出張中に見た映画(17/11-12編):その1は”A Ghost Story"
"A Ghost Story"('17,米,A24)
出演:Casey Affleck,Rooney Mara
頻繁な海外出張で,機内エンタテインメントを見ようと思っても,見られる映画は同じということで,サンフランシスコ行きの往路では,物好きな私は,ちょっと理解できない部分が残っていた「アウトレイジ 最終章」をもう一回見た後,選んだのがこの映画である。
この映画,海外のメディアでは結構取り上げられていたのは認識しているのだが,いかんせん地味なので,日本での公開は難しいと思える。だが,見ていて切なくなるような感覚を与える映画として,私は高く評価したいと思う。この映画はホラーでも何でもない。真っ当なファンタジックなドラマなのである。
Casey Affleck演じる主人公は,不慮の事故で亡くなってしまうのだが,死んだことを自覚できない,あるいは死んでも死にきれない思いを持つCasey Affleckの魂が,布をかぶった幽霊のかたちで,妻のRooney Maraの周りで時間を過ごすというものである。だが,その姿は誰も見えない。見えているのは観客だけという設定である。その幽霊の心理のようなものが生み出す行動が切ないのである。
ネタバレになるので,あまり詳しくは書けないが,ラスト・シーンは謎を残したまま,この映画は終わるのだが,「人の思い」というものを幽霊というかたちで表現したこの映画は,低予算ながら実に味わい深い。この映画の製作費はiMDBによれば,10万ドル程度だったらしい。そんな映画が人の心に何とも言えない余韻を残しうるということを示した映画である。金さえかければいいってものではないのだ。
ちなみに,ここでの幽霊の造形は「千と千尋の神隠し」における「カオナシ」の影響を受けているようだが,そんなことは関係なしに,この映画は非常に高い訴求力を持った映画である。星★★★★☆。いずれにしてもいいものを見せてもらった。
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