新年のくつろぎはArt Farmerで。
”Live at the Half-note" The Art Farmer Quartet Featuring Jim Hall(Atlantic)
新年早々刺激的な音を求めていない私としては,何を聞こうか悩むところもあるのだが,今回ピックアップしたのがこのアルバム。正直言って私がArt Farmerの本質的な魅力を理解しているかには?が付くのだが,East Windに吹き込んだ”The Summer Knows"なんてかなり好きだったなぁなんて思ってしまうが,それ以外のアルバムって実は大して聞いていないのだ。本作だって,後年になって廉価盤としてリリースされた時に購入したもので,実はそれまではほとんど聞いたこともなかったものだ。
だが,Art FarmerがJim Hallと共演すれば,だいたいどういう音になるのかはわかると言っても過言ではない。後年,彼らはCTIに"Big Blues"というアルバムを吹き込むが,それを以前聞いているからってのもあるし,Art FarmerとJim Hallという看板を見れば予想がついてしまうのも「年の功」である(笑)。
それでもってArt Farmerだが,やはりというか,熱くはならないねぇ。急速調のソロ・フレーズを聞かせても,決して「火を吹く」感じにはならないのである。こういうところが,ゴリゴリのジャズを好む向きからは大して評価されないところではないかと思うが,そこは音楽に何を求めるかによって,この音楽に対する受容度は変わるはずだ。この軽快感,洒脱感,そして適度なリラクゼーションを聞かされれば,ついつい酒が進むって話になってしまう(飲むための言い訳)。
また,それを支えるJim Hallが,この人にしかこういう音は出せんだろうというような伴奏ぶりである。それでもそこはかとないテンションを感じさせるのが,この人のギターの特徴と言ってもよいかもしれない。だからと言って,1963年に例えばJohn Coltraneが繰り広げていた音楽とは対極と言ってもよい音楽かもしれないが,こういうのもたまに聞くにはいいし,リラックスしたい時には丁度よいのである。いずれにしてもリリカルだよねぇ。星★★★★。
Recorded Live at the Half-note on December 5-7, 1963
Personnel: Art Farmer(fl-h), Jim Hall(g), Steve Swallow(b), Walter Perkins(ds)
« 今年最初の音楽鑑賞はEgberto Gismonti。 | トップページ | Michael Franksで更にくつろぐ。 »
「ジャズ(2020年の記事)」カテゴリの記事
- やっぱりLookout Farmはえぐい。(2020.12.26)
- Marc Coplandの新作:これが今年最後の新譜だろう。(2020.12.23)
- 2020年の音楽を回顧する。(2020.12.30)
- Steve Kuhnの”Trance”を久しぶりに聞く。(2020.12.19)
- コロナ禍の産物と言ってもよいクリポタの新譜。(2020.12.18)
コメント
« 今年最初の音楽鑑賞はEgberto Gismonti。 | トップページ | Michael Franksで更にくつろぐ。 »





































































これは、バックのホール、スワローに気を惹かれました。ファーマーは嫌いじゃないが、刺さらない(笑)。60年代の若手奏者、スワロー、バートン、キューンらの「あの感じ」に結構惹かれますね。
https://dailymusiclog.hatenablog.com/entry/2020/09/27/101847
投稿: ken | 2020年10月 6日 (火) 16時53分
kenさん,こんばんは。
スワロー、バートン、キューンらの「あの感じ」ってよくわかります。私もたまたまですが,今日Pete La Rocaの"Basra"を聞いてました。でもArt Farmerは嫌いじゃないですねぇ。刺さらないってのはごもっともですが,たまに聞きたくなるんですよね。”Crawl Space"とか。
投稿: 中年音楽狂 | 2020年10月 6日 (火) 18時48分