Tony Williamsのアルバムを二日続けてアップして,その近辺にあったアルバムで手に取ったのがこのアルバムである。私はラックをミュージシャンのラスト・ネームのアルファベット順で整理しているので,Tony WilliamsのそばにBarney Wilenがあることは全然不思議ではない。でもこれも久しく聞いていないアルバムであった。
本作はKenny DorhamとDuke Jordanのアメリカ組に,Barny Wilen以下のフランス人ミュージシャンが加わって,Club Saint-Germainで実況録音されたものである。Club Saint-Germainと言えば,ついついArt Blakey & the Jazz Messengersのアルバムを思い出してしまうが,そう言えばあれも最近は全然聞いていない(爆)。だから家人にも皮肉を込めて,「いつ聞くのか」と言われてしまう訳だが,こうしてたまに聞くこともあるのだから許してもらうしかない。
オリジナルのLPに収められていたのは冒頭の4曲だが,曲が曲だけに"Besame Mucho"はちょっと軽いかなぁって気もするが,私はそれ以降の3曲の方がいい出来だと思う。更にボーナスで収録された4曲のうち,"Everything Happens to Me"と"I'll Remember April"はKenny Dorhamが抜けたワンホーンで演じられるところが興味深い。そこでのBarney Wilenもいいのだが,ここではなんと言ってもDuke Jordanのピアノが光っている。最後の"Temoin Dans La Ville"はほとんど"Walkin'"なのは笑えるが。
昨日,Tony Williams Lifetimeを取り上げて,どうもしっくりこない感覚が残ってしまったので,Tony Williamsの別のアルバムも聞いてみるかってことで取り出したのが本作である。
Tony Williamsが晩年(晩年と言うには51歳での早逝はあまりに惜しいが)率いたクインテットは,ハードバップ・リバイバル的な音を聞かせて,Lifetimeとは全く異なる音楽であった。このクインテット,ビッグネームとしての派手さはないが,手堅いメンツを揃えて,非常にレベルの高い音楽を聞かせていたと思う。
Tony Williamsにしては穏やかに始まるタイトル・トラックが意外な感じを与えるが,もちろんそれだけで終わる訳はないので,安心してよい。だが,Tony Williamsであれば,もう少し尖った新主流派的な音がしてもよさそうにも思えるが,これはこれで十分に楽しめる。CDの7曲目はボーナス・トラックとして"Liberty"という曲が収められているが,これは完全Tony Willimamsのドラムス・ソロである。確かに技は感じさせるが,正直これはあってもなくてもいいって感じだろう。
ここに収められた"Take It to the Ozone"とか,"One of a Kind"を聞いて燃えないリスナーはおらんだろうと言いたくなるが,その一方で一番尺の短い"Blues for Duane"なんかはちょっと軽くやり過ぎて肩透かしを食らった感じもする。だが,興奮度の高い曲の魅力にはやはり抗い難いところがあり,やはりFreddie Hubbardはこうでなくてはならん!と強弁したくなる私である。Billy Childsも活躍する"One of a Kind"なんて25分を越えているし。もう止まらないFreddieって感じか(笑)。やはりこういう曲で聞かれるFreddie Hubbardのフレージングは見事なものであったと再確認。まぁ,最後のテーマではFreddieは吹いていないし(トイレでも行ったか?笑),激しさでは"Take It to the Ozone"の方が上だが。
このAmelia Ongというインドネシア出身のシンガーについては詳しくは承知していないが,インドネシアという国は,毎年Java Jazz Festivalという大型イベントを開催していて,ジャズについては結構盛んな国だと認識している。インドネシアと言えば,ガムランしか思い起こさぬ私だが,そう言えば,昔ジャカルタに出張していた時に,ホテルのラウンジとかで演奏しているバンドを聞いたことがあるが,結構コンテンポラリーな感覚だったなぁと今頃思っている。
Gretchen ParlatoのバッキングにはRobert GlasperやKendrick Scottが参加していることから,彼女のアルバムも典型的なジャズ・ヴォーカルというよりも,より幅広い音楽性を持つものと言えるが,それはこのAmelia Ongのアルバムにも共通して言える。"Someone to Watch Over Me"以外は彼女のオリジナルであるが,コンポーザーとしてもなかなかいけている。正直言って,インドネシアのポピュラー・ミュージックに触れる機会は極めて限られているような私にも,全く違和感なく受け入れ可能な,上質なヴォーカル・アルバム。侮れないねぇ。かつ,1曲当たりの演奏時間が結構長いことにより,伴奏陣の演奏も結構楽しめる。あとは彼女のとしての個性をどう表出していくかだろう。ということで,星★★★★。
そこにCowherdのソロと,バンドの形態で2度差し挟まれるゴスペル・チューン"Have Thine Own Way, Lord"が持つ意味合いを考え過ぎる必要はないのかもしれないが,ある意味LPのA面のエンディングとB面のオープニングを同一曲の異なるバージョンで飾るのは,まるでEaglesの"Hotel California"における"Wasted Time"のような感じもする。
いずれにしても,タイトル・トラックが"Noon","Morning","Night"の3曲のバージョンで収められるのは,コンセプト・アルバムという気もするが,レーベルのプレス・リリースによれば"a succinct nine-track meditation on lightness/darkness that arrives like a balm for the soul, ebbing and flowing with grace, subtlety and no shortness of beauty"ってことらしい。なかなかに哲学的である。
During my business trip to Singapore and Malaysia, I had a chance to drop by Bobo, which is located in Bangsar, KL. It is said that Bangsar is a fashionable place and I actually saw a bunch of Westerners hanging around in the neighborhood. The reason why I visited there was to see the live performance by the band called NewSound, which is led by a talented pianist John Dip Silas and my friend, Hiroyuki Yagi is a member of the band. This is my second time to see their live performance, and here is what I thought at that time.
In the live performance held on November 11, 1st set was instrumental and in the second set, a singer, Aina Abdul joined.
On this occasion, the band's regular drummer, Terrence Ling was not there and the replacement drummer (Gibien Guan is his name, Yagi noted later.) seemed to have a very simple drum set. It made me feel that they sounded slightly different from the one I heard in June. Terrence Ling is a very tight drummer, while the guy at the gig sounded more loosely. And the band's selection at the first set sounded delicately, rather than technically or complicatedly. I assume that replacement of a drummer and the difference in play style of the drummers surely affected to the performance or tunes they played. They played originals by the members along with the songs by Dayna Stephens and Alan Pasqua. The selection of these musicians' songs definitely showed the delicate direction of the band on that night. And John Dip Silas played beautiful solos especially in his original entitled "For Brad" which is dedicated to my favorite pianist, Brad Mehldau.
Hiroyuki Yagi only played soprano sax while Scott Murphy played tenor. Frankly speaking, I wanted to hear their tenor battle because Scott Murphy's phrasing sounded more attractive and aggressive than the last time I heard him. The guitar player, Hor Chee Seng once again reminded me of Kurt Rosenwinkel with his clean tone and phrasing and his sound matched with the song selection. The bassist, Icco Elnoel showed his high solo skills along with backing capability.
In the 2nd set, when Aina Abdul started to sing, I was surprised by her attractive voice, singing capability, and the articulation. She sometimes sang powerfully, sometimes emotionally, and sometimes delicately. It proves her singing capability and everybody would instantaneously know that she is a capable singer. She impressed me by singing Rachell Ferrell's "Why You Wanna Mess It Up?" which is not well known but deserves wider recognition, and delivered it very beautifully. And my friend Hiroyuki Yagi played a very melodious and nice solo. Video of that song is attached for your reference.
Their play was quite attractive all through the set, but if I can say one thing to make it better, I would say that I heard too much fake in “I Wish” sung as an encore, With Aina Abdul’s attractive voice and capability, she should have sung that song more straightly. Sometimes, audience wants some excitement in the live gig, though, she could satisfy and excite audience even with less gimmick. I would rather believe that excitement should made by NewSound in that situation. For that purpose, I want John to play Rhodes in some occasions.
However, I enjoyed that night and as always drank too much because of the comfortable atmosphere at Bobo and the sound by NewSound. I expect their upcoming album release from Japan.
Live at Bobo, KL on November 11, 2017
Personnel: John Dip Silas(p),Hiroyuki Yagi(ss), Scott Murphy(ts), Hor Chee Seng(g), Icco Elnoel(b), Gibien Guan(ds), Aina Abdul(vo)
Recorded on February 21, 22, March 29 and 30, 2017
Personnel: Joe Henry(vo, g), Jay Bellrose(ds, perc), Levon Henry(reeds, whistle), David Piltch(b), John Smith(g, vo), Patrick Warren(p, org, key), Ana Brosius(pedal steel), Joey Ryan(vo) with the Section Quartet: Eric Gorfian(vln), Daphne Chin(vln), Leah Latz(vla), Richard Dodd(cello)
巷でも話題になっているが,ついにECMがストリーミング・サービスを開始した。ECMからのプレス・リリースには"Although ECM’s preferred mediums remain the CD and LP, the first priority is that the music should be heard.”とあるが,ユーザにとっては,ストリーミングによって,より多くのECMの音楽に接することができるようになったことはありがたいことだと思う。
私はパンクをほとんど聞かない。アルバムもほとんど保有していないはずだ。Sex Pistolsにも興味はなかったし,Clashもほとんど聞いたことがない。例外はThe Pop Groupぐらいか。とにかく,私の趣味に合わないのである。パンクなるものが出てきたのは,それこそ私が中学生とか高校生とかの頃であるから,血気盛んな若者としては,パンクにはまっても当たり前のような年ごろだった訳だが,それでも私がパンクに走ることはなく,プログレだの,ジャズだの,渋いアメリカン・ロックだのを聞いていた。ある意味若年寄だった(苦笑)。
まぁ,そういう時代だったのだと言ってしまえば,その通りだが,むしろこの時代にゲイであることを堂々とカミングアウトしていたTom Robinsonの姿勢こそパンクなのではないかと思える。まぁ"Glad to Be Gay"という曲に関しては,大した曲ではないが...(苦笑)。時代を切り取りつつ,音楽性も確かなものを感じさせたのは,プロデュースしたChris Thomasの手腕もあるだろうが,面白いアルバムであった。星★★★★。
Personnel: Tom Robinson(vo, b), Dolphin Taylor(ds, vo), Danny Kustow(g, vo), Mark Amber(p, org)
それはさておきであるが,Stanley Jordanは今となってはイロモノと言ってもよい感じになってしまうのは,彼の特殊なギターゆえに仕方のないところがある。最初,Stanley Jordanが出てきた頃は,何なんだこれは?という感覚で捉えられていたと思うが,彼のタッピング奏法はOne and Onlyかもしれないとしても,ギタリストにとっては革命たりえないのである。見た目には凄いものではあるが,誰も真似ができそうにないことをやられてもねぇというところだし,そもそもすぐに飽きられる。彼の失速はこれは最初から不可避だったと言ってもよいように思える。
Personnel:Stanley Jordan(g), Lino Nicolosi(g), Pino Nicolosi(key), Rossana Nicolosi(b), Mimmo Campanle(ds), Danny Gottlieb(ds), Marco Fadda(perc), Gregg Brown(vo), Dora Nicolosi(vo), Randy Brecker(tp), Guy Barker(tp, fl-h), Dave Liebman(ts), Leonardo Favin(tb) with strings
私はDan Fogelbergと言えば,"The Innocent Age"ってことになってしまうが,ラスト・アルバム,"Love in Time"もどこかにあるはずである。でもやっぱり。私にとっては,"The Innocent Age"の人である。だから私はDan Fogelbergの熱烈なファンってこともないが,高校時代,Tim Weisbergとの"Twin Sons of Different Mothers"を友人から借りて,ダビングしたものをよく聞いていたのも懐かしい。
それでもって,なんでこのライブ盤を買う気になったのかは全く記憶にないのだが,ここにはDan Fogelbergの書く曲のよさが詰まっていて,久しぶりに聞いて嬉しくなってしまった。途中に「悲しき雨音」~Beatlesの"Rain"の一節で締めるという演奏が入っていたのは全く認識していなかったのは,ちゃんと聞いていない証拠だが,こういうのをたまに聞くと実に味わい深いのである。特に彼の弾き語りは本当に素晴らしい。"A Cry in the Forest"なんてマジでしびれる歌唱である。
更にDisc 2の冒頭にはTim Weisbergがゲストとして登場し,"Twin Sons"からの曲を演奏している。演奏はライブだけにちょいと粗いなぁと思わせるが,これは本当に懐かしかった。同作から演奏した"The Power of Gold"は今聞いてもいい曲である。
Recorded Live at the Fox Theater, St. Louis on June 25, 1991
Personnel: Dan Fogelberg(vo, g, key), Tim Weisberg(fl), Michael Botts(ds, perc), Vince Melamed(key, vo), Jim Photoglo(b, vo), Robert McEntee(g, key, vo), Louis Cortelezzi(fl, sax, woodwinds, key, perc)
Doobie Brothers時代もいいが,私は彼のソロのファースト,"If That's What It Takes"が相当好きなので,あの手のAOR路線も捨て難い。ミュージシャンとしてのピークは過ぎたとは言え,これだけの作品を残していることはやはり認めなければならないと思う。星★★★★。尚,ベスト盤なので,パーソネルは省略。
いずれにしても,CGを含めた撮影技術,そして美術は見事なもので,それを見るだけでも価値がある。エンディングにはもう少しひねりがあっていいようにも思うが,ちょいと甘めの星★★★★☆。それでも,正直なところ,前作をまたゆっくり見たくなったというのが一番の感想(笑)。それにしても,Joiを演じるキューバ出身のAma de Armasがあまりにも可愛くて参ってしまった私。その可愛さを知ってもらうために写真を貼り付けてしまおう(爆)。しかし,映画の中の彼女の方がこの写真より更に可愛い(きっぱり)。
Jerry BergonziはSavantレーベルからアルバムを結構リリースしているが,私も全部追っかけている訳ではない。だが,今回はCarl Wintherとの共演ということもあり,久々の購入となった。私はJerry Bergonziの近年のアルバムでは,Carl Winthterと共演した2枚は結構高く評価したつもりである(記事はこちらとこちら)。そういうこともあり,今回のアルバムにも期待したのは言うまでもない。
だが,何度か聞いてみても,このアルバムにはこれまでのBergonziのアルバムに感じたような魅力は感じられないのである。ということでちょっとがっかりということで星★★☆。お願いだから次はワンホーンでやってくれと思っている私である。実はこのアルバムを聞いた後にMichael Breckerの”Time Is of the Essence"を聞いたのだが,そっちがはるかに強力に思えるのはワンホーンの力って気がした。まぁ,あっちはメンツもすごいけどね(苦笑)。
Recorded in March 2015
Personnel: Jerry Bergonzi(ts), Phil Grenadier(tp), Carl Winther(p), Johnny Åman(b), Anders Mogensen(ds)
このアルバムの楽しさは,アレンジャーによる個性の違いも感じられるところにあると思えるが,Nat Hentoffのライナーによれば,ここには参加していないがAl Cohnのアレンジが2曲採用されている。そうしたところにミュージシャンのつながりであったり,このConcert Jazz Bandの位置づけがわかるようで面白い。
Recoeded Live at the Village Vanguard in December, 1960
Personnel: Gerry Mulligan(bs, p), Bill Crow(b), Mel Lewis(ds), Nick Travis(tp), Clark Terry(tp), Don Ferrara(tp), Bob Brookmeyer(tb), Willie Dennis(tb), Alan Ralph(tb), Gene Quill(as, cl), Bob Donovan(as), Jim Reider(ts), Gene Allen(bs, b-cl)
それはさておき,Muddy Watersについては,私は"Best of Muddy Waters"を聞いていればいいと思っている程度のリスナーだが,それ以外でMuddy Watersに接したのは何と言っても"The Last Waltz"における歌唱ということになる。しかし,よくよく考えれば,なんであの場にMuddy Watersが出てくるのかってのはよくわからない部分もある訳だが,The Bandのメンバーとの交流は"The Last Waltz"の前年のこのアルバムにもあったことからの縁ということになろう。
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