Bar D2延長戦(?)で聞いた"The Great Pretender"。これぞ本当のゴスペルだ。
"The Great Pretender" Lester Bowie(ECM)
3/29に新橋のBar D2が閉店となったが,翌日,私は人形町で海外からの客人の相手をする用事があり,そこへ向かっていた。その道すがら,常連のGさんとマスターの河上さんからD2へのお誘いのメっセージが届き,会食終了後にちょこっとお邪魔してきた。ほぼ何もなくなった店内で頂くウィスキーは,寂しさを募らせるものであったが,そこでGさんが河上さんに頼んでプレイバックしてもらっていたのがこのアルバムである。
Lester Bowieと現在のECMではやや結びつきにくい部分があるが,先般購入したAEOCボックスの1枚となっているこのアルバムを,家に帰って改めて聞いてみた。アルバム全体としては,様々なタイプの音楽が収められており,フリー・ファンクのように響く瞬間や,哀愁すら感じさせる瞬間もあったりして,かなりバラエティに富んだものとなっており,実に面白い。しかし,このアルバムは冒頭のタイトル・トラックこそ白眉であり,この1曲のためにこのアルバムを保有していてもよいと思えるような素晴らしい演奏である。
一言で言えば,これこそ真のゴスペルだと言いたくなるような強烈なソウルを感じる。この演奏には多言を要しないが,それにしても素晴らしい演奏である。心の叫び,魂の咆哮,神への畏怖等々,様々な言葉で表現することは可能だろう。だが,この演奏を聞くと,楽器で語る,あるいは音楽で語ることが可能だと思わせるに十分な強烈な演奏なのだ。感情を直接刺激すると言ってもよい。こうした曲をBar D2というスペースにおいて,改めて,そして最後にお店(であった場所)に伺う機会に聞くことができたことを感謝したいと思う。この1曲は星がいくつあっても足りないぐらいの感動をもたらすものと断言してしまおう。
Recorded in June 1981
Personnel: Lester Bowie(tp), Hamiet Bluiett(bs), Donald Smith(p, org), Fred Williams(b), Phillip Wilson(ds), Fontella Bass(vo), David Peaston(vo)
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