Famous DoorにSteve Gaddは合わなかった(きっぱり)。
"'Bone Straight Ahead" Bill Watrous (Famous Door)
昨今はECMの未CD化アルバムばかり聞いているように思われているかもしれないが,ほかのものも聞いているってことで,今日はこのBill Watrous盤である。今や本作も国内盤が出ているということで,日本のCDマーケットのある意味での普通でないところがはっきりする。それはさておき,このアルバムをリリースしたFamous Doorというレーベルは,70年代に中間派的なアルバムをリリースしていて,隠れファンみたいな人も結構いるのではないかと思う。かく言う私も,Zoot Sims盤を筆頭に,Butch Miles盤,Scott Hamilton盤等は長年のお気に入りである。なので,Famous Door盤を見つけると,ついつい手が出てしまうというところであるが,このアルバムもそうした感じで手に入れたはずである。
このアルバムも,Bill Watrousに加え,Al Cohn,Hank Jones,Milt Hintonという渋い面々が揃っていて,いつものFamous Doorのような感じになるだろうと思っていた。しかし,本作においては,正直言ってSteve Gaddが雰囲気をぶち壊している。私はSteve Gaddは優れたドラマーだと思っているし,4ビートだってちゃんと叩けると思っている。だが,本作においては明らかにスウィング感の不足は否めない。結局のところ,叩けないのではなく,合ってないのである。それゆえに,Famous Doorらしい中間派的な良さというものが,ことSteve Gaddのドラムスからは感じられず,どうにも違和感が消えないのだ。
本来であれば,Steve Gaddの70年代前半のストレート・アヘッドな演奏ということで,アルバムの価値が上がると思わせるのが普通だが,私の感覚で言えば,Steve Gaddのドラムスがこのアルバムの価値並びに評価を下げたと言わざるをえないのだ。Bill Watrousは,当時の相棒,Danny Stilesともども,いいソロを聞かせているだけにこれはやっぱり惜しいということになるだろう。よってSteveのドラムスゆえに星★★☆。ドラマーがもう少し演奏にマッチした人選であれば★一つは確実に増えていた演奏。これが本当のミスキャストである。
しかしSteve Gaddの名誉のために言っておけば,先日のナベサダとのライブは問題なかったからの,この頃はまだまだ青かったってことだろう。
Recorded on December 15, 1972 and January 4, 1973
Personnel: Bill Watrous(tb), Danny Stiles(tp), Al Cohn(ts), Hank Jones(p), Milt Hinton(b), Steve Gadd(ds)
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