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2018年5月20日 (日)

目立たないが,晩年のWoody Shawが聞けるナイスなワンホーン・ライブ盤。

"In My Own Sweet Way" Woody Shaw (In & Out)

_20180516_2不幸な亡くなり方をしたWoody Shawであるが,彼の残したアルバム群にはほぼはずれがなく,どれを取ってもレベルの高いハード・バップを聞かせてくれる。時が時であれば,はるかに大きな名声を得ていたはずだが,時代がそれを許さなかったというのは何とも皮肉なことである。それでも,70年代後半から80年にはDown Beatの読者投票でトランペット部門の1位になっているから,全く陽が当たらなかったという訳でもないのが救いだ。

本作は彼が亡くなる直前か,亡くなった直後ぐらいにリリースされたスイスでのライブ盤で,録音は亡くなる約2年前。ライブ盤ではあるが,聴衆の拍手等はかなり抑えられている。ドイツのIn & Outレーベルから出ているからなのか,とにかくあまり注目されないのがもったいないアルバムである。なんと言っても,Woody Shawのワンホーンが楽しめるという点がポイントが高い。

スタンダードでも,メンバーのオリジナルでも,テンポが速かろうが,遅かろうがここでのWoody Shawのラッパを聞いたらついつい感動してしまう。特にWoodyに捧げられたと思われる"Just a Ballad for Woody"におけるバラッド表現を聞いていると,目頭が熱くなる思いだ。ミュートで演じられる"In My Own Sweet Way"もリリカルでいいのである。バックを務めるトリオも控えめな助演に徹し,ここでのWoody Shawの魅力を際立たせている。こういう演奏を生で聞けたスイスの聴衆は幸せだと言いたい。

もっと世の中に知られてよいアルバムとして,星★★★★☆としよう。

Recorded Live in Zurich and Bern on February 7 & 8, 1987

Personnel: Woody Shaw(tp), Harold Henke(p), Neil Swainson(b), Tommy Deutsch(ds)

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コメント

おはようございます.
私の記事へのコメント,(いつも)ありがとうございます.
https://dailymusiclog.hatenablog.com/entry/2025/04/27/190016?_gl=1*72pbm5*_gcl_au*NzQ5ODQxMzM2LjE3NDU4ODU0MzQ.
ショウの存在感,1980年頃は大きかったですよね.コロンビアでしたし,演奏も鋭く,で. その後の存在感が小さくなっていった,ということもあって,どうしても寂しい印象があるのですが.
1980年頃の高みからの印象なので,晩年の評価が下げ気味なのですが,十分素晴らしいですよね.改めて聴き直しています.

Kenさん,こんにちは。リンクありがとうございます。

>ショウの存在感,1980年頃は大きかったですよね.コロンビアでしたし,演奏も鋭く,で. その後の存在感が小さくなっていった,ということもあって,どうしても寂しい印象があるのですが.1980年頃の高みからの印象なので,晩年の評価が下げ気味なのですが,十分素晴らしいですよね.改めて聴き直しています.

おっしゃる通りWoody Shawの活動のピークはColumbia時代だと思いますが,その後のアルバムも今にして思えば,そんなに悪くないと思います。本作なんて,地味で目立たないだけって気がします。もっと認知されて然るべきですね。

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