数は決して多くなかった。だが,久々にこのアルバムを取り出して,よくよくクレジットを見てみると,これほどのことになっていたのかというほどのキラ星のごときメンツの参加を改めて認識した私であった。おそらくはJJ Caleのキャリアで最も売れたアルバムであろうが,中身はリラックスした響きを持つJJ Caleのいつものようなアルバムに,豪華な布陣が参加したって感じのアルバムである。星★★★★。
因みに,本作がBilly Prestonの生前最後のレコーディングでもあるらしい。そこにも耳をそばだてたいと思ってしまう私である。
Personnel: JJ Cale(vo, g, key), Eric Clapton(vo, g), Doyle Bramhall II(g), Dreck Trucks(g), John Mayer(g), Albert Lee(g), Christine Lakeland(g, vo), Billy Preston(org, el-p), Walt Richmond(p, el-p), Gary Gimore(g), Willie Weeks(b), Nathan East(b), Pino Palladino(b), Jim Karstein(ds, perc), James Cruce(ds, perc), Steve Jordan(ds), Abrahama Laboriel Jr.(ds), David Teegarden(perc), Simon Climie(prog, perc), Taj Mahal(hca), Dennis Caplinger(fiddle), Bruce Fowler(horn), Marty Grebb(horn), Steve Madalo(horn), Jerry Peterson(horn)
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