ようやく到着。Chick Coreaの限定ホリデイ・アルバム。
"Flying on the Wings of Creativity" Chick Corea & Gayle Moran Corea(自主制作盤)
このアルバムはChick Coreaのメルマガで知って,発注していたものだが,ホリデイ・シーズンのギリギリのタイミングでデリバリーされた。本作は本当に限定生産だったらしく,現在ではフィジカルな媒体での入手はできない状態で,MP3ダウンロードのみで入手可能となっている。Chick Coreaのサイトには"Hear arrangements of Christmas songs never heard on Earth or other parts of the galaxy."なんて記述があって,その大袈裟さには笑ってしまうが,まぁ,事実と言えば事実である。
私はクリスチャンではないので,ホリデイ・シーズンにどうこうということはない訳だが,やはりそういう季節感というのは大事にすべきだと思うし,公共交通機関さえ止まってしまうロンドンのような街もあって,静かに家族と過ごしながら,こういう音楽を聞けばいいのである。そういう時期に届けられたアルバムに収められた音楽は,純粋に音楽として楽しめばいいと思う。
パッケージを開いてみると,この音源に収められている演奏は,最新のものではなく,2006年に録音されたものである。なぜそれをChick Coreaが今になってリリースする気になったのかは全く不明であるが,普通の音楽ではちょっとなぁと思わせるGayle Moran Coreaの声が,こういう音楽にはフィットしているように思えるから私も勝手なものだ。収録されているのはわずか4曲であるが,スイング感溢れる冒頭の"Pennies from Heaven"から,しっとりした"A Child Is Born",そして"Greensleeves"を経て,Mel Tormeが1945年に書いた"The Christmas Song"で締めるという構成はなかなかよく出来ていると感じさせる。そして,Chick Coreaのピアノがどの曲においても実にいい感じなのである。やっぱり何を弾いてもうまいねぇと改めて感心してしまった。
媒体での入手は難しくなってしまったが,一聴に値する音源だと思う。
Recorded on November 26, 2006
Personnel: Chick Corea(p), Gayle Moran Corea(vo), Hans Glawischnig(b), Tom Brechtlein(ds)
« おだやかにして渋いJoe Henryの新作。 | トップページ | 2019年の回顧:第2回は映画編。 »
「新譜」カテゴリの記事
- Ralph Townerの新作が届く。実に素晴らしい。(2023.03.20)
- 来た!クリポタの新作はアコースティック・クァルテットによるVanguard Live。(2023.03.02)
- 強烈なIggy Popの新作。ほんまに後期高齢者?(2023.03.01)
- Brad Mehldauの新作が届く。ほぼBeatlesで固めているので,紀尾井ホールでのライブの感覚とは異なる。(2023.02.12)
「ジャズ(2019年の記事)」カテゴリの記事
- 年の瀬はStan Getzでくつろぐ。(2019.12.30)
- 2019年の回顧:最後はジャズ編。(2019.12.29)
- 今更ではあるが,"Joe Henderson in Japan"がいいねぇ。(2019.12.28)
- ようやく到着。Chick Coreaの限定ホリデイ・アルバム。(2019.12.24)
- 来日目前。予習を兼ねてJon Cowherdアルバムを聞く。(2019.12.22)
コメント