Morton Feldman:これぞミニマルの極北って感じ。
"Morton Feldman: For Bunita Marcus" Marc-André Hamelin(Hyperion)
今まで私はMorton Feldmanが書いた曲を聞いたことはないと思うが,先日デリバリーされたこの作品を聞いて,これこそミニマルの極致だと感じてしまった。Steve ReichやTerry Rileyがミニマルと言われるのとは異なる意味でのミニマルである。それは音数も決して多くないのだが,延々とピアノ・ピアニシモのような音量で,淡々とピアノが演奏されるのである。
これって一聴しただけで,ピアニストには異常な集中力を求めるのではないかと感じさせるに十分である。作曲者のMorton Feldmanは「静かな音が興味を引く唯一のもの」と語っていたそうだが,まさにその通りだとしか思えない静謐な音楽が延々と続けられる。
ECMレーベルは「沈黙の次に美しい音」というのが売り文句であるが,ここでのMorton Feldmanの音楽はよく聞いていないと,ほぼ沈黙に近いと言っても過言ではない。実を言うと,最初はオーディオ・セットが壊れたと思ったぐらいである。
Morton Feldmanはもともとは図形楽譜を始めたらしいが,解釈の自由度を許容するであろう図形楽譜とは対極的な位置づけにあるように思える。ピアニストはピアノ・ピアニシモでがちがちに締め上げられる感じだし,聞いているこっちもそうなのだ。世の中にはこういうのもあるのねぇと感心した訳だが,鑑賞音楽としてのハードルは相当に高いとは言っておこう。こっちの集中力も続かないので,これは聞き流すのが一番ということで,これはもはやアンビエントだな。ということで,私のような凡人には採点不能だが,決してひどいということではなく,まだその本質を理解できていない。一生掛かっても無理かもしれんが(爆)。
Recorded June 6 & 7, 2016
Personnel: Marc-André Hamelin(p)
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