ECM温故知新:これを聞くのは実に久しぶりな”A.R.C.”
"A.R.C." Chick Corea / David Holland / Barry Altshul (ECM)
昨今,このブログにはECMの未CD化アルバムのストリーミングに関する記事を連投している私だが,今日は温故知新ということで,これもECM1009としてレーベルの最初期を飾ったアルバムとして本作を取り上げよう。本作にはジャケットが2種類存在し,ECMのアルバム・ジャケットを集めた書籍である"Sleeve of Desire"には三角のデザインが掲載されているから,オリジナルはこちらのはずである。一方,現在のECMのサイトに載っているのが下のものであるが,現在はLP,CDともにOut of Stock状態である。それはさておきであるが,どうしてこのように2種のデザインが存在するに至ったかはよくわからない。
まぁ,でもBill Connorsの"Of Mist and Melting"はCDリリースの際は別ジャケットで発売されて,先日,Touchstoneシリーズで再発されると,元のデザインに戻っているような例もあるから,この辺りの事情はよくわからないところもある。
デザインとしてどちらがいいかは人それぞれの判断だが,ポリドールからリリースされた本作にはChick Coreaが座った写真のジャケもあるからややこしい。ただ,ECMとしては上の2種類が公式ってことになるはずである。いずれにしても,そこまでこだわらなくても,音楽に関しては同じな訳で,こういうところにこだわるのはかなりマニアックってことになるだろう(苦笑)。
それはさておき,このアルバム,実に自由度の高いピアノ・トリオと言ってよい。このトリオにAnthony Braxtonを加えてCircleとなるが,まぁCircleにつながると言ってもよいフリーに近い感覚も交えたピアノ・トリオとなっている。だからと言ってフリー一辺倒でもないのだが,その後のChick Coreaの音楽を考えると,これは相当ハイブラウと言うか,時代を反映したと言うかという感じの「美しくも厳しい」音楽である。今の時代となっては,Chick Coreaもこういう音楽はやらなくなったが,こういう時代を経て,現在のような音楽に到達したと思えばそれはそれで感慨深い。
まぁ,私が持っている国内盤のライナーを悠雅彦が担当していることからしても,大体どういう音楽か想像がついてしまうのが私の年代ってところだろうが,それは別にしても,これは実によくできたピアノ・トリオのアルバムだったことを改めて認識。実に刺激的であった。星★★★★☆。
Recorded on January 11, 12 & 13,1971
Personnel: Chick Corea(p),David Holland(b),Barry Altshul(ds, perc)
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