中古で拾ったArchie Shepp。結構味わい深い。
"Ballads for Trane" Archie Shepp(Denon)
Archie SheppがJohn Coltraneにゆかりのある曲をバラッド形式で吹くという,いかにもと言えばいかにもな企画ながら,これが想定以上に味わい深いのだ。
Archie Sheppがこのアルバムを吹き込んだ頃から少し後が,おそらく私がジャズを聞き始めた頃だと思うが,まだまだフュージョンから入っていたと言ってもよい程度だったので,このアルバムはリリースされたことは認識していたが,聞いたことはほとんどなかったように思う。だが,当時Sheppが自身のクァルテットで来日して,Howard Johnsonがチューバでゲストで加わるという演奏がFMで放送されて,エア・チェック(死語!)して結構聞いていたなぁなんて思い出もある。その頃は昔のArchie Sheppなんて知る由もなく,コンベンショナルな演奏をする人だと思っていたのだから,私も若い(爆)。
本作に関しては,数カ月前だったと思うのだが,ストリーミングで聞く機会があって,おぉ,これって結構いいじゃん,なんて思っていた私である。これなら保有していてもいいなぁなんて思っていたところにお手頃価格での中古CDをゲットしたもの。改めてCDを聞いている訳だが,まぁこれは夜にグラス傾けながら聞くのに最適な音楽だと思ってしまった。このフレージング,この音を聞いていれば,酒が進むこと必定なのである。
本来であれば,John Coltraneその人の音楽を聞いていればいいってことにもなるだろうが,これはこれで結構よく出来たアルバムだったと今更ながら思う。激しいSheppもいいが,こういうSheppもいいのである(きっぱり)。星★★★★。
Recorded on May 7, 1977
Personnel: Archie Shepp(ts, ss), Albert Dailey(p), Reggie Workman(b), Chelie Persip(ds)
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