これでHenckのECMのアルバムが揃った。
”Jean Barraqué: Sonata pour Piano" Herbert Heck (ECM New Series)
私は現代音楽に関してはピアノ音楽が好きで,いかにもな響きを楽しんでいると言ってもよい。そうした中で,Herbert HenckがECMに吹き込んだアルバム群はほぼ揃っていたのだが,残っていたのが本作。ネット上では結構な値段がついていたりするし,ECMのサイトでもOut of Stock状態だったのだが,今回,ネットで中古をゲットできた。
現代音楽のピアノにもミニマルからアブストラクトまでいろいろある訳だが,私にとって,これはいかにも現代音楽的な響きの強い音楽だったと言ってもよい。これはおそらく12音技法によるものだと感じるが,こういう音楽を聞いていて,何がよいのかさっぱりわからんという人も多かろう。しかし,私の場合,こういう冷たい感覚の音楽に身を委ねることによって得られる快感っていうのもあると思っている。
HenckのECMのアルバムではJohn Cageのアルバムをまだちゃんと聞けていないが,これまで聞いたHenckのアルバムにおいては,最も前衛的な響きが強く,おぉっとなってしまった私である。まぁ,しょっちゅう聞く音楽ではないと思うが,やっぱりこういうのが好きだと言ってしまう私は変わり者ってことで。星★★★★。
Recorded in July 1996
Personnel: Herbert Henck(p)
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