ぶちかましのHerbie Hancock(笑)。
"Live in New York" Herbie Hancock Trio(Jazz Door)
Jazz Doorというレーベルは,なかなか気になる音源を発掘してリリースするレーベルであった。そうは言っても,今では放送音源をやたらにCD化して販売するHi Hatのようなレーベルと似たようなものであるが,音源に対する審美眼と品質の確保具合は多分Jazz Doorの方が上だったと思う。
このアルバムはそのJazz DoorからリリースされたHerbie Hancock Trioによる1993年の音源である。録音場所とかははっきりしないが,聴衆の拍手からすると,結構大規模な会場での録音のようにも聞こえる。このアルバム,昔から気になってはいたが,Jeff LittletonとGene Jacksonっていうメンツはどうなのよって気持ちもあって,ずっと手に入れていなかったものを,先日「ある筋」(笑)から入手した。
そして,改めて聞いてみると,メンツは当時の若手を従えたトリオであるにも関わらず,Herbie Hancockのぶちかましトリオ演奏が聞ける。Herbieのトリオと言えば,Ron Carter~Tony Williamsとのものがあるが,私にとってはこちらのトリオ演奏の方が魅力的に聞こえる。それはライブ特有のダイナミズムもあるだろうが,むしろリーダーとしてのHerbieの演奏としてはこっちの方が勢いがあってよいと思えるのだ。
冒頭の"I Love You"かからぶちかましモード全開。勢いがやや抑制されるのは"Maiden Voyage"へのイントロぐらいだろう。最後には"Just One of These Things"のような曲をやっていても,イントロはやっぱりぶちかましなのである。これは実に面白いし,燃える音源である。今や,ストリーミングでもこの音源は聞けるようだが,これは入手しておいてよかったと思えるアルバムであった。ブートまがいの音源なので,半星減点して星★★★★☆とするが,これはHerbie Hancockファンなら必聴の一枚と言ってもよい作品。同じメンツによるMontreuxでのライブの模様がネットにアップされているので,貼り付けておこう。
Recorded Live in New York in 1993
Personnel: Herbie Hancock(p), Jeff Littleton(b), Gene Jackson(ds)
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コメント
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ご無沙汰しております。kimaです。いつも拝見してます。
この盤、定期的にブームが来てはやがて疲れて聞かなくなるのですが大好きです(笑)。
ツボはi love you後半のエイトバースのハンコックのちょいアホなドロドロソロで、個人的にハンコックの一番好きな音源です。聴きたいときに聴くと本当にたまりません。
投稿: kima | 2018年5月22日 (火) 07時21分
ki−maさん,こんばんは。大変ご無沙汰しております。
おっしゃることはよくわかります。これは中毒性がありますよね。私も暫くはまってしまうかもしれません。それぐらい,魅力溢れる音源と思いました。
投稿: 中年音楽狂 | 2018年5月23日 (水) 19時45分
これはストレート・アヘッドなジャズをやるハンッコクの貴重な記録ですよね。彼のアルバムについてまわる「余裕(作品への距離感)」がなく、仰せの「ぶちかまし」ですよね。
https://dailymusiclog.hatenablog.com/entry/2020/01/03/203128
投稿: K's Jazz days | 2020年1月19日 (日) 17時46分
K's Jazz Daysさん,こんばんは。リンクありがとうございます。
日本制作のトリオ・アルバムについては,2枚目の方がまだよかったかなぁなんて思っていますが,やはり日本というマーケットを意識し過ぎの部分はあったと思います。それに比べると,このアルバムは通常のHancockのスタイルと,その凄さみたいなのが表れているということだと思います。やっぱりこういうのは燃えますね。
投稿: 中年音楽狂 | 2020年1月19日 (日) 21時30分