閉塞状況の中で,軽快さを楽しむGerry Mulligan & the Concert Jazz Band
"At the Village Vanguard" Gerry Mulligan and the Concert Jazz Band(Verve)
昨今のコロナウイルス禍による社会の閉塞状況はいかんともしがたい。それに加えて,私は個別のやんごとなき事情を抱えて,別の心理的な閉塞状況にある。そうした中で,いつもと違う音楽を聞く機会が増えていることは,最近アップした記事でも触れてきたことである。そうした中で,今日はこのアルバムである。
このアルバムを一言で形容するならば,主題に書いた通りの軽快さである。実にスイング感に溢れた楽しい演奏が収められていて,どよ~んとした気持ちを多少なりとも和らげてくれる効果がある。私はビッグバンド系の音楽を熱心に聞く訳ではないのだが,こういう時期だからこそこういう音楽は貴重だと思えてしまうのも事実である。だが,決して能天気なものではないことは明らかだ。
アレンジはGerry Mulligan,Bob BrookmeyerとAl Cohnが分け合っているが,どの曲も捨て曲がない中で,Al Cohnのオリジナル,”Lady Chatterey’s Mother"のアンサンブルなんてぞくぞくしてしまう。冒頭の"Blueport"のアレンジ含めて,Al Cohnが実にいい仕事をしている。どうせならソロイストで加わればよかったのになんて思うほど,実にいい。古き佳き時代のジャズに触れる機会もたまには必要だなとつくづく思わせるに十分なアルバム。星★★★★☆。
Recorded Live at the Village Vanguard on December 11, 1960
Personnel: Gerry Mulligan(bs, p), Nick Travis(tp), Clark Terry(tp), Don Ferrara(tp), Bob Brookmeyer(v-tb), Willie Dennis(tb), Alan Ralph(tb), Gene Quill(as, cl), Bob Donovan(as), Jim Reider(ts), Fene Allen(bs, b-cl), Bill Crow(b), Mel Lewis(ds)










































このところ,ジャズ界で訃報に接すると,新型コロナウイルスによる肺炎が死因となっていることが多くなるにつけ,その影響を痛切に感じている私である。Lee Konitzもその犠牲となった訳だが,92歳という年齢を考えれば,相応のリスクはあったと考えて然るべきとしても,あまりにも非情で残酷な結果である。

































最近のコメント