Gerry Mulliganによるまさに「夜のアルバム」
"Night Lights" Gerry Mulligan(Mercury)
このアルバムを聞くのは何年ぶりのことだろうか?久しく棚に収まったままであるが,一軍の位置をはずしたことはない。
このアルバムが日本のリスナーにとって思い出深いのは,ショパンのプレリュードをアダプテーションした"Prelude in E minor"ゆえのことであることは間違いないだろう。油井正一が司会を務める「アスペクト・イン・ジャズ」は私もジャズを聞き始めの頃によく聞いていた番組である。そのオープニングがこの曲だったわけだが,よくもまぁこういう渋い選曲をしたものだと今更ながら感心してしまう。しかし,放送されていたのは深夜1時からだったはずであるから,そういう時間にはぴったりという感じで,この選曲のセンスにはうならされる。
甚だ余談であるが,「アスペクト・イン・クロスオーバー」って番組もあったが,アドリブの安藤和正(だったかな?)と司会をしていたのが,初代は幸田シャーミンという凄い事実。二代目は現中川ヨウのはずである。そんな時代もあったわけだが,今日のテーマと全然関係ない余談である。
閑話休題。このアルバムを聞けば,アルバム・タイトル通り,夜をイメージしたアルバムであることは間違いない。ノイジーな部分は皆無。ジャズはノリが肝心だと思っている人には,全く面白く感じられないだろうと言わざるをえないが,こういう落ち着きに満ちた音楽を必要とする時もあれば,必要とする人もいるはずである。そうした意味で,夜,遅い時間に小音量で聞くのにこれほど適したアルバムはないのではないかと言いたくなる。
CDにはボーナス・トラックとして65年録音の"Night Lights"が収録されているが,ここではMulliganがクラリネットを吹いているのも珍しくも,これが何とも味わい深い。地味と言えばその通りだし,歴史的な意義などとは無縁のアルバムだが,これはこれで本当にナイスなアルバムだと思う。久しぶりに聞いて,ついつい和んでしまった(笑)。星★★★★☆。
Recorded in September 1963 and 1965
Personnel: Gerry Mulligan(bs, p, cl), Art Farmer(tp), Bob Brookmeyer(tb), Jim Hall(g), Bill Crow(b), Dave Bailey(ds), and on track 7: Pete Jolly(p), Jond Gray(g), Jimmy Bond(b), Hal Blaine(ds) with strings
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