追悼,Peter Serkin。

昨日のAnna Gourariの記事にも書いたのだが,私を本当の意味で,現代音楽,特にピアノ音楽に誘ったのはPeter Serkinだったと言ってよい。もちろん,現代音楽に限らず,Peter Serkinはバッハの音楽においても優れたアルバムを残しているし,それも私は長年愛聴してきた。2017年にはすみだトリフォニー・ホールで「ゴルトベルク変奏曲」を聴いている(その時の記事はこちら)。
そんなPeter Serkinの訃報(2/1逝去だったらしい)を知ったのはつい最近のことであった。昨年の来日公演がキャンセルされたのはよほど体調が悪かったが故と思われるが,本当に惜しい人を亡くしたという思いである。そうは言っても,Peter Serkinも既に72歳となっていて,いつまでも若いイメージを持っているのはこっちだけだよなぁというのは,すみだトリフォニーでも思っていたことである。
遅ればせながら,彼を追悼するには何がいいだろうと思って,取り出したのがメシアンの「アーメンの幻影」であった。高橋悠治とのデュオによるこの演奏をレコーディングしたのがほぼ半世紀前。当時から才気に溢れたピアニストであったと想像させるに十分な演奏である。また,そこに追加されている「鳥のカタログ」からの第7曲,「ヨーロッパヨシキリ」も実に素晴らしい演奏で,ますます惜しい人を亡くしたと思ってしまった私である。
現代音楽は難しいと思わせる面があるのも事実だが,そうしたイメージを払拭し,心に響く音楽,あるいは純粋に身を委ねればいい音楽なのだとわからせてくれたPeter Serkinには改めて感謝したい。
R.I.P.
« Anna Gourari:ECM New Series得意のパターンだが,こういうのにはまるのだ。 | トップページ | Charles Lloyd,やはりこの人は化け物だ。 »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 我ながらアホだと思いつつ,Joni Mitchellの”Hejira”のオリジナル盤をゲット。(2026.09.12)
- 追悼,Cassandra Wilson。(2026.09.04)
- 追悼,Dolly Parton(2026.08.27)
- 追悼,東野圭吾。(2026.07.28)
- 今年もこの日がやってきたってことで,John Coltraneである。(2026.07.18)
「現代音楽」カテゴリの記事
- Camila Meza参加のフロリダの理想と現実を描くコンセプト・アルバム。(2026.07.04)
- 今年初のイタリア文化会館行脚(笑)。(2026.03.14)
- Kris Davisによる越境型音楽。もはや現代音楽と言った方がよいだろう。(2026.02.24)
- またもイタリア文化会館でのライブを聞く。今回はヴァイオリンのリサイタル。(2025.09.13)
- Francesco Dillon@イタリア文化会館参戦記。(2025.04.10)
「クラシック」カテゴリの記事
- 佐渡裕/新日本フィルのブルックナーを聞く。(2026.09.27)
- 半年ぶりのイタリア文化会館。今回はクラリネット~ピアノのデュオ。いや~楽しかった。(2026.09.17)
- 日フィルでショスタコーヴィチを聞く。しかも「レニングラード」だ!(2026.09.14)
- 全集発売へのプレリュード(笑):Nelsons~VPOのマーラー5番。(2026.08.15)
- 佐渡裕/新日本フィルのマーラー3番をサントリーホールで聞く。(2026.06.14)
« Anna Gourari:ECM New Series得意のパターンだが,こういうのにはまるのだ。 | トップページ | Charles Lloyd,やはりこの人は化け物だ。 »













































































コメント