気持ちよさは継続中のMoonchild。
”Little Ghost" Moonchild(Tru Thoughts)
彼らの前作"Voyager"がリリースされた時には「理屈抜きで心地よくもゆるいグルーブ」と評した私だが,Moonchildと言うグループが生み出すメロウなグルーブ感は実に気持ちよいものだ。マルチ・インストゥルメンタリストとしての彼らが,ほぼ最小ユニットで作り上げる音は前作同様,一本調子と言ってしまえば見も蓋もないのだが,それでもこの心地よさには今回も抗い難い魅力がある。
サウンド的には更にメロウ・ソウル的な味わいが増していると言ってもよいだろうが,前作"Voyger"から受けた印象が強い私にとっては,ややエレピのサウンドが減少したように感じられるところがちょっと残念というところか。しかし,Amber Navranのウィスパー・ヴォイスと呼びたくなるような歌声はこのサウンドのメロウな感覚を増幅させる感覚があって,今回もやはり魅力的。
今回もストリングスが一部加わっているが,あくまでもサウンドの核はMoonchildの3人によって作り出されているので,それはあくまでも付随的。このゆったりしたサウンドに身を任せておけば,時間は経過していく。刺激は少ないが,やっぱりこういう音楽は好きだなぁ。星★★★★。
Personnel: Amber Navran(vo, el-p, synth, ts, fl, prog), Andris Mattson(p, el-p, synth, g, ukulele, fl-h, prog), Max Bryk(p, el-p, kalimba, synth, as, prog) with Quartet 405: Eliza James(vln), Rebecca Schlapicci(vln), Lila Crosswhite(vla), Danica Pinner(cello)
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