どうして廃盤のままなのか解せないChick Coreaの"Secret Agent"
"Secret Agent" Chick Corea(Polydor)
Chick Coreaの長いキャリアの中で,廃盤状態のアルバムはいくつかあるが,本作もそんな一枚。日本において一度だけCD化されているが,その後,またも廃盤状態になっているようである。別に悪いアルバムだとは思わないのだが,なぜだか全く解せない。
このアルバムが出た頃は,Chick Coreaがストリングスも入れて,バンドを大型化させていた頃で,来日もしていたはずであるが,"The Mad Hatter"からコンセプト的なものを除いて,よりバンド形式で臨んだアルバムという気がする。サウンドはよりフュージョン的な響きが強まっていて,結構楽しめるアルバムとなっている。だからこそ入手を難しくする理由がよくわからないのである。
まぁ,バルトークの"Bagatelle #4"なんて,明らかに浮いていて,この曲を入れることの必然性については全く疑問だし,ゲストで登場するAl Jarreauとの相性も最高とは言えないのだが,それでもホーン・セクションとの演奏や,Chick自身のシンセサイザー・ソロには聞きどころが多い。特にラストに収められた"Central Park"のカッコよさが素晴らしい。イントロからしてChick Coreaらしいし,ラテン・テイストがこれまたChick Coreaの個性をよく表していると思う。
そして,このアルバムのもう一つのポイントはBunny Brunelのフレットレス・ベース。彼が出てきた頃はそれこそ大型新人と言われていたのも懐かしい。更にラッパのAl Bizzuttiも相当持ち上げられていたはずである。いずれにしても,このアルバム,今一度評価してもいいように思えるし,これに続く"Tap Step"なんかよりはずっといいアルバムと思っている。星★★★★。
Recorded in 1978
Personnel: Chick Corea(p, el-p, synth, cl, perc, vo), Bunny Brunel(b), Tom Brechtline(ds), Airto Moreira(perc), Joe Farrell(ts, ss, fl), Al Bizzutti(tp, fl-h), Bob Zottola(tp), Jim Pugh(tb), Ron Moss(tb), Gayle Moran(vo), Al Jarreau(vo), Charles Veal(vln, vla, vo), Carol Shive(vln, vo), Paula Hochhalter(cello, vo)
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