年末で記事の更新が滞ってしまった。ってことで,今日はECMのAndrew Cyrille作。
"Lebroba" Andrew Cyrille(ECM)
先日,海外出張から帰国してから,体力的な限界を感じる中,年末の飲み会とか,ゴルフとかもあり,音楽をゆっくり聞いている暇もなかったというのが実感だ。そのため,記事の更新が滞ってしまったが,ここにも何度か書いているように,以前だったら,投稿の間を空けることに抵抗があったが,最近はそうでもなくなってきたというところに,私も加齢を感じるとともに,ブログへの向き合い方にも若干の変化を感じる。できるときにやればいいのであって,無理に書く必要もないってところである。それによって,PV数は伸びなくなるが,まぁ素人なので,別にそれは大したことでも,クリティカルなことでもない。そうは言いつつ,やめる気もないのだが...。ってことで,今日はこのアルバムである。
Andrew CyrilleってECMとあまり結びつかないイメージだったのだが,Ben Monderのアルバムに参加して,更にはリーダー作として,"The Declaration of Musical Independence"を発表して,そして本作につながる訳だが,全てが総帥Manfred Eicherではなく,Sun Chungのプロデュースという共通項がある。Eicherが引退した後のECMレーベルは,このSun Chungに引き継がれていくと思うが,以前にも書いた通り,この人のプロデュース作には独特なアンビエンスが感じられるという印象が強い。
そして,今回はドラムス~ギター~トランペットという変則的な編成で演じられるが,前作にも参加していたビルフリはさておき,このアルバムのキモは私はWadada Leo Smithのラッパだと思う。比較的静謐な音場を切り裂くWadada Leo Smithのトランペットは静かな中にも,独特の興奮を生み出していて,これはいいと思えてしまう。以前のECMにもこういう変則的な組み合わせのセッション・アルバムが存在したが,そうした感覚を思い出させるものとも言える。
ビルフリはベースレスでも関係ないわって感じで,独特な音場を構築しながら,フレージングはらしさをとことん打ち出してきて,Andrew Cyrille名義のアルバムでありながら,3者のコラボ的な部分が強く感じられるし,曲も持ち寄りであるから,緊密な連携作であることは間違いない。
いずれにしても,このアルバム,ECM的なカラーを持たせながらも,こういうアンビエンスはどうよ?って感じの音作りで,私は大いに気に入ってしまった。でもやっぱり本作はWadada Leo Smithがその価値を高めたのは間違いない。星★★★★☆。
Recorded in July, 2017
Personnel: Andrew Cyrille(ds),Wadada Leo Smith(tp), Bill Frisell(g)
« Antonio Sanchez同様に,怒りを音楽へと昇華させたWayne Escoffery。 | トップページ | 2018年の回顧:ライブ編 »
「ECM」カテゴリの記事
- 追悼,Ralph Towner。(2026.01.20)
- 2025年の回顧:音楽編(その2::ジャズ)(2025.12.29)
- Dino Saluzziの新作は哀愁度高く心に沁みるアルバムであった。(2025.12.17)
- "The Köln Concert: 50th Anniversary Special Edition"を入手。無駄遣いと言われればその通りだが。(2025.12.14)
- 全然ECMっぽくないのだが,音に痺れるジョンスコ~Dave Hollandデュオ。(2025.11.29)
「新譜」カテゴリの記事
- 今年最初の新譜はEnrico Pieranunzi。あの"Live in Paris"と同じメンツで悪いはずなし。(2026.01.05)
- 2025年の回顧:音楽編(その1:ジャズ以外)(2025.12.28)
- 年末に届いた豪華メンツによるライブ盤。(2025.12.21)
- Dino Saluzziの新作は哀愁度高く心に沁みるアルバムであった。(2025.12.17)
- "The Köln Concert: 50th Anniversary Special Edition"を入手。無駄遣いと言われればその通りだが。(2025.12.14)
「ジャズ(2018年の記事)」カテゴリの記事
- 2018年の回顧:音楽編(その2:ジャズ)(2018.12.30)
- 買ってしまったDave BrubeckのColumbiaボックス。(2018.12.27)
- 年末になって届いたFred Herschの未発表ライブ音源がいいねぇ。(2018.12.25)
- 2018年の回顧:ライブ編(2018.12.24)
- 年末で記事の更新が滞ってしまった。ってことで,今日はECMのAndrew Cyrille作。(2018.12.23)
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 年末で記事の更新が滞ってしまった。ってことで,今日はECMのAndrew Cyrille作。:
» Lebroba/Andrew Cyrille [ジャズCDの個人ページBlog]
11月末近くなってECMの新譜が1枚届いていて、自分たちのライヴも終わったので聴 [続きを読む]
« Antonio Sanchez同様に,怒りを音楽へと昇華させたWayne Escoffery。 | トップページ | 2018年の回顧:ライブ編 »































































ECMのフリー系の方は、かなりな難物まで聴いていて何ともないのですが、このアルバムの空間の多さで、逆にちょっと、と思う面も出てきてしまいました。これが私のECMに対する壁かな、とも思います。ただ、評価の高い人が中年音楽狂さん含めて複数いらっしゃるので、自分の耳が悪いのかな、と思って聴き直しましたが、印象的にはほぼ同じでした。う~む。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2018年12月23日 (日) 13時56分
910さん,TBありがとうございます。
評価はすべからく同じではないと思いますし,合う,合わないってありますから,それはそれでいいのではないでしょうか。私にとっては,リーダーには悪いですが,これはWadada Leo Smithを聞くためのアルバムだと思っています。
プロデューサーのSun Chungは空間系の音作り指向が強いと思われますが,逆に910さんがこのアルバムへの反応がイマイチなのが私には意外でした。しかし,世評の高いアルバム全てがいいとは思えないのは当然ですし,人が駄作というものに魅力を感じる部分もありますから,ご自身の趣味を大事にされた方がいいと思います。私にとっても,人は人,自分は自分ってところはありますから。
ということで,追ってこちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2018年12月23日 (日) 18時32分