Kendrick Scott Oracleの新作:驚きはないが,よく出来たアルバム。
"A Wall Becomes a Bridge" Kendrick Scott Oracle(Blue Note)
この記事を書こうと思って,過去の投稿を振り返ってみると,何と私はKendrick Scottのアルバムについては記事をアップしておらず,ライブについてのみ書いていたことがわかって,あれ~,そうなんだ...と独りごちてしまった。そうは言いつつ,Kendrick Scottのライブは1回しか見たことがないし,直近の来日公演も都合がつかず,行けなかった。おそらく,この新作からの曲も演奏したであろうはずのライブだったので,行きたかったのだが,まぁ仕方がない。
Kendrick Scottのアルバムは前作,"We are the Drum"と前々作,"Conviction"を保有しているが,コンテンポラリーなサウンドが展開された,いかにも今のNYC的なジャズ・サウンドが聞けて,実に嬉しかったというのが実感だ。それに続くアルバムであるが,今回はターンテーブルの導入など,今までにない取り組みもあり,コンテンポラリー度はこれまでと同様とも言えるが,ややRobert Glasper的な感覚,あるいはヒップホップ的な感覚が高まったとも言えるかもしれない。それはサウンド・エフェクトを加味していることからも感じられるが,Derrick Hodgeが今回もプロデュースしていることもあれば,やはりRobert Glasperとは一脈通じるところがあるミュージシャンなのだと思える。まぁ,彼らはBlue Note All Starsのアルバムでも共演しているし,二人ともGretchen Parlatoともつながりがあるから,同質性はあると言ってもよいのだろう。
そして,このバンド,メンツのレベルの高さが半端ではないというのが,今回も変わりなく,特にMike Morenoのフレージングは突出した魅力を持っているように聞いた。これはライブで彼らを聞いた時も同じ感覚であり,Oracleのサウンドにおいて,Mike Morenoの果たす重要性を認識できる。その一方,ライブではプッシュが効いているKendrick Scottのドラミングは,今回はちょっと控えめのようにも思えた。彼らの演奏にも驚かなくなったということもあるとは思うが,それでも十分にレベルの高い佳作ではあると思う。ってことで,星★★★★ぐらいにしておこう。
尚,このアルバムのタイトルはライナーには明示的には書いていないが,アンチ・トランプのメッセージだと思える。
いずれにしても,このバンドの最新ライブは見ておきたかったというのが正直なところだが,後悔先に立たず。
Personnel: Kendrick Scott(ds, vo), John Ellis(ts, ss, b-cl, cl), Taylor Eigsti(p, rhodes), Mike Moreno(g), Joe Sanders(b), DJ Jahi Sundance(turntable)























































































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