久しぶりに聞いたLyle Maysの初リーダー作
"Lyle Mays" Lyle Mays(Geffen)
このアルバムを聞くのも久しぶりである。そもそも私がLyle Maysを見たのも,2008年暮れから2009年初頭に掛けてのPat Metheny GroupのBlue Note東京におけるリユニオン・ライブ以来だから,もうそれから10年近くが経過していることになる。その後,Lyle Maysは半ば引退状態にあると思われ,シーンへの復帰は夢のまた夢ってところかもしれない。Pat Methenyがせっせとライブ活動で稼いでいるとのとは対極みたいな感じである。
このアルバムを改めて聞いてみて,Pat Metheny Groupにおいて,Lyle Maysが果たしていた役割ってのは結構大きかったんだろうと思える。映画音楽的とも言えるドラマチックな展開と,フォーク・タッチが混在させながら,音楽は極めてリリカルというのは,初期のPat Metheny Groupに通じるものがある。このアルバムのジャケットのごとく,ある風景を切り取ったような展開には,実に瑞々しい感覚をおぼえてしまった。
そして,このアルバム,レコーディングはNYのPower Stationで行われているが,エンジニアにはRainbow StudioのJan Erik Kongshaugをわざわざ呼び寄せているのだ。Lyle MaysがECM的なサウンドを狙ったかどうかは定かではないが,音楽的な方向性として具現化するために,Kongshaugのサポートを必要としたということではないかと思える。
アルバムを聞いていると,静かに時間が流れていくが,BGMとしてだけでなく,鑑賞音楽として確実に機能する非常に質の高い作品。このアルバムが吹き込まれた85年はPMGで言えば"First Circle"と"Still Life (Talking)"の中間に位置するが,彼らが最も脂が乗った時期だったということはこのアルバムが実証していると思える。改めて評価に値するアルバム。星★★★★☆。
Personnel: Lyle Mays(p, synth, autoharp), Alejandro N. Acuna(ds), Billy Drewes(as, ss), Bill Frisell(g), Marc Johnson(b), Nana Vasconcelos(perc)
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コメント
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Lyle Maysの演奏好きです。PMGはPatよりもLyleの方が好きで聞いていたのかも。BNTの正月公演は行きました。あれから2015年にFictionaryのライブ盤出しただけですね。85年といえばFalcon & The Snowman出した年ですね。This is not America もLyleの演奏が主体ですもんね。このFirst Soloは随分と長い間聞いていませんでした。その当時はプログレ風に聞こえて、多分Frieselのギターが気に入らなかったのだと思うのですが。随分と後に聞き返して、勿体なかったなぁと反省しました。寡作のLyleに駄作はあり得ませんから。
投稿: カビゴン | 2018年10月15日 (月) 07時35分
カビゴンさん,こんばんは。返信が遅くなりまして申し訳ありません。
Lyle Maysのアルバムは,ギミックがなくて,好感度が高いですよね。このアルバムは私は久しぶりに聞きましたが,こんなによかったかなぁってのが正直な印象でした。ちゃんと保有している音源は聞き返さないといけないなぁと思った次第です。
投稿: 中年音楽狂 | 2018年10月19日 (金) 17時59分