これも久々に聞いたManuel Barruecoの”Sometime Ago”。
”Sometime Ago" Manuel Barrueco(EMI)
これは懐かしいアルバムである。リリースされたのは1994年だからもう四半世紀も前であるが,アルバム・タイトルからも窺い知れるし,ジャケには"Compositions by Corea, Jarrett, Simon & Harrison"とある。それらはChick Corea,Keith Jarrett,Paul Simon,そして現代音楽作曲家のLou Harrisonを示す。ジャズ,ポップ・フィールドからすれば,Lou Harrisonだけが異色に見えるが,Keith Jarrettはこの人のピアノ協奏曲を吹き込んでいるので,必ずしも無縁な訳ではない。
それはさておき,このアルバムを購入した一番の理由はギタリストの端くれとして,ギターで「ケルン・コンサートPart IIC」,即ちアルバム最後に収められたアンコール・ピースをどう料理するのかにあった。Paul Simonの「旧友」や「ブックエンズ」,あるいはChick Coreaの"Children's Song"あたりはまぁ想定できるが,「ケルン」については想像ができなかったからである。
だが,アルバム全体を通して聞いてみて,「ケルン」はなるほどねぇと思わせる演奏だが,本作は特に「ケルン」にこだわらなくても,美しくも優雅な時間を過ごすことができるアルバムだと思う。クラシックのギタリストが市井の楽曲に取り組むことに,あまり音楽のジャンルにこだわらない私は何の違和感もおぼえないが,いずれにしても,ここでは美しいメロディ・ラインと,美しいギターの音色を楽しめばいいのだと思えてしまう。
ということで,このアルバムも久しぶりに聞いた訳だが,その魅力を改めて感じることができた。企画の勝利みたいな部分もあるが,やっぱりいい曲はいいのだということを実感。星★★★★☆。
Recorded on September 13-15, 1993
Personnel: Manuel Barrueco(g)
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