2019年の回顧(その1):ライブ編

年内はもうライブに行く予定がないので,ちょっと早めだが今年1年を回顧するその第1回目はライブにしよう。
今年行ったライブの本数は20本(22セット)だと思う。昨年が24本だったからちょっと減ってはいるが,ほぼ同じペースだったと言ってよいだろう。9月以降3か月ほど仕事の関係でライブに行けなかったのが,本数減少の原因と言ってもよいが,Scott Hendersonが見られなかったのは返す返すも残念だった。ほとんどがライブ・ハウスでの演奏であったが,それぞれに記憶に残るものである中で,今年何と言っても早い時期に聞いたMarcin Wasilewski Trio(1/25@Cotton Club)の美的な感覚に本当に痺れさせられたと言ってよい。その時の記事に私は「深遠にして繊細,かつダイナミズムも持つ美学」とまで書いているが,あのライブを聞いた段階で,私は今年はこれが最高のライブになると確信していた。それほどの素晴らしいライブであった。彼らが前回来日した時は白寿ホールというヴェニューではあったが,オノセイゲンのしょうもないPAに台無しにされた記憶しかなかったが,その悪しき記憶を完全に払拭した完璧な演奏であった。
Marcin Wasilewski同様に私を感動させてくれたのがCharles Lloydである(9/4@Blue Note東京)。ライブで落涙したのは久しぶりのことであったが,Charles Lloydの衰えることのない創造力,そしてバンド・メンバー選定の審美眼には恐れ入ったと言わざるをえない。Gerald Claytonなんて見事なフィット感であった。
そして,我がアイドル,Brad Mehldauのトリオ(6/1@東京国際フォーラム・ホールC),そしてソロ(6/3@大手町よみうりホール)での2回のライブは,どちらも彼の魅力を十分に感じさせるものであって,本当にいいものを見せてもらったと思えるライブであった。
そのほかにもCamila Meza(9/9@Blue Note東京)やBryan Ferry(3/11@なんばハッチ),Chick Corea Trilogy(4/4@Blue Note東京)等も強く印象に残っているし,そのほかのライブも概ね満足の行くものであった。久しぶりに見た渡辺貞夫(8/7@Blue Note東京)の元気さは先日取り上げたライブ・アルバムの通りである。
但し,一部のライブにおいて明らかなPAの不調が感じられたのは残念だった。特にBlue Note東京はPat Metheny,Donny McCaslin,そしてLee Ritenourの演奏は,PAがよければ,評価も更に上がっていたと思えて仕方がない。今年の後半になってからは改善したのはよかったが,チャージが高いのだから,ちゃんとサウンド・チェックはやるべきだと思えた。
ということで,今年最高のライブの思い出を振り返るべく,ECMでアップしている映像を貼り付けておこう。
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