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2019年7月 1日 (月)

来日が楽しみになってきたCamila Mezaの新作”Ambar”。

_20190630 ”Ambar" Camila Meza & the Nectar Orchestra (Sony Masterworks)

前作"Traces"も素晴らしかったCamila Mezaの新作がリリースされた。今回はストリーミングで対応しようかと思ったのだが,来日が決まってしまってはこれはちゃんと聞かざるを得ない,そしてライブに参戦せざるをえないということで,早速のゲットである。

前作の記事を書いた時に,私は「彼女の声が素晴らしい。更に,彼女のギタリストとしての技量が半端ではない」と書いている(記事はこちら)が,その感覚は本作においても不変である。しかし,今回の新作のキモはそこにストリングスを加えたNectar Orchtstraとの共演にあると言ってよい。これがまた実に素晴らしい。コンテンポラリーな響きも有する中,決してイージーな感覚ではなく,完全なコラボレーションが成立しているではないか。

曲はCamila Mezaのオリジナルに加え,ブラジル系2曲に,Eliott SmithやなんとDavid BowieとPat Metheny Groupの共演作"This Is Not America"が収められているところに,彼女の音楽の指向が聞いて取れるような気がする。"This Is Not America"はオリジナル・ヴァージョンを更にダークにした感覚を打ち出していて面白い。だが,ブラジル系の曲との相性はそれを上回っているように感じられる。やはりチリ出身というラテンの血はこういうところに効いてくるってことだろうか。

尚,最後に収められた"Cucurrucucu Paloma"はオリジナルのライナーには記述がないようなので,シークレット・トラックなのか,日本盤のボートラなのかは不明ではある。ライナーの通り,Camila Mezaのオリジナル,"Fall"で締めてもいいようにも思うが,この古いメキシコ歌謡はクロージングには最適ってことで,聞き終えても実に心地よいアルバムであった。ということで,来日への期待も込めて星★★★★★としてしまおう。いや~,これはええですわ。そして,このアルバムがわずか2日で録音されていることには,正直驚きを隠せない。それって実は凄いことなのではないかとさえ思えるクォリティなのだ。

最近Gretchen Parlatoのアルバムが出てこず,Esperanza Spauldingもちょっと違う世界へ行ってしまっているように思える中で,今や私のこの手のヴォーカリストへの期待はCamila Mezaに集まってしまうということだろう。とにもかくにも来日への期待を高めてくれたアルバムである。

そして,本作とほぼ時期を同じくして,彼女がメンバーとして参加したRyan Keberle & the Catharsisの新作もリリースされている。そっちも注目だよねぇ。ストリーミングでちょっと聞いた感じは,以前のEsperanza的に響いたが,改めてちゃんと聞いてみることにしよう。

Recorded on June 12 & 13, 2017

Personnel: Camila Meza(vo, g), Eden Ladin(p, key, juno, celesta),Noam Wiesenberg(b), 小川慶太(ds,perc), 大村朋子(vln),Fung Chern Hwei(vln), Benjamin von Gutzeit(vla), Brian Sanders(cello)

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コメント

閣下、コメント内のリンクをありがとうございました。

これは、しばらく活躍しそうなアルバムですよね!
すっごく、爽快で、自分が鳥になったような気分。
ギターもヴォーカルもとっても巧いっすよね!
ライブに行きたいなぁ。。

リンクを貼っておきますね。
http://mysecretroom.cocolog-nifty.com/blog/2019/06/post-c5cf05.html

Suzuckさん,おはようございます。リンクありがとうございます。

声よし,演奏よし,伴奏よしとケチのつけようがありません。完全にツボに入りました。ライブでどれだけの再現性を示してくれるか実に楽しみです。

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