Ralph Townerファンも納得のECMのセッション・アルバム"If You Look Far Enough"
"If You Look Far Enough" Arild Andersen / Ralph Towner / Nana Vasconcelos (ECM)
このアルバム,名義としてはArild Andersenのリーダー作ということになるが,私はこのアルバムを,Ralph Townerのところに格納している。それぐらい,Ralph Townerの活躍ぶりが目立つセッション・アルバムである。
最近はめっきり減ったが,昔のECMレーベルにはこういうレーベル所属のミュージシャンの組合せによるセッション・アルバム的なものが結構存在した。これもそうした一枚だが,他のミュージシャンのアルバムで,かなりの割合でRalph Townerが参加しているのは,ECMでは,私が認識する限りはこれとJan Garbarekの"Dis"ぐらいしかないのではないか。だからこそ,Ralph Townerファンの私にとっては極めて重要なアルバムと言ってよい。まぁ,途中はAndersenとNanaのデュエットが続くが,アルバム構成上そうなったと思えば,全然問題ない。
本作はプロデューサーとしてArild Andersenがクレジットされているが,Manfred Eicherはミキシングに関わっていて,これがまた,全編いい音で捉えられているって感じである。やはりRalph Townerの12弦ギターの響きはここでも超絶魅力的。
冒頭の"If You Look"と"Far Enough"は1988年にノルウェイの映画音楽として録音されていたもののようで,それを改めてここに入れたようであるが,この2曲はアンビエントな雰囲気が漂っていて,ちょっと感じが違うが,アルバムのバランスは崩していない。そもそもエピローグのようにさえ響く"Far Enough"に続いて最後に収められるのがPaul Simonのアルバム,"One Trick Pony"から"Jonah"というのは意外。それをAndersenがベース・ソロでダメ押しのエピローグ(笑),いや,むしろアンコールのように演じてアルバムは幕を閉じる。
改めて聞いてみると,もう少しRalph Townerの出番を増やしてもらった方が,Townerファンの私としては嬉しかったのだが,それはないものねだりってことで。いずれにしても,いいアルバムである。星★★★★。
Recorded in 1988,July 1991 & February 1992
Personnel: Arild Andersen(b), Ralph Towner(g), Nana Vasconcelos(perc), Audun Kleive(snare-ds)
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このアルバムの記事を私が書いたのが12年も前で、たぶんコメントの手直しでブログにあげたのかもしれず、もっと前にさかのぼるかもしれません。確かに当時はECMのミュージシャンを組み合わせた面白いアルバムが多かったですけど、ここでの組み合わせの妙というか、タウナーも全曲参加ではないですが、ナナ・ヴァスコンセロスの参加も含めていいと思います。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2018年5月16日 (水) 22時23分
910さん,こんばんは。TBありがとうございます。
おっしゃる通り,Nanaは効いてますよね。でもやっぱりこれはTownerがいいっすねぇ。でも今回聞いてよくプロデュースされた感じがありました。Eicherプロデュースならこうなってなかったかも知れませんね。
投稿: 中年音楽狂 | 2018年5月18日 (金) 00時17分