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2019年12月22日 (日)

来日目前。予習を兼ねてJon Cowherdアルバムを聞く。

_20191219 "Gateway" Jon Cowherd(Agate)

私がNYC出張中にJon Cowherdの演奏を見たのがおよそ2年前のことになるが,その時の演奏が非常によかったので,彼らの第1作"Mercy"を購入し,このブログにも記事をアップしている(記事はこちら)。そんな彼らが来年の年明け早々に来日をすることになっているのだが,それに合わせるようにリリースされたのがこのアルバムである。

このアルバムの存在は,全然知らなかったわけだが,それも当然である。もともとはNewvelle Recordというレーベルから6枚組LPシリーズの1枚としてリリースされたものらしく,おそらくレーベルからの直販以外での入手は困難ということだろう。しかもセットの価格は$400ということで,なかなかハードルは高いのだが,コレクター心をくすぐるレーベルではある。例えば,Season Fourとしてリリースされたセットには,Kenny Wernerの”Church on Mars"というアルバムが含まれているが,Dave Liebman,James Genus,そしてTerri Lynn Carringtonという魅力的なメンツなのだ。この作品は,Season Twoのシリーズに含まれていたものであり,入手のハードルは高かったはずだが,今回,日本限定でCDとしてリリースされたのは実にありがたい。なので,本質的には新譜でもなんでもないのだが,日本ではリリースされたばかりということで,新譜扱いとさせてもらおう。

ここに収められた音楽は,どちらかと言えば穏やかな音場の中に,美的な響きを持たせたかたちのものであり,エレピのみでやっていたNYCでのライブの時の様子とは若干異なるように思える。しかし,アルバムに収められた"Piano Improvisation"3曲を聞けばわかる通り,Jon Cowherdという人のピアノ・タッチの美しさを感じることができる。しかし,Brian Bladeを含む才人を集めたグループなので,演奏のレベルの高さは保証できる。

Jon_cowherd2nd_season ライブの告知ではMercy Projectとなっているが,このアルバム自体はNewvelle RecordのWebではJon Cowherd Quartetとなっているので,実態もしくはコンセプトに違いがあるのかは不明な部分もあるが,それでもJon CowherdとBrian Bladeが一緒になれば,まぁこういう感じになるかってところであろう。ユニークな出自によるユニークなアルバムであるが,これをライブの場でどのように演奏するかは実に興味深い。本作ではJon Cowherdは基本的にアコースティック・ピアノに徹しているが,ライブではエレピも弾くのかどうかによって,サウンドにも変化は生じるはずだ。

尚,もともとのLPシリーズに収められていた音源のジャケットは下のようなもの(これはこれでしゃれている)であるが,音的には今回リリースされた日本版のいかにも「冬」って感じの方がフィットしているようにも思うが,さすがに日本盤のジャケは地味に過ぎないかって気もするなぁ(笑)。

ということで,このアルバムを聞きながら,来年1月の彼らのライブを待ちたいと思う。星★★★★。

Recorded on May 31 and June 1, 2016

Personnel: Jon Cowherd(p), Steve Cardenas(g), Tony Scherr(b), Brian Blade(ds)

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