改めてBill Evans@Blue Note東京を振り返る。
先日行ったBill Evansのバンドのライブの模様については詳しく書いている時間がなかったので,ここで改めて書いておきたい。Bill EvansはJazzCityレーベルから,Blue Note東京でのライブ盤を2枚リリースしているので,同クラブとは縁が深い人である。そのBill Evansが初めてBlue Note東京に登場して30年となるのを記念したバンドで来日を果たした訳だが,このメンツならばもっと客が入ってもよさそうなものだと思っていたのだが,フルハウスとは言えない状態だったのはちょっとした驚きであった。
そのメンツとはリーダーBill Evansに,Robben Ford,James Genus,そしてKeith Carlockが加わるという強力なバンドである。それでもって,今回のバンド,Robben Fordのギターが非常によかったと思う。ブルージーであっても,ロック・タッチであっても,非常に魅力的なフレージングを聞かせた。歌もうまいしねぇ。そしてKeith Carlockのドラムスは相変わらず強力。以前,私は彼のドラムスを聞いて歌っているようだと評したことがあるが,パワーと歌心を兼ね備えたドラミングは今回も実に魅力的であった。
もちろん,Bill Ebansのプレイもよかったが,特にいいと思ったのがテナー・サックスのプレイであった。この人はソプラノよりテナーの方が魅力的に響くと今回は思えた。James Genusは彼にしてはやや控えめなプレイぶりだったかなとも思うが,この4者による演奏は実に楽しいものであった。Blue Note東京のWebサイトには私が行った前日のセット・リストが出ているが,おそらく私が行った日も同じだろう。
1. | STAR TIME |
---|---|
2. | SOMETHING IN THE ROSE |
3. | PIXIES |
4. | FAIRCHILD |
5. | CATCH A RIDE |
6. | YOU CAN SEND ME FLOWERS |
7. | BIG MAMA |
8. | BOTTLE OPENER |
EC. | GOLD ON MY SHOULDER |
そして,先日の記事にも書いた通り,当日は同じメンツによるCDが限定盤として発売されていたが,改めて聞いてみると,ミックスがかなり軽い感じで,ライブで聞かせたヘヴィーな感覚が不足しているように思えたが,結局はデモ音源みたいなものだから文句は言うまい。それほどライブにおけるダイナミズムが魅力的に響いたということにしておこう。写真は上がBlue Note東京から拝借したもの。右の写真がサイン会でのRobben Fordと私(いつものようにモザイク付き)。
Live at Blue Note東京 on March 25, 2019,2ndセット
Personnel: Bill Evans(ts, ss, p, vo), Robben Ford(g, vo), James Genus(b), Keith Carlock(ds)
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