Tangerine Dreamの新作:亡きEdgar Froeseが遺したもの。
"Quantum Gate" Tangerine Dream(Eastgate)
私の中ではTangerine Dreamはあまりにも孤高の世界(と言うか,リスナーを突き放す感覚さえある)に行ってしまっている"Zeit"のイメージがある(記事はこちら)のだが,その後のVirginレーベル時代にもう少しわかりやすくなったと思っている。その後のTangerine Dreamの音楽はフォローしていない(私が保有しているのはライブ盤"Encore"だけのはず)が,Tangerine Dreamの音楽的支柱,Edgar Froeseが2015年に亡くなり,Tangerine Dreamの音楽がどうなるのかは興味深いところである。
本作はEdgar Froese在命中の音源を,残されたメンバーで完成させたものと考えられるが,一聴してTangerine Dreamの音楽はこんなに聞き易かったかと思ってしまったのは"Zeit"ゆえであるが(苦笑),それにしてもこれは聞いていて心地よい音楽である。ビートも結構はっきりしているし,私はこれを決してアンビエント・ミュージックだとは思わないが,リスナーとの間に決して壁を立てるような音楽ではなく,リピート・モードでずっとプレイバックされていても,何の問題も感じないであろう。それがアンビエントの基本だって言われればその通りだが。
私が本作を購入したのはPledge Music経由であるが,実はジャケット・デザインと同じTシャツが欲しくて,音源も残された3人のメンバーのサイン入りというCDをゲットしたわけだが,ここに収められた音楽を聞くと,改めてTangerine Dreamが展開していた音楽を聞きたくなってしまった。
私の中ではエレクトロニカのジャンルでは,ポップな感覚のあるKraftwerkと,よりハイブラウなTangerine Dreamという感覚だったのだが,このアルバムを聞いて,Tangerine Dreamはアンビエント度は増しながら,気持ちのよい音を出し続けるバンドだなぁなんて思ってしまった。まぁ,私が不勉強なだけとは言え,いいものを聞かせてもらった。身体を揺らしたくなる感覚に溢れていたと言っては,私の変態がバレバレか。いずれにしても,今は亡きEdgar Froeseの遺志は十分に引き継がれたと思う。甘いの承知で,星★★★★★としてしまおう。
ということで,本作から"Tear Down the Gray Skies"がYouTubeにアップされているので,貼り付けておこう。
Recorded between August 2014 and June 2017
Personnel: Edgar Froese(synth), Thorsten Quaeschning(synth, g), Ulrich Schnauss(synth), 山根星子(vln)
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