ECMにおける廃盤アルバムのストリーミング:今日はArt Lande。
”Desert Marauders" Art Lande and Rubisa Patrol(ECM)
長い間CD化もされることなく,廃盤の憂き目に遭っていたECMのアルバムは結構ある訳だが,それらをストリーミング/ダウンロードのデジタル音源としてリリースするというのはある意味ECMにとっての英断だ。なぜなら,ECMは彼らの音楽はLPもしくはCDで聞くのが正しいとしているからだが,媒体化するにはセールス上のリスクも伴うということで,それらは基本的に売れないと判断されたか,あるいは何らかの事情で廃盤化していたものであろう。いずれにしても,ストリーミング/ダウンロード・オンリーとは言え,今までなかなか聞くことができなかった音源が簡単に聞けるようになるのはECMファンにとってはありがたいことである。
今日取り上げる本作はArt Lande and Rubisa Patrol名義の第2作だが,第1作はCDでもリリースされていたのに,なぜこちらはCD化されないのか不思議に思っていた。実は私はこのアルバム,中古で入手した国内盤LPで保有しているのだが,裏ジャケがかなりかびていることもあって,実家に置いたままになっているため,久しく音源として聞いたことはない。なので,この作品を聞くのは実に久しぶりのこととなった。
しかし,改めて聞き直してみて,これがなぜ廃盤になっていたのか不思議に思えるほど,なかなかいけているアルバムである。第1作からはドラマーが変わっているが,その他のメンツは不変。Art Landeの美しいピアノ・タッチに,Mark Ishamのラッパが鋭く切れ込むと思えば,リリカルなトーンも聞かせるというかたちで,ECMらしさという骨格はしっかりと形成されているアルバムである。
私は出張の道すがら,本作をストリーミングで聞いていたのだが,これってこんなによかったかなぁなんて実は思っていた。正直なところ,私もそこそこECMのアルバムは保有しているが,それらを常々聞いている訳ではないし,そんなに頻繁にプレイバックする訳でもない。なので,買ったはいいが,ほとんど聞いていないみたいなのも結構あると反省しているが,改めて保有音源を聞き直すことも必要だなぁと思わされたのであった。星★★★★。Art Landeは今でも現役で頑張っているが,今はどういう音楽をやっているのかもちょっと気になってきた(笑)。
いずれにしても,これからJAPOを含めて40枚のストリーミングを行うと宣言しているから,大いに楽しみになってきた。次はJack DeJohnetteでも聞くかねぇ。
Recorded in June 1977
Personnel: Art Lande(p), Mark Isham(tp, fl-h), Bill Douglass(b, fl), Kurt Wortman(ds)
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