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2019年12月30日 (月)

年の瀬はStan Getzでくつろぐ。

_20191229-2 "Anniversary!" Stan Getz(EmArcy)

年末も押し迫ってきて,ちょっとした時間に何を聞こうかと考えていて,刺激的なのもちょっと嫌だということで,私が選んだのがこのアルバムである。もともと放送音源として録音されていたものをアルバムとしてリリースしたものだが,同じくEmArcyレーベルから出た"Serenity"と対をなす作品。還暦を迎えた頃のStan Getzの好調な演奏を聞くことができるが,オリジナルのLP音源にボートラ3曲を加えているのがポイントが高い。そして,オリジナル・フォーマットに収録されていた4曲は全て10分越えの演奏となっており,ライブならではものと言えるが,実にいい演奏である。

Stan Getzに何を求めるかと言えば,それは「歌心」である。Stan Getzは決してオリジネイターとか革新者とかいうミュージシャンではないが,「歌心」という観点で,この人ほどサックスを歌わせる人は,私の中ではPaul Desmondぐらいしか思い浮かばない。ここでも,ほぼよく知られたスタンダードに魅力を付け加えるという技術において,Stan Getzは極めてポイントが高いのだ。こういう演奏にスリルとかを求めるのは筋が違う訳で,だからこそ,私がStan Getzの魅力に本当に気づいたのは,若干年を取ってからということなのだ。熱く燃えるとかそういう世界とは違う魅力があるのだということは,多少なりとも大人にならないと響かないと思ってしまう。少なくとも私にとってはそうだった。

そうした中で,後年の活動の中で,Kenny Barronをパートナーに迎えたアルバムは実にバランスがよく,Stan Getzも安心して吹ける環境だったに違いないと感じさせる演奏がここには収められている。師走のせわしない時期にこそこういう音楽はぴったりだ。星★★★★☆。

Recorded Live at the Montmartre Club, Copenhagen on July 6, 1987

Personnel: Stan Getz(ts), Kenny Barron(p), Rufus Reid(b), Victor Lewis(ds)

 

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ジャズ(2019年の記事)」カテゴリの記事

コメント

若干歳を取って、スタン・ゲッツやポール・デスモンドの歌心の良さが判るようになるって、理解できます。
結局、音楽に何を求めているかということですよね。力のあふれ出すような欲求不満の若者がヘビーメタルにのめり込むことの対極ですね。
世の中に満ちあふれた、仕事に疲れた中高年が帰宅して、フリージャズ聴くか?
普通のジャズに飽き足らなくなった、すれっからしのジャズオタクだけターゲットにして、刺激の強さ、斬新さを狙ってるから、現代ジャズが一般人に相手にされなくなったんだと思います。
やっぱり50年代のジャズはくつろぐなあ、と言いながら酒場でくだをまくわけですよね。
以前、有線のジャズだらけだという話題を出しましたが、あれ、店の側が、客層の選別してるんですよね。演歌が似合う人には来て欲しくないと。

MRCPさん,本年もよろしくお願いします。

私は飲み屋やそば屋でモダン・ジャズがBGMで使われていることに違和感しかおぼえませんが,我が家でくつろぎたいと思うと,50年代,あるいは60年代のジャズを聞いていることは多いですね。フリー・ジャズは無性に身体が求める時もありますが,毎日とか,毎夜毎晩ってことはありえません。一方,新しい音楽に関する関心は今でもありますし,それはロックでもジャズでも同じです。もちろんそれが全て好みって訳ではないですが,バランスを取りながら聞いていきたいなぁと思っています。

昔、幹線道路沿いのオシャレな喫茶店が暴走族のたまり場になっちゃて、選択的に追い出す方法として、小粋なジャズを流すようにしたら、こんなかったるいの聴けるかと来なくなって、客層が良くなったという実話があります。
高級服飾店でラップじゃ様にならないですよね。
落ちこぼれた俺たちだけど、ダチがサイコー、ハッピイだぜといった人種の音楽とは縁がありません。
ジャズはホワイトカラー向きの音楽として定着したわけですね。
僕が知ってる50年前に比べると、社会の階層分化がさらに進んでいて、社会的階層に対応した音楽の分化が顕著で、もうわかり合えることはないなと思います。
僕は古き良き時代のジャズを聴いていることが多いですが、実はクラシックも1000枚以上持ってますし、CSN&Y、ジャクソン・ブラウン、ディラン、拓郎、陽水、フォーククルセイダースにクレイジー・キャッツ、加山雄三、新しいところでは、ネバーヤングビーチ、森は生きている、秘密のミーニーズとなってくるとマイナーすぎて誰もしらない。(笑)
聴くジャンルが広すぎる感じがあります。
ちかごろ60年代終わり頃の、狂おしいまでの情熱を持った、商業主義からは相手にされなかった時代のアングラフォークにいとおしさを感じます。斎藤哲夫や加川良やあがた森魚、ディランsecond、六文銭やら、わかんないでしょうね(笑)ぶれいく以前のよしだたくろうも。

MRCPさん,こんにちは。

名前を挙げられたフォークの面々,全部知っていますよ(笑)。まぁ,世代はそんなに離れていないってことで。

私の場合は,ほぼ全方位的に音楽を聞いていますが,その中心はジャズになってしまうことは否めません。幹線道路沿いの喫茶店の逸話は,確かに暴走族の諸君はジャズは魅力を感じないかもしれませんが,私があるお店のデザインにかかわった時には,購買意欲を増す音楽として,BGMにややビートの効いたフュージョン系の音楽がかかる有線チャネルをチョイスしてことがあります。お店の種類や格にもよると思いますが,その場にフィットした音楽はあって然るべきですが,私の年代ではまぁ確かにラップは選ばないですね。それでもいいものを嗅ぎ分ける審美眼は失いたくないと思います。

特に音楽好きというわけではない、普通の大学生とダベることがよくあるのですが、ビートルズを知ってるくらいで、共通の話題になる音楽がない。
紅白みてて、感動の基準が全く違うんだなあと。年寄りの悲しみを感じるなあ(笑)
自分がこれこそは素晴らしい と思う音楽が、商売として成立するくらいは支持者が多くないと、ジャンルごと滅びてしまいますよね。(笑)
CD屋のジャズコーナーが次第に小さくなってきてるのは、団塊世代が年老いて購買力がなくなったから。
我々日本人の好きな種類のジャズが、アメリカではかろうじて生き延びてはいるけれど、これからどうなんだろう。
La La Land 見てると、ああそうなんだなと。

MRCPさん,こんにちは。

私としては,団塊世代が年老いて購買力が低下するのかなぁって気がします。むしろ所謂「大人買い」をするのは団塊の世代,あるいはそれよりやや下の層ではないかと思うのですが。ジャズ・コーナーが小さくなるのは,少なくとも国内盤のジャズのCDのリリースが減っていることもあるでしょうし,ショップそのものが小型化している中では仕方ないのかもしれません。ショップに行く楽しみはあるものの,結局,ネットで買う方が楽ですし,ショップも在庫を抱える余力が低下しているってのが実態と思います。

そうした中で,いかに自分の嗜好に合ったものを見つけるかについては,私はストリーミングに随分助けられていると思っています。私の場合,購買力が低下するというよりも,買うものを選ぶようになったってことですね。

お言葉ですが、65歳以上の年金世代で、大人買いできる財力がある人は数少ないでしょう(笑)僕は幸い全力で働いてますから、買えますけど。(自慢です)
東京や横浜の大手のジャズ専門店に行ったら、年寄りだらけで、若人が興味を持てないジャンルに未来はないなと思います。
団塊世代のお金持ちの爆買いに頼るような商売に未来があるはずがありません
国内リリースが減ったから、ジャズコーナーが小さくなったわけじゃなく、売れなくなったからリリースが減った。まあ、当たり前ですね。
ショップが小さくなった上に、ロックやジャズの占有比率が下がってきてます。
Kポップに負けてます。タワーやHMV行ったらわかりますけど。
ロングテール商品をアマゾンで買えるから便利だと、言っているうちに、ジャズのトータルな販売量が激減して、ハワイアンやアルゼンチンタンゴみたいにいずれなりそうな感じがします。
淋しいですけど、La La Land の方が現実ですね。

MRCPさん,こんばんは。

いいじゃないですか,ニッチでも。私は別にショップにこだわってませんし,マス・オーディエンスに受ける必要もないと思います。売れる音楽がいい音楽とは限りませんので,自分が気に入れば,若い人に受ける必要も感じません。新譜にもいいものはあるので,そこは自分の経験則と,よさそうなものを逃さないように,ほかのブロガーの皆さんの情報も参考にさせて頂いているということですね。

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